キキ便り

アメリカ便り、教員・研究者生活、シンプルライフ、自閉症児子育てなど

子どもの欠席をめぐって

2011-03-30 21:38:52 | アメリカ小学校事情

引越しした土地で初めて、子どもたちを定期健診につれていく。

事前に、子ども二人が欠席することになる授業の先生を時間割と照らし合わせながら探し、メールアドレスを検索して、医者に連れて行くのでその授業を欠席させますので、よろしく取り扱ってくださいという内容のメールを出す。

数週間前、夫が医者の予約をいれ、Microsoft Outlookのカレンダーで私にその時間を知らせてくれたが、話をしていて時間がかみあわない。先生たちにメールを出した後、ようやく気づいたのは夫のテキサス州の大学経由のOutlookと私のワシントン州の大学経由のOutlookでは2時間時差があり、「出席者を招待する」という設定を選びメールで知らせると2時間早く私のカレンダーに全て記入されるということだった。

あわてて、子どもの先生に取り消しのメールを送り、時間割を再確認し、別の先生にメールを出す。それでも情報がきちんと伝えられていなかったら困るので、「出欠担当」の学校の先生の電話番号を探し、メッセージを残す。ここまで1時間もかかってしまう。

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医者につれていくと、子ども一人につき10ページほどのペーパーを渡され、記録するように言われる。いつもそうだが、アメリカの病院や学校は、山のような量のペーパーを親に渡す。病院では、子どもの生育歴(いつ首がすわったか、トイレトレーニングの完了はいつか)、家族にどのような病気の人がいるのか、など細かい情報を書かせられ、手が痛くなる。

以前、自閉症のクリニックにつれていった時には、息子は研究対象になるらしく、100枚ほどの書類を渡された。Family Treeを4世代までさかのぼって書かせられ、日本の親に電話をし、「どんな理由で亡くなったのか」「精神病者はいないのか」ということを、会ったこともない親類についてもこと細かく記入したことを覚えている。書類記入で約1週間もかかったが、それだけでストレスになる親も多いに違いない。

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医者のアポを終え、それぞれの学校へ子どもをつれていく。学校の事務の受付で、子ども共々サインをし、送り出そうとすると、「医者からの証明書は?」と聞かれる。親がいくら医者に連れていったと言っても、医者の証明がない限り、理由のある欠席として受け付けてくれないらしい。

こういう学校は初めてなので、唖然としてしまったが、Faxでもいいと言ってくれたので、病院に電話し、それぞれの学校にFaxを送るように頼む。

ところがその晩、学校から伝言メッセージが入り、「今日あなたのお子さんは学校を休みました」という内容。いったいどうなっているのかと思い、次の日、出欠担当の先生に電話する。「訂正しておきます」という一言だったが、コンピュータで娘の学校の出欠データーを見る限り、まだ欠席のまま。

こういうことに労力が取られるのが悲しい。本来なら、「欠席します」の電話一言で済ませてしまってもいいものの、システム化しすぎて、親の貴重な時間が奪われる。

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震災支援のアイディア

2011-03-29 21:16:45 | アメリカ便り

 

世界中からのお洒落な雑貨、インテリア、食品が集まったお店、World market。

私はメンバーなので、メールで頻繁にセールの案内などが届くが、今日目に入ったのが、日本の大震災への支援。

3月23日から9月まで、日本の人気食品や飲み物、ポッキー、明治、キッコーマン、ラムネ、サッポロ、キリンなどを購入すると売り上げの一部が災害に遭われた方々への援助に使われるらしい。

災害支援と同時に、日本食品や飲料水などの宣伝にもなり、なかなかのアイディア。ラムネとポッキーが大好きな子どもたちのおやつをこれからワールドマーケットで買うことにしよう。 

http://www.worldmarket.com/category/index.jsp?categoryId=3846474&ab=header:jpnrelief

 

