②地方
次に地方の行政機関における取り組みにはどのようなものがあるのでしょうか?
地方において各自治体が行っているものとして、
公共図書館が行っている読み聞かせです。
各図書館では赤ちゃんや幼児を対象に
様々な催し物を開催しており、
その中に読み聞かせが入っていることが多く見られます。
例えば、文京区立図書館では
「はじめのいっぽ」というものを行っています。
これは、 赤ちゃんから3歳児までを対象にして、
絵本や紙芝居などで子どもと保護者が楽しく遊ぶ
ひとときを用意するものです。
他にも4歳以上の子どもを対象とした
「おはなしかい」なども用意されています。
このように地方レベルでは、
住民に身近な公共図書館が
主に読み聞かせを行っていることがわかります。
さらに、親子の読み聞かせを推進するために
どのような読み聞かせをすればよいのかわからない
保護者や保育園の支援用に読み聞かせの参考になる
本の紹介などを行っている図書館もあります。
例えば、福島県の県立図書館では児童図書研究室が
参考となる図書を“理論編”と“実践編”に分けて紹介しています。
前者は子どもと本との関係や読み聞かせの意義について書かれたものが中心で、
後者は読み聞かせの方法や実践例について詳しく書かれたものです。
このように見ていくと、図書館は読み聞かせの
①現実の実践
②普及支援
の両方の面における取り組みを行うことが可能であることがわかります。
家庭においてだけでなく
保育園などでも読み聞かせの重要性は認識されている一方で
その方法がよく分からない人は多く存在します。
そのような人々への支援はますます重要になっていくでしょう。
他にも市や町で「ブックスタート」を行っているところもあります。
「ブックスタート」とは、
親と子どもが心と言葉を通わせるかけがえのないひと時を
絵本を解して持っていくことを応援する運動です。
これは1992年にイギリスで始まり、
日本では平成12年の「子ども読書年」を機に
全国各地で取り組みが始まりました。
現在では300を超える自治体が実施しているといわれています。
方法としては、まず赤ちゃんが誕生すると、
健康診断のときに絵本を数冊つめたパックを
プレゼントするというものが一般的のようです。
しかし、ただ絵本をプレゼントするだけでなく
当日に実際に読み聞かせの実演をすることによって、
読み聞かせに関心を持ってもらい
その場だけでなく家庭においても行ってもらうことに繋がります。
横浜市鶴見区では、実践されているようです。
<絵本、読み聞かせ、横浜>