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上司の暴言による自殺の事例に思うこと

 日研化学の社員が、「給料泥棒」、「目障りだから消えてくれ」といった数重なる上司の暴言の後に自殺したケースについて、東京地裁は自殺を労災と認める判決を下した。

 何はともあれ、自殺に至ったことは、ご本人とご遺族に対してお気の毒と申し上げたい。自殺の原因の全てが分かるわけではないのだが、自殺することは普通ではない。特に、ご家族の苦しみは、想像するに余りある。

 さて、このケースで一番印象的なのは「給料泥棒」という台詞だ。正直なところ、私は、この言葉を何度か使ったことがある。部下や同僚にではなく、上司に、それも直接本人にに言っているはずだが、当時は(十年以上前だ)、まあ、強くはあるけれども、普通の表現だと思って使っていた。

 「給料泥棒!」と言うにも、気を遣わなければならない世の中なのかと思うと、窮屈な感じもするのだが、かつて、私があまりに無神経だったのかも知れないし、ともかく、どんな言葉でも、相手の様子を見て言うか言わないかを考えなければいけないのだということなのだろう。相手を追いつめる暴言が、場合によっては、手足を使った暴力以上に相手を傷つけることになる、ということは、良く分かる。言葉だけなら、許されるというものではない。

 ただ、近年、私は「給料泥棒」という言葉を、少なくとも誰かを非難する上で、直接使うことは無い。世の中を良く見ると、給料泥棒がそれほど悪いことだは思わなくなったからだ。

 給料泥棒とは、どのくらい盗むと泥棒なのだろうか。たとえば、年収500万円の社員が、400万円しか粗利を稼がなければ、泥棒なのだろうか。仮に、1000万円稼いだとすれば、それは、会社が「労働泥棒」を働いたことにならないのか。これらは、たぶん、どちらも「泥棒」呼ばわりするには不適当なのだろうと思う。どちらも、合意の上の契約の後に生じた事態だし、仕方がないではないか。

 ここで思うのは、社員は会社のために、貰っているもの以上に貢献しなければ「恥」だとする、会社への過剰な従属意識の弊害だ。会社は(正確には会社の誰か個人が、だが)、たかだか自分の都合と判断で人を雇っただけで、それが功を奏するか否かは、会社の問題だ。会社に多く貢いでいる社員が居てもいいし、逆に会社を喰い物にしている社員が居ても、それは普通のことではないだろうか。
 
 もちろん、同じ会社で働きの悪い社員に対して、同じ会社の別の社員が不利益を被ることはある。しかし、これは、不満なら、会社がその社員に対して減俸や解雇も含む条件の変更を行おうとすればいいことで、たかだか仕事のパフォーマンスが悪いことをもって、「泥棒」といった倫理的・人格的な非難が出来ると思うのは、会社に過剰に飼い慣らされた会社員たちの思い違いだろう。

 「会社なんて、べつに、偉いものではない」ということや、仕事だけが人間の価値ではないということを、皆で大らかに認める方が、多くの人が、健康的に、気分良く暮らすことにつながるのではなかろうか。

 「たかが会社のことだし・・・」と誰でも言えるような社会がいい。
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コメント
 
 
 
貴方……『覚悟』がある上司ですよね…… (アベルフ・シンドラー)
2007-10-19 02:59:17
人を自殺に追い詰めることは割りと簡単に出来、そのメソッドもある程度確立していると思われます。俺たちのふじおちゃんと公明党と創価学会のように関係が無い最近千舞台の関係者も言っていたし(ウソ)

人を自殺に追いやった人間は獄門首にするべきだと思う。
 
 
 
Unknown (UNKNOWN)
2007-10-19 05:26:25
> 「たかが会社のことだし・・・」と誰でも言えるような社会がいい。

相川充「利益とコストの人間学」を読んでいたのです
が、「精神的な意義」を見出すことを迫られるのは、
与えられた情況から抜け出せず、しかも犠牲に見合う
報酬が得られない場合だということです。

ちなみに、犠牲に見合わないほどの報酬を得た者がい
れば、それが「嫉妬」の対象となるということで、い
ずれにしても、われわれは、犠牲と報償の衡平(エク
イティ)を目指して行動しているのだそうです。

 
 