追記

月曜日からスタートした娘のラッキーリスト。

2日めの昨日は「クリーンな水が飲めること」。

3日目の今日は「お母さんとお父さんがいること」。

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いじめを乗り越えて

2011-03-28 20:17:49 | アメリカ小学校事情

先週は、娘の横にクラスの女の子たちが何人か一緒に昼食時に座ってくれたものの、今日は無視され、一人で男の子ばかりのテーブルで食べたらしい。

しかも、女子たちは娘から二つ離れたテーブルに座ったそうだ。

音楽の先生が通りかかり、「大丈夫?」と聞いてくれたらしい。うなずいて答えたらしいが、娘も歯を食いしばって泣かずに我慢したらしい。

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様子を聞いてみると、娘はクラスの皆の前で先生より頻繁に褒められるらしい。

出された宿題をちゃんと期日までにやりとげるとか、テストで満点をとるとか、授業で先生の話をおしゃべりせずにしっかり聞くとか、前の学校では別に特別に褒められるようなことではなかったが、今の学校では風紀が悪いのか、それが他の子たちにはTeacher's petとして映るというのが、娘の持論だ。

「でもね。私、先生たちにもあまり好かれているとも思わないんだけど。まあ敢えて言えば算数の先生だけが、私のこと気に入ってくれているかな」という悲観的な娘。

それでも、休まずに学校に通う決意を見せているのが娘の偉いところだ。

「日本の避難所で苦しんでいる人のこと思えば、たいしたことじゃないと思うし。。。」

そういう風に自分なりに割り切っていながらも、傷ついている気配が痛々しい。だが自分なりにいろいろ考えた様子で、「これから、毎日一つずつ、自分がラッキー〔幸運)だと思うことをリストに書こうと思う」と娘は提案し、紙とペンを持ってくる。今日のリストは、We have food to eat(食べ物がある)。

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大震災のその後

2011-03-28 12:16:12 | アメリカ便り

大震災から2週間半。

テレビがない我が家ではインターネットでNHK、朝日新聞、BBC,CNNのニュースを毎日何度もクリックするのが日課になった。想像を絶する悲しみや苦しみを経験しいらっしゃる方々のことを考えるたびに、気持ちが重くなり、だんだん心が麻痺していきそうな感覚になる。アメリカに住んでいる私でさえそうなのだから、被災者の方々、日本に住んでいらっしゃる方々はどんなに大変なことかと思う。

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ここアメリカでも規模に差はあるものの、募金活動がいろいろなレベルで行われている。

私が所属するワシントン州立大学でもこのようなウエブサイトとビデオが製作され、被災者のために少しでも役に立つようにと募金を集めていることが分かり嬉しい。

http://www.cfd.wa.gov/japan.html

昨日顔を出したヒューストン市の香港マーケットでも募金のブースが設けられていたし、日本食スーパーのドアにも募金集めのために日本人のコミュニティでガレージセールを行うようなちらしが貼ってあった。

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数年前、Tsunami: The Aftermath (津波:その後)というHBO製作のドキュメンタリーを視聴した。タイで起こった巨大津波で家族を失った人たちを中心に、その周辺のジャーナリストや政治家などの動きも含めて製作されたフィクション。特に記憶に残ったのは、幼い娘を気がおかしくなりそうな思いであちこち探しまくる夫婦の葛藤だ。もしかしてどこかで生きていてくれるかもしれないというかすかな希望を持ちながら、これから生きていくという設定だが、これほどつらいことはないだろう。このことについては、Pauline LossがAmbigous Loss 〔曖昧な喪失)という理論で紹介しているので、またいつか触れてみたい。

http://www.imdb.com/title/tt0758789/

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ガーデニング:まだ3月の終わりなのにこんなに。。。

2011-03-26 16:37:15 | シンプルライフに惹かれて

ここテキサスはだんだん真夏のような暑さになってきた。

今から冷房を使うと、夏が心配なので換気扇の風だけで過ごしているが、来月になったら冷房もつけなければ我慢できないかもしれない。

今日は衣替えをし、冬服を皆片付けることにした。

南に住んで嬉しいのは、どんどん庭の花や野菜が成長してくれることだ。

1ヶ月前に植えたトマトはぐんぐん成長し、花が見えてきた。

スィートミントも元気に成長。お茶に入れて飲めるのかしら?

