冬桃ブログ

野草を求めて野島へ

 まあ、こんな状況下でなくても、
私は外出とか人と会うことが
多いほうではない。
 たいてい、うちでごろごろしているし、
それが嫌いではないので、「出ない」
ということに関しては、この状況が
さほど苦痛ではなかった。
 それでもいろんなことがキャンセルになったし
誰とも会わない、口をきく機会もないというのは
やはり寂しく心細い。

 だから友人のミルさんが「そっちへ行きますから
二人で野草摘みしませんか」
 と誘ってくれたのは、とってもありがたいことだった。
 嬉しくて、前日は一人でコースを下見までした。

 金沢区は緑の多いところだ。
 とはいえ、それはよそんちの庭だったり
管理された公園や遊歩道だったりで
自由に摘み草などできるところは少ない。
 おいしそうな野草もあまり見当たらなかったし。

 「大丈夫、大丈夫。楽しく歩きましょう!」
 翌日、やってきたミルさんが、元気に
そう言ってくれたのでほっとした。

 で、まずはシーサイドラインの「海の公園南口」
から「「野島公園」まで、高架下の遊歩道を歩いてみた。
 日曜日だし、動物園も水族館も遊園地も閉じてるし、
というわけで海の公園はかなりの人出。
 風が強いせいで釣り人は少ないが、
ウインドウ・サーフィン率高し。

 野島に入り、公園を横切って野島海岸へ

 小さなテントを張って、潮干狩りなどを
楽しむ家族連れが多い。


 石段に腰掛け、一息ついたところで
ミルさんがおもむろに取り出したのは
お茶道具、熱いお湯の入ったポット、お菓子。
 海を眺めながらの風雅なお点前。
 サプライズな演出でした。




 で、この写真を見て、実物の私を知っている
友人知人は首をかしげるだろう。
 いやにきれいじゃないか?
 この閉じ籠り状況をいいことに
こっそりシワ伸ばしとかポトックス注射とかで
若返りの整形をしたんじゃないか、と。

 じつはこれ、「美人カメラ」というものらしい。
 ミルさんのスマホに、そういうアプリだか
なんだかが入っていて、写す対象を
みんなきれいにできるのだとか。
 言っておきますが、一緒に写っているミルさんは
「美人カメラ」を施されていない。
 お世辞なんかじゃなく、20年前に会った時と変わらず
とんでもなくきれいです。

 野島には伊藤博文の別邸があるのだが
敷地内には入れても、この時期、屋内は駄目。
 でも、咲き始めたボタンや、庭や縁側の
こんなオブジェなどを楽しませていただいた。




 野島を出てランチを済ませ、次は称名寺へ。
 桜はまだ二分咲きくらい。

 この虫はなにかな?


 杉の花


 シャガ


 広い野原でセリ摘みなど。
(ちなみにこれも美人カメラで)


 私の摘んだ野草はたったこれだけ。
 野蒜、芹、菜花のやわらかい先っぽ。


 でもミルさんから、別のところで摘んだという
芹、蕗、花大根の葉などをたくさんいただいた。
 さっそくその夜は下処理。


 蕗の葉をさっと湯がき、
小さく切ってゴマ油で炒め、
摺りごまで和えてみた。
 ほろ苦くておいしい!
 野蒜と並べて熱燗の肴にぴったり!

 
 春の野からいただいたものは
下処理からして楽しい。
 こんな時間をプレゼントしてくれた
ミルさんに、心から感謝!

 それにしても、海辺、そして称名寺ともに
ビニールシートなど敷き、グループで
集う姿が多く見られた。
 桜が満開になると、こういうシーンは
もっと多くなるだろう。
 家族だから、気心の知れた者同士だから
という安心感があるのだろうが、ウイルスは
こういう中にも忍び込んでくる。
 考えたくないことだが、それがいまの現実だ。
 毎年、目にするなごやかな風景を
今年はどうしても素直な目で見ることができない。
 終息のニュースを聞くことができるのは
いつのことか……。

 


 






 
 

 
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