 
Unknown (MYU)
2007-10-19 06:42:06
自殺した方にはお気の毒ですが、なぜ死ぬくらいなら会社を辞めなかったのか、という疑問はどうしても出てきます。学校のいじめ自殺もそうですが。

はやり、悔しかったんだと思います。このまま辞めたら逃げるような形になって、そのことに一生苦しめられるような気がしたのではないでしょうか。屈辱を感じてしまうと、それを晴らすまで束縛されるといいますので。

だから、適切に怒りを表現したり、相手に伝えたり、皮肉やユーモアで復讐したりとか、そういう洗練された対人スキルが自殺を予防するカギになってきそうですね。「怒りや不満の表現術」みたいな科目を義務教育で教えればいいと思っています。
 
 
 
自殺者年間3万人 (吟遊詩人)
2007-10-19 10:06:47
どんな会社であっても、20%の社員が残りの80%の社員を養うと言われています。その20%の社員が別の会社を設立しても、やっぱり同じ法則が成り立つそうです。(検証していませんが。)それはともかく、人間が社会的な生物である以上は、努力を含めた能力の有無のみですべてが決まってしまうのは、息が詰まります。日本の自殺者の多さは、この息の詰まり具合のひどさに関連しているのでしょうか。
 
 
 
働かなくてもいいではないか・・・ (山崎元)
2007-10-19 11:10:51
一つには、世間の風潮として「働かざる者、喰うべからず」を単なる現実論としてではなく、一種の倫理として、人々に強制しすぎたことの弊害があろうかと思います。

また、日本の賃金は過剰に平等主義的なので、働きの悪い人が居ると、よく働く人が割を食うという感覚になるのでしょうが、個別に価格設定ができれば(解雇も含めて)、サボったり非能率的であることは、本人にとってのマイナスに過ぎません。

もっとも、仕事に関する倫理観を入れ替えたところで、人間が他人をいじめたがることがあるという現実は直らないのでしょうね。別のイジメ場所を見つけるだけかも知れません。

>UNKNOWNさま

>「精神的な意義」を見出すことを迫られるのは、
与えられた情況から抜け出せず、しかも犠牲に見合う
報酬が得られない場合だということです。

なるほど!こうした状況の人はこれからも多いでしょうから、宗教はますますいい商売になりそうですね。
 
 
 
Unknown (ntk)
2007-10-19 12:16:47
>なぜ死ぬくらいなら会社を辞めなかったのか

それは合理的な考え方ですが、うつ病患者はそうはいきません。うつ病経験者から言わせてもらえば、会社がイヤなだけなら辞めればいいんでしょうけれども、それ以上に死ぬほど自分がイヤになるんですよ。

自分には生きる価値がない、それどころか、むしろ価値はマイナスだろう。会社も家族も社会全体も自分などいない方がうまくやっていけるに違いない。たいだい会社を辞めたら生活できないし、うまく別の会社に転職できても変わらないだろう。自分のマイナスの価値が変わるわけではないから。

そう言う思考です。病気ですからね。

真面目ないじめられっ子の心理に関しては以下が参考になります。
http://tomokoworkdiary.blog89.fc2.com/

うつ病と診断されている人の中にも、他人のせいにばかりしてウジウジしている人(NTG)はいますけどね。そういうのは真性のうつ病ではないという医師もいますが。
 
 
 
Unknown (UNKNOWN)
2007-10-19 14:00:42
>なるほど!こうした状況の人はこれからも多いでしょうから、宗教はますますいい商売になりそうですね。

おっしゃるとおりです。長期的にはわれわれは全
員死ぬわけで、犠牲と報償の衡平(エクイティ)
がこの世で達成されないかぎり、ビジネスチャン
スが失われることはないのでしょうね。
 
 
 