右の葉はCollard Green。キャベツの仲間らしい。左はレタス。

きゅうりやピーマン類もどんどん植える。何がなんだか覚えられなくなってきた。

タイ・バジル(白と赤の中間に植えてある葉)も元気に育ってくる。

心が停滞している時、ガーデニングに慰められる今日この頃。

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娘のその後のいじめと息子の高校進学先

2011-03-25 12:59:30 | 自閉症アメリカ教育事情

いじめで悩んでいた娘だったが、春休み明けから、誰ともなくクラスの友達が昼食の時に一緒に座ってくれるようになったらしい。 

あいかわらずカウンセラーの先生の対応はどうしても理解できないが、娘は学校内でなるべくカウンセラーの先生に会わないようにびくびくしながら過ごしているらしい。逃げ回っているといった方が正解かもしれない。

私も数人の人に愚痴をこぼしたおかげですっきりさせてもらった。娘には、こういう経験を積み上げていくことで逞しく成長してくれることを祈るしかない。

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息子に特別高校プログラムを受験させることにした。

Academy of Science and Technologyという名称で、学区の中で少数編成されている科学やテクノロジーに重点を置いた英才プログラムらしい。

そんなに際立てた能力があるわけではないが、興味に偏りがあり、コミュニケーションが苦手な自閉症という息子の特徴を考えると、「興味あるテーマについて徹底的に学ぶ」「同じような興味を持つクラスメートと毎日顔を突き合わせながら協同的に学ぶ」という2点は理想的だ。

提出資料は、中学の成績、標準試験結果、本人の志望動機の手紙、学校の先生による推薦書〔過去2年に息子を受け持った先生)、そして親の手紙が必要らしい。子どもがこのプログラムによってどのような恩恵を受けると思うか、なぜ子どもがこの学校に適していると思うのか、合格した場合、親としてどのようにこのプログラムに貢献していきたいのかなどを含めることになっている。

以前、助成金申請の専門家に教えてもらったように、なるべく募集の中に書かれているキーワードを含めながらどうにか説得力のある手紙を書いたように思うが、息子の手紙がイマイチ弱い。

自分が将来何をしたいのか、どういうことが得意なのか、全然分かっていないのが原因らしい。中学生という年齢を考えれば、無理もないように思うが、どうにかお膳立てをして、書かせようと思う。

第一次審査で通ると面接〔子どものみ)があるらしい。会話のキャッチボールが苦手な息子は、答えにくい質問はいつも「I don't know」と答えることにしているが、もし面接の機会が与えられたら、諦めずにちゃんと答えなさいと言っておこう。

息子の504のミーティングの時に、息子を受験させようと思うということを中学に伝えると、みな喜んで応援してくださったが、科学の先生は、「優秀な子でもどんどん落ちているみたいですから、万が一入れなくてもがっかりしないでくださいね。この高校〔皆が行く高校)もとてもいい教育をしていますから」と一言言ってくださる。ありがたい。息子を通わせようと思っていた公立高校は、いわゆる大学予備校のような感じだ。もともと好印象を持っていたので、どちらに転んでも息子にとってはいい進学先になりそうだ。

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学校のいじめへの対処に唖然

2011-03-22 17:00:04 | アメリカ小学校事情

先週1週間続いた春休みが終わり、仲間はずれにされているゆえに重い気持ちで学校に出かける娘のことを案じ、夫と一緒にスクールカウンセラーへメールを出す。

娘が常日頃から学校にはくれぐれも自分の悩んでいる内容を伝えないで欲しいと口止めされていること、カウンセラーに足を向けたくない気持ちでいること、などを考慮し、ぜひ娘には私たちがメールしたことがばれないようなかたちで慎重に行動して欲しいとお願いする。私たちがそのような行動をしたことが娘に知られると、信頼関係が損なわれ、娘が私たちになんでも相談しなくなるかもしれない、というようなことも伝えた。

メールを出したその日、カウンセラーは研修で学校には行かなかったらしく、次の日メールで「メールをもらった」という確認の返事がくる。

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その夕方、娘はかんかんになり、家に帰ってくる。

その日は担任が休みで代理の先生が、クラスの皆の前で娘の名前を呼び、「カウンセラーのオフィスに行きなさい」と行ったらしい。カウンセラーより、友達を作ることがいかにバランスある人間にするかというお説教や、もっと努力して友達をつくりなさいというようなことを言われたそうだ。

友達をつくろうと努力しても、クラスの女子に無視され、辛い思いをして悩んでいるという根本的なことへの理解や共感は全くなかったらしい。

あまりもの状況を飲み込めていない対処に、呆れて言葉も出なかったが、もう学校には頼むべきでないことを知っただけでも、良かったのかもしれない。

これから毎朝、カウンセラーのオフィスに来なさいと命令されたそうだが、今夜は夫と娘と3人で、もうカウンセラーのところへ行かなくても友達できましたから、というメールを書こうという話をしている。

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おそらくカウンセラーの先生は、忙しかったのか、メールをしっかり読まなかったのかもしれない。なんとかなるだろうと期待したのが甘かったのかもしれないが、私たちの失望は隠しきれない。

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ガーデニングと癒し

2011-03-20 21:26:53 | シンプルライフに惹かれて

日本で続いた大被害、父親の病気などで、ずいぶん気持ちがダウンしてしまった1週間だったが、ガーデニングでずいぶん心が慰められる。

ここテキサスは、ずいぶん気候があったかいので、2月よりガーデニング開始。トマトの苗もすくすく成長し、レタス類も雨が降るたびに葉っぱが大きくなるのが分かる。

今日、ガーデニング屋で見つけたのは、ハーブティーの葉2種類。

 

Lemon BalmとGerman Chamomile。どんな紅茶が飲めるのか楽しみだ。

こういう具合に。シソ、ローズマリー、バジル3種類、ネコ草、なども鉢植え、畑にどんどん植える。ガーデニング素人夫婦だが、土の感触は気持ちがいいし、毎朝庭に出て、成長を眺めるのが楽しい。

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「先生の家族は日本から脱出しないんですか?」

2011-03-20 20:58:32 | アメリカの大学で教える

原発をめぐるいろいろなニュースを聞き、数日前ある学生より「先生の家族は日本から脱出しないんですか?」というメッセージが届く。

千葉に住む妹家族は、脱出どころか、震災以降仕事がますます忙しくなっているらしい。妹は薬剤師として勤務しているが、14日に仕事に戻った時には、多くの人が薬を取りにきたそうで、これまでの人生の中で一倍忙しい日だったそうだ。義理の弟は大手製薬会社に勤めているが、休日返上、会社に寝泊りしながら過ごしているらしい。

両親は震災や津波などの直接的な影響は受けなかったものの、父親は体調を崩し14日に肺炎で病院に入院する。持病の糖尿病などもあるので、3月末まで入院らしい。

そういう状況を説明しつつ、今の妹たちや他の日本の人たちの気持ちを代弁する意味で、村上龍さんの寄稿文〔英語版はニューヨークタイムズに掲載)のリンクを紹介する。こういう具合だ。

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現時点での最大の不安は福島の原発だ。情報は混乱し、相違している。スリーマイル島の事故より悪い状態だがチェルノブイリよりはましだという説もあれば、放射線ヨードを含んだ風が東京に飛んできているので屋内退避してヨウ素を含む海藻を食べれば放射能の吸収度が抑えられるという説もある。そして、アメリカの友人は西へ逃げろと忠告してきた。