Unknown (AKI)
2007-10-19 15:06:48
 金融は信用で成立します。双方とも約束である契約内容を履行してくれる事を前提として契約します。労働契約をきちんと履行させる労基法も例外ではありません。一部の職種を除いて原則、給与は時間に応じた分支給するというルールになっています。それがないと 例えば経営陣が労働者に給料をほとんど支給せず、ただ働き当然で寝る暇あたえず長時間労働を休日無しで奴隷扱いさせる事例が増加する恐れがあります。過労による疾患を発祥させる原因である長時間労働をさせない為に給与を時間に応じた分支給するというルールがあるのです。現にSEやプログラマーのように時間制限が緩い職場では過労により様々な病気が引き起こされてます。
求人票と面接にて「残業ほとんどありません、完全週休2日」と提示しときながら、実際はサービス残業させ充分な休養睡眠時間あたえず長時間労働を休日無しで働かせ、本来休日の日でも実際は一日ただ働きさせるという相談が各地に寄せられています。「会社の為だから」と幹部は地位や立場を乱用しているのではないでしょうか。労働規制を緩くする規制緩和を経団連は要望しています。規制を緩くするのではなく、きちんとしたルールにすることこそが社会の信用、信頼をベースにした契約が成立し、売り上げ、販売も増え、企業活動も活性化し社会が発展できるのではないでしょうか
 
 
 
Unknown (ぎんえもん)
2007-10-19 22:35:48
いま、世界で一番「給料泥棒」と言われているのは、プレーオフ2連続KOのレッドソックスの松坂投手のようです。
レッドソックスは1億ドルの投資に失敗したと書かれていました。

今回のエントリーは松坂選手に捧げる応援メッセージにもなってますね。

自殺された方には申し訳ありませんが、自殺というのは個人の意思が入るものなので、うつ病は労災になっても自殺そのものを労災とするのはちょっと感覚的になじまないような気がします。
 
 
 
Unknown (Unknown(清玄))
2007-10-20 00:43:28
終身雇用、年功序列社会の悲劇だわね。

一生この会社で勤めなアカン。
これから給料上がっていくでガマンせなアカン。
そんな価値感がまだ主流派だっちゅう事やね。

聞く所によると、こんなんは戦時体制化に国民総出で軍需産業を守る為にとられた体制とな。
それまではかの国同様、あっちゃこっちゃ転々とするのは当たり前だったと聞いとる。

いまだに戦前に国の都合で生まれた体制の呪縛から逃れられん人々が多すぎる。

あまり思い詰め過ぎず、思い込み過ぎずでいいと思うのじゃが…。

しかし、はて、いざ職を変えよう、ちゅう時に何と制約の多い事よの~。

年齢?性別?学歴?経験?職歴?

そんなもんいらん。みんなとっぱらって動けるようにしたらエエ(採用に条件付けるの禁止や)。
会って、話し合って、やらせてみて、決めたらエエ。

呪縛を取っ払って、あっちゃこっちゃ応募して自由に行けるようにならんと、ここにしがみついとかんと、って事になってまだまだ不幸は起こりそうだわな。


 
 
 
自己責任 (サムライ)
2007-10-20 00:55:46
慢性的に失業者が発生している(させている)現代の資本主義社会ではどうしても労働力の買い手が立場上有利になってしまいそのことが企業を増長させることになっていますね。「労働力を買う」こともある種の「投資」であり、履歴書や契約上の瑕疵がなければそれ以降のことは投資した側の自己責任であるはずです。つまり、抽象的に働きが悪いと責められる筋はないはず。もし働きが悪い場合、本来人事(経営側)がその責めを負うべきところの身代わりをしているのが給料泥棒呼ばわりされる労働者ということでしょうか。

分別ある大人ならば買った機械(不良品でない範囲で)や株がパフォーマンス通りでなくても、株や機械そのものにあたったりはしないはず。相手が人ゆえに憎しみが増しているとすれば悲しいことです。
 
 
 
Unknown (UNKNOWN)
2007-10-20 05:58:09
>相手が人ゆえに憎しみが増しているとすれば悲しいことです。

精神主義が、冷静な判断を阻害してしまうようですね。

改善しない努力、報われない投資は、やはり傷が深く
なる前に止めた方がいいのでしょうね。

(年功賃金など労働者の会社に対する投資も含めて)
 
 
 