東京を離れる人も多いが、残る人も多い。彼らは「仕事があるから」という。「友達もいるし、ペットもいる」、他にも「チェルノブイリのような壊滅的な状態になっても、福島は東京から170マイルも離れているから大丈夫だ」という人もいる。

私の両親は東京より西にある九州にいるが、私はそこに避難するつもりはない。家族や友人、被災した人々とここに残りたい。残って、彼らを勇気づけたい。彼らが私に勇気をくれているように。

今この時点で、私は新宿のホテルの一室で決心したスタンスを守るつもりでいる。私よりも専門知識の高いソースからの発表、特にインターネットで読んだ科学者や医者、技術者の情報を信じる。彼らの意見や分析はニュースではあまり取り上げられないが、情報は冷静かつ客観的で、正確であり、なによりも信じるに値する。

私が10年前に書いた小説には、中学生が国会でスピーチする場面がある。「この国には何でもある。本当にいろいろなものがあります。だが、希望だけがない」と。

今は逆のことが起きている。避難所では食料、水、薬品不足が深刻化している。東京も物や電力が不足している。生活そのものが脅かされており、政府や電力会社は対応が遅れている。

だが、全てを失った日本が得たものは、希望だ。大地震と津波は、私たちの仲間と資源を根こそぎ奪っていった。だが、富に心を奪われていた我々のなかに希望の種を植え付けた。だから私は信じていく。

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震災とソーシャルサポート・新たな希望・ストレスなど

2011-03-18 19:31:42 | アメリカ便り

数日前、近所の人に「ねぇ、ちょっとちょっと」と呼び止められる。

彼女は元コンチネンタル航空のフライトアテンダントで何度も日本とアメリカを往復したことがあるらしい。

テレビを見て、日本の被災者の人たちにいろいろな物を送ってあげたいが、どこへ送ったらいいのか教えて欲しいらしい。

テレビやインターネットを通して、想像を絶する被害を受けつつも不自由な中で辛抱強く過ごしている人たちの様子を見て、いてもたってもおれず、ボランティアとして自分もぜひ日本に一緒に連れていってくれないかと頼まれてしまったが、同じような気持ちの人は多いと思う。

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何人かの知り合いの関東の先生へ安否とお見舞いのメールを送った時、ある先生より次のようなサイトを紹介していただいた。

http://prayforjapan.jp/i/tweet.html

もうすでにご存知の方は多いかもしれないが、絶望の中で光を見出している人たちが多いことに改めて感動する。

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しかし、健気にがんばっていらっしゃる方々が多い中、長期化するストレスに対するメンタルケアの専門家がますます必要になってくるだろう。アメリカでは災害、戦争を体験した人たちなどを対象にしたトラウマ関係の研究が盛んに進められている。

数年前専門外ながらも担当させられた「家族ストレス」関係の授業で、カトリーナの津波で家を失った人たちのトラウマを扱ったドキュメンタリーを視聴し、PTSD (Post Traumatic Stress Disorder)の観点から、登場人物たちのストレスを分析し、どのような対処をしたら良いのかをテキストを参考に検討する、というペーパーを書かせたことがある。その中で各自が抱えるストレスをその個人をとりまく多様な要因(政府の対応、社会的階層、家族関係など)をも含めて検討していくことが大切だということを知る。

PBS documentary The Old Man and the Storm  http://www.pbs.org/wgbh/pages/frontline/video/flv/generic.html?s=frol02p63e&continuous=1

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今後の課題は大きいが、私の小さな力でも何かお役に立てることがあるのではと毎日いろいろと考えている。

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日本人のマナーの良さが話題

2011-03-15 20:42:06 | アメリカの大学で教える

東日本大震災の被害状況を少しでも多くの学生たちにマスメディアとは違う観点から紹介しようと、教えているダイバーシティの授業で、「Japan Earthquake」というオンラインフォーラムを開設してみました。

妹家族が関東に住んでいるので、スーパーでもう牛乳や卵、お米が棚から消えていて困っている、電車が止まっているため月曜日は自転車1時間半で職場に通う、計画停電で電池が欲しいけどお店にもうない、などの情報を綴ってみることにしました。情報が氾濫する中、授業というつながりで関係が形成されている私を媒介にした日本の被災者〔被害の程度に大小はあっても)情報はとても関心があるようで、いろいろな方法でぜひサポートさせて欲しいという学生も出てきて、本当に嬉しく思いました。

ある学生より、こんなに大変な被害にあっても日本人のマナーのよさ〔お店や家などのものを盗んだり、暴動にならない)が注目されているけど、ダイバーシティ・文化比較の観点からどう思うか、という鋭い質問が出されました。

確かにネットを見ても、カトリーナのハリケーン、ハイチの地震らと比較され、書き込みの中には人種差別の議論の火花をバチバチさせているようなものもありました。

CNNの記事の中では日本文化に精通しているボストン大学のメアリーホワイト氏のコメントが紹介されていました。

http://news.blogs.cnn.com/2011/03/12/orderly-disaster-reaction-in-line-with-deep-cultural-roots/?hpt=C2

アメリカと比べ、社会階層の差が大きくないこと、暴力や人のものを取るのはよくない倫理観が根付いているというところはなんとなく同意しますが、イマイチぴんとくる答えではないようです。他の日本人の回答を見ていても、罪ではなく、恥の文化だから、とか、いろいろ書いてありましたが、いったいどうなのでしょう。

震災の被害が長期化し、今後の災害の見通し〔特に原発関係)が立たない中、ストレスが蓄積していくと、礼儀正しい日本人の姿はどうなるのでしょうか。そういうことも思い巡らしなからも、多くの人たちが極限のストレスの中で相手を思いやり、自分を犠牲にしている様子を知り、遠くの地からアメリカ人たちと一緒に心からエールを送らせてもらっている毎日です。

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大地震のニュース

2011-03-13 11:10:30 | アメリカ便り

このたびの大地震の被災地の皆様とご家族のみなさん、心よりお見舞い申し上げます。

アメリカに住んでいながらもリアルタイムでニュースを受信できるので、あまりにもの大変な被害に、言葉もありません。

ここ数日何人かの学生たち、卒業生、アメリカの友人や家族より、お見舞いの言葉をいただきました。寄付金先を教えて欲しいとか、うちの教会のみんなで祈っているとか、暖かい言葉を受け取っています。

姪っ子が、地震の1時間前に成田空港を立ち、今ヒューストンに遊びにきています。1時間遅かったら、アメリカに来れることもなかったでしょう。頻繁にインターネットで友達の消息やニュースをチェックし、気になって仕方がないようです。私も同じ気持ちで、ニュースを頻繁に見ています。

金曜日の日、娘の担任の先生が娘をそっと傍に呼び寄せて、日本の親類はみな大丈夫かと聞いてくださったそうです。

昨日の夜は、教会の副牧師さんが、最初に日本の窮状を伝え、皆で日本のために祈ろうと呼びかけてくださいました。。今、チームを立ち上げて日本で救援のボランティア活動をしたいと計画しているそうです。礼拝後、もし通訳や翻訳などの仕事で役に立てることがあれば声をかけてくださいと、連絡先のメモを渡しました。

この教会は、毎年数回ハイチに宣教チームを送り、学校や家を建てるお手伝いをしているそうです。その話を今年の初めに聞いた時、自分もいつかボランティアでハイチで何かできることをしたいと思っていましたが、まさか日本がそうなるとは思っていませんでした。

こういう事態でブログを書くのも顰蹙ではないかとずいぶん悩みましたが、変わらず100人前後の方が読んでくださっているので、アメリカからの励ましのメッセージを伝えたく書かせていただきました。

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転校先での504 Accomodation ミーティング