自殺者が加害者のこともある (のらひこ)
2007-10-20 08:29:04
自殺には何種類かあると考えています。
一つは所謂「世をはかなんで」など、生きてゆく価値を見つけられなくてといった種類のものです。
それとは別のもので、自分の体を使って自分をいじめた人を告発するといったものです。
30年ほど前ですか確か隣の小学生が消しゴムを貸してくれなかったので自殺したといったことがありました。これなんかその典型で、つまり、その相手を殺せばよいものを、それをする勇気が無いものだから手近な自分を殺すことによって相手の不親切な行為が如何に許しがたいものであるかを主張したものなのでしょう。
自殺者自身が自分自身を使った殺人者であるといってよいと思います。
恨みに思ったならその相手を殺せばよいものをそれをする勇気も無いため、より簡単な自分を殺すことによって相手をACCUSEすると言う屈折した行為です。
何とか還元水の方の自殺は言い抜ける逃げ場を失っての自殺で、後の崖から落っこちただけといって良いでしょう。官僚の自殺は事実を告白することが組織人にとって如何に恐ろしいことかを暗示しています。
しかし、通常の自殺のうち、行き詰まってというもの以外の対人関係のものは、普通前段に述べた相手を殺す勇気が無いから自分を殺し、セメテ相手にいやな思いをさせてやろうという意図によるものが多いようです。
これからは消しゴムもチャント貸してやりましょうね!!

 
 
 
理由が不可欠 (くもすけ)
2007-10-20 17:17:19
給料泥棒と言っても、横領してるわけではありません。
何を以て給料泥棒なのか、説明することが不可欠です。
例えば、勤務時間中に何度も何度も喫煙所に行く。
また、京浜東北線で通勤して何度も何度も遅刻する。
私は遅刻を回避するため、JR東日本を全く利用せずに日常生活を送ってます。
そうすれば、運賃や時刻表上の所要時間が増しても、目的地まで確実に行ける安心感が得られます。

屈辱感を与えるだけでは無意味で、説明することが求められます。
管理職の説明下手は、不祥事記者会見でも露呈してます。
 
 
 
Unknown (とはいえ)
2007-10-20 23:17:37
たかだか、こんな会社にしか雇われない

しかもあんなバカな上司の下で

とか考え出すと、

結局自分が情けなくなるのですが
 
 
 
給料泥棒について (ドイツ特派員)
2007-10-20 23:40:55
ご無沙汰で御座います。ちょっと「給料泥棒」というところで反応してしまいました。

山崎さんが仰っている
>これらは、たぶん、どちらも「泥棒」呼ばわりするには不適当なのだろうと思う。
と言う部分が、どうも成果主義という言葉によって従業員をかなり追い詰めているんじゃないかと思いますね。

私、現在事務屋にも関わらず製造業開発系のプロジェクトに従事しているのですが、いつもこういう開発系の評価がむやみに厳しくなってしまっています。要は、「まだ売れていない。成果が出ていないから給与は抑えるね」という理屈。これは「暫くはアウトプットが出ないけれどその時間は必要である」という前提での給与を決める、というところがなく、あくまで「給与=利益を出した連中が優先される」という図式を当てはめたものになっているんですね。成果=結果で図れるものと、将来の結果への達成成果で図るものはおよそ基準が違うはずなんですがね。業界によっては、良いものがあってもその成果が3-4年先でないと出ないものも多いでしょうね。

だからこういう開発系の仕事で判断が遅れるのは、「撤退=失敗」と捉えてしまい、只でさえ追い詰められている上に「とにかく成果を出さなきゃ」という必要以上の思い込み(当然その意気込みは必要ですが)が乗っかってしまうことにあるのでしょう。本来は出血を食い止めた部分について評価するべきなのに、そこを全く見ないことによる弊害ですね。

>「たかが会社のことだし・・・」と誰でも言えるような社会がいい

全く仰るとおりです。基本として、「仕事は生きるためにしている」のであって、死ぬためにしているわけではない、というのが持論です。人を死に追いやるような仕事はいかんでしょう。
 
 
 
Unknown (山崎元)
2007-10-21 13:34:12
>くもすけ様

>例えば、勤務時間中に何度も何度も喫煙所に行く。

私はタバコを吸わないので、あまり喫煙所に行かないのですが、どこの会社も、喫煙所にはオフィスの怨念がたまったような妙な感じがありますね。

>とはいえ様

>たかだか、こんな会社にしか雇われない
>しかもあんなバカな上司の下で
>とか考え出すと、
>結局自分が情けなくなるのですが

仰るとおりです。会社が世間への窓口と、自分の価値観の全てにならないように、会社以外に張り合いのあるものを見つけておくべきです。某雑誌のキャッチフレーズのように「24時間仕事バカ」は拙い。それにしても今時、よくこんな垢抜けないコンセプトを考えたものではあります。

 
 
 
「金儲け,悪いことですか?」 (けんめ)
2007-10-21 14:21:16
山崎さんの「『たかが会社のことだし・・・」と誰でも言えるような社会がいい』」という最後の一行を読み,何故か村上ファンドの村上氏が記者会見で記者たちに言った「金儲け,悪いことですか?」という言葉が頭に浮かびました。私は会社 = 金もうけのための組織・しくみ,と考えているので,たかが会社のこと,イコール,たかが金儲けのこと,と思ってしまいます。
 村上氏が「金儲け,悪いことですか?」と記者たちに言っている映像をみて,私なら「金儲けは悪いことではないが,(金儲けがうまいからと言って)それほど立派なことでもない」と答えるだろうと思いました。
 たかだか生活力の指標である金を稼ぐ能力が人間の価値の判断基準になってしまっていること,その基準が多くの人の心深くに内在化されてしまっていること,がこのような悲劇を生むのではないでしょうか。
 配偶者や会社の同僚と話していると上記のように感じることがしばしばあり暗澹たる気分に陥ることがあります。
 最後にどうでもいいことですが,私の勤めている会社のビルには日研化学も入っています。もうひとつどうでもいいことですが,今年いっぱいで私は「たかが会社(日研化学ではありません)」を辞めます。
 
 
 
会社の制度上の問題かな? (まさくん)
2007-10-21 21:33:52
山崎先生、こんばんわ。
僕の勤務先では、社員の公私についての悩みを解決する一手段として、専門のホット・ラインが設けられています。
内容によっては、顧問先の法律事務所が相談にのってくれるので、横暴な社員が居られないような職場環境だと思います。
日研化学のような、多数の中小企業は、このようなホット・ラインの制度が無いのだろうと思いました。
 
 
 
Unknown (イギー)
2007-10-21 22:34:33
「世界主要8カ国の内、日本よりも自殺率が高いのはロシアだけ。ロシアでは人口10万人中39.4人が自殺している。日本の自殺率は10万人中24.1人。フランスの18.4人よりもずっと高く、英国やイタリアの3倍にもなる。」

今年の読売新聞の記事です。

日本という国は、禿げ上がった権力者の頭のように歪で、口元から黄色く変色した歯を覗かせる政治家のように薄気味悪い国だなぁ~とつくづく思います。

今の日本は、現在の苦痛に耐えても地獄、前に進んでも地獄、右を向いても左を向いても地獄、「定年駅」という終点の駅までのレールから足を踏み外すことになっても地獄。

立ち上がって希望を見ることさえ許さないのが今の日本の現実で、この自殺率の高さの要因の一つではないでしょうか?「切腹」という日本の文化もありますけど。

経済大国と踊らされ、残業時間の多さと経済成長ぐらいしか他の国に誇ることがないのがこの国で、大量輸送機関という箱に揺られてせっせと会社に飼われている悲しい国。

経済は人が幸せに生きるための指標ですが、笑顔を奪うことの罪を犯してまで、経済成長することが本当に大事なことですか?

どうですか?





 
 
 
Unknown (山崎元)
2007-10-21 22:59:28
けんめ様

こんにちは。お金以外の価値観を持つ、ということには、「言うは易く、行うは難し」的な面がありますね。

現実にお金は必要だし、何より比較が簡単です。とはいえ、あの記者会見でのムラカミさんの精一杯のチャレンジに対して「お金だけが価値ではないですよ。なぜなら・・・・」と自信と他人に対する説得力をも持って答えられるようでありたいですね。

一方、人生の価値を会社が決めるわけではないという意味で「たかが会社」ですが、自分が社会と関わる大事な場でもあるという意味で「されど会社」でもありますね。

今年で会社をお辞めになるのですか。今後のことは存じ上げませんが、健康で大いにご活躍されますようお祈り申し上げます。
 
 
 
Unknown (rosso)
2007-10-23 14:41:27
読売の「サブプライム」でもうけたのは誰だ?
も面白かったです!
 