2011-03-10 19:46:44 | 自閉症アメリカ教育事情

息子の転校先の中学校で、504 Accomodationのミーティングがあった。

前の学校のプランをそのまま受け入れるか、修正の必要があるか、それ以前に504の適応が本当に必要かどうなのかを一つずつ具体例に基づいて、話し合う。

今までのミーティングと違い、参加者メンバーが科学の先生、スクールカウンセラー、教頭先生プラス親の私たちと非常に少人数。息子を担当している先生それぞれに会えなかったのは残念だったが、教頭先生は事前に各教科の先生から詳しい情報を集めておいたらしく、その説明を聞きながら、息子の学校での様子が少し見えてくる。

家では反抗期真っ盛りの息子だが、学校では模範生らしい。コミュニケーション能力の欠如は、一生背負っていかなければならない課題だが、教頭先生は成績を見ながら、非常に褒めてくださる。

主な息子のAccomodationは次のとおり

  • 言葉のニュアンスで勘違いすることがあるので、宿題やプロジェクトなどは本人が理解できるよう気をつけながら説明する。
  • もし課題の提出日など変更する場合は、混乱するおそれがあるので、把握しているかどうか確認する。
  • 会話の時、目をそらす傾向があるので、視線を合わせるように仕向ける。
  • 会話が聞き取りにくい時は、ゆっくり大きな声で話すように伝える。
  • 社会性においてロールモデルと思われる生徒とペアを組ませる。
  • 必要に応じて、クラスで静かになれる場所で作業できるよう配慮する。
  • クラスメートと関わる時は、その子の名前を呼んだり、あいさつできるように仕向ける。
  • 字が汚くて読めない時にはゆっくり書くよう指導する。
  • 必要に応じては、ワープロを使うことを許可する。
  • 必要に応じて、試験の時間を延長する。
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春の巣作りーカーテンを縫う

2011-03-09 14:28:15 | シンプルライフに惹かれて

 Gudrun Sjödénのオンラインカタログを見ていて、先週よりダイニングルームのデコレーションをやってみたのですが、今回はカーテン。

イメージは下記のような鳥と花のあるデザインだったのですが

 

同じような生地が見当たらなかったので、衝動的に全然違うデザインと色を選んでみました。スクラップブッキングを思い出すデザインですよねぇ。

夫は、この大胆なデザインを見て苦笑いしていましたが、生地代だけで1000円ほどだったので、飽きたら別の生地でまた作ればいいんですよねぇ。

このようなカーテンを仕事の合間に適当に縫い、ダイニングルームはこのようになりました。

えーっ?って子どもたちもあっけにとられる大胆なカーテンです。 数ヶ月したら、もっとシンプルな布に替えます。。。

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転校といじめ

2011-03-08 20:00:25 | アメリカ小学校事情

娘はどうも学校でいじめられているらしい。

ランチの時、娘が座るとクラスの女子たちが別のテーブルに移動するそうだ。

今日は、クラスの一人の女の子が娘の横に同情して座ってくれたそうだが、毎日続くのには辛いものがあるらしい。

娘いわく、他の子どもたちのようにクラスでお行儀悪くしていないからいじめられるそうだが、本当に娘が説明するように皆と同じように振舞わないから無視されるのだろうか。

最初の数週間、まだ引越ししたばかりで学校やクラスに慣れずよく事情がのめこめていない娘が、どんどんクラスで手をあげて質問したのが思わしくなかったらしく、何人かの先生が、少し発言を控えて、周りの友達に聞きなさいと言ったそうだ。アメリカでも出る釘は打たれるのかと、私はびっくりしたが、学校のカラーなのかもしれない。

娘は、引越し前には友達には不自由することは全くなかったし、どのクラスでも必ず「ベストフレンド」をつくれるのが長所だった。あまりにもの差に、言葉が出ないが、学年末まであと3ヶ月辛抱させて、新しい学校へ進学するのを待つしかないのだろうか。

 

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