 
 
Unknown (タクヤ)
2007-10-23 16:22:26
 久しぶりにコメントさせて頂きます。
 職業でその人の人格的価値が決まってしまっているように思います。ニートやフリーター、または無職。この人たちの社会的評価は、悲しいかぎりです。
フリーターの人も時給が安くても、かなり過酷な労働をしている人はたくさんいます。しかし、社会からは評価されません。
 しかし、正規雇用の人達もファーストフードやコンビニで買い物をしたりしてフリーターたちの労働の恩恵を受けたりしています。
 人の労働価値=人格的価値と考えることは、少し貧しい発想のように思います。
 この社会で、自殺をするくらいなら会社を辞めた方が良いと言う発想に繋がるのは、なかなか難しいように思います。
 
 
 
Unknown (Unknown)
2007-10-23 17:19:23
>あの記者会見でのムラカミさんの精一杯のチャレンジに対して「お金だけが価値ではないですよ。なぜなら・・・・」と自信と他人に対する説得力をも持って答えられるようでありたいですね。

本質的には、彼の場合、犠牲と報償が世間には不均
衡に見えた、ということなのでしょうね。

均衡的「正義」を犯したともいえますが、要領がよ
すぎることに対する「嫉妬」、という人間的な動機
も、彼に対する非難の裏にありそうです。

(つまり彼には苦しみが相対的に足りないので非難
を加えて精神面での均衡をはかったのでしょう)



 
 
 
Unknown (あ~まったりのんびり)
2007-10-24 15:09:09
昨年は、真剣に自殺を考えた年でありました。
運よく、家族がいたことと、自殺する前に体が言う事を効かなくなったために休職となり、価値観の大いなる転換を迫られました。

それまで、多分年間の利益の約2割から3割が給与になっていたと思います(年間2億の売り上げで、利益が4千万円なら給与は約1000万円。)
朝の朝礼から、仕事の意義を唱和し意思の統一を図り、企業戦士(古い言葉ですね)として戦い抜く意識を高めました。
しかし、競争は激しさを増し、薄利多売型になり、営業成績の維持が困難になり、自己の存在意義に疑問を持つようになり、上記のような事を考えたわけです。

現在は、給与は激減しましたが、もとの職場に復帰することができ(ただし、部署は異なります)、以前の自分を、少しずつ冷静に振り返る事が可能になりつつあります(今は私自身が給料泥棒なのでしょうね)。

今は、たかが仕事の事ですから、と笑って言えるようになりましたが、以前の同僚は、生の大いなる部分を仕事に費やしております。それが、間違いとも思いませんし、ただ考え方が異なるのだと思えるようになりました。
「たかが仕事」と、言えるようになるには、自己の中で大きな変革が必要なのですね。
 
 
 
Unknown (UNKNOWN)
2007-10-25 08:52:09
比内地鶏偽装で行方不明だった社長が会見したようです。

「家内と近所の山をさまよったが、死に切れなくて舞
い戻った。苦しんでいますのでお許しください」とい
うことです。

たかが偽装、とはいえない問題ですが、たしかに死ぬ
ほどのことではないでしょうね。
 
 
 
ご参考までに (とおりすがり)
2007-10-29 13:05:11
パワーハラスメントについて、わかりやすいサイト
http://nakaosodansitu.blog21.fc2.com/blog-category-33.html
 
 
 
自殺の疾病化 (radishfeeling)
2008-02-04 13:52:03
>自殺そのものを労災とするのはちょっと感覚的になじまないような気がします。

最近、2002年に焼身自殺した埼玉県の市立保育所の所長さんについて、うつ病が自殺の原因として公務災害と認定されましたよね。最初は「精神疾患が原因ではなく、保護者への抗議から焼身自殺をした」とされて公務災害の認定はされていませんでした。
歴史的にみると、抗議の自殺というものは結構あるわけでして、世界を見渡すと、政治的抗議として僧侶が焼身自殺してしまう例とかあるようです。自殺を精神病の一部に閉じ込めてしまう傾向は、ここ10年ほど特に強いように見受けられます。疾病化することによって、抗議や反抗という文脈を無力化してしまおうという意図が実在しているかどうかは分かりませんが、結果的には同じ効果を達成しているような感じがします。病気としての自殺より、抗議や面当てとしての自殺の方がショッキングでより政治的ですから、労災認定等によってそれを去勢しようとする風潮があるのではないでしょうか?
 
 
 
Unknown (山崎元)
2008-02-05 02:50:32
radishfeelingさま


確かに、自殺を病気と決めて、形式だけ同情して、個々のメッセージには目をつぶって、片付けられてしまうようになっているのかも知れません。ある意味では、随分不自由な世の中です。

しかし、死をもってメッセージを伝える、ということの効果が不確かなのだから、要は、生き残ってしぶとく抗議しつつ、抗議の効果を確かめるというような生き方が必要なのでしょう。

しぶとく、気長に、現世を楽しむことが大切なのだと思います。
 
 
 
Unknown (高野光弘について)
2008-11-12 18:33:53
takano32,TAKANO Mitsuhiroこと高野光弘(27歳、日立製作所エンタープライズサーバ事業部秦野地区、日本UNIXユーザ会、日本Rubyの会)が、自身の『32nd diary』で公然と日立の機密を漏示し、障害者差別発言、さらに殺人予告までしています。

2007-08-22 14:24:35 ついに職場で人が倒れた。担架で運ばれていった。みな、ほんとうに死んだ魚を見ているようだった。管理者は苦笑している。
2007-10-26 09:18:30 たまに社内のファイルサーバが重くなりすぎる。社内Winnyネットワークでも作りゃいいんだよ!!
2007-11-13 09:45:20 そういや、配属元の上司はほんとにバカでISO9001で不要な文書をポリシー化しているだけなのに、それをISO9001のせいにしていた。しかも、ISMSとか話題にしたら「なにそれ?うちの会社は情報漏えい気をつけてるから大丈夫」だってさ。死んだほうがいいよ。ほんと。
2007-12-06 06:57:37 起きている。今日の目覚めは最低だ。いつ会社にエンジニアとして殺されるのか、そして、いつその波によって殺されるということがありうるのか。他人が聞いたら信じられないような話だろうがボクは恐怖している。
2007-12-14 17:29:51 社内システムが無駄に Ajax するようになった。作れない Permalink があることに気づけよ!
2007-12-19 16:40:32 この会社の拡販の部署はクソ。身をもって知った。客層広げることをまったく考えてないんだな。
2007-12-28 09:26:38 社内システムクソうんこ。 Ajax とか生半可にかじりはじめて、 Query を Cookie で渡すような仕組みになっている。検索条件を指定済みのブックマークとか作れねえじゃんかよ。うんこ改悪すんな。うんこ。
2008-01-11 07:45:05 社内でPathtraq使いたいが、真面目に情報漏洩の可能性があるので困る。とりあえず、思いとどまっておこう。
2008-01-22 06:29:23 昨日の課長は「デモ環境作成にあたり、ついでにバグ出しもできる」という考えにもあきれたが、机をバシバシ叩きながら話すという威圧的な行動に閉口だったなぁ・・・合理的かつ理論的に会話する人間が少ない。
2008-01-28 13:45:00 内部で rlog がこけてる、とか思ったら、 author が数字なんですけど・・・これじゃ名前として認識されないだろ・・・この会社バカだなぁ・・・ほんとに。
2008-01-30 23:56:19 今日の仕事は非常識な言動の上司に腹が立った。「自分で考えないならそこらへんのお姉ちゃん雇った方がいいじゃん」とかいうわけよ。なんだこいつ、と、放置決め込んだんだが、オレに分かんないことを質問してくるわけよ。なんなの、こいつは。こいつの代わりにお姉ちゃん雇いたいわ。マジで。
2008-01-31 08:58:22 ちなみに、朝言ってたクソは異動になる。ブラフばっかでむかついてたんで清々する。しかし、ダメなやつの巣窟だなぁ・・・ほんとに進路を間違ったわ・・・
2008-02-18 12:28:46 今の会社うんこすぎる。社会人として以前に人としてブラフはきまくり&いうこと聞かないやつたたいたら俺が社会人としてどうなのよ?と疑われた。なんつーヒエラルキー重視の北朝鮮。ほかの企業経験してないだろ?
2008-02-19 19:15:02 ってか、課長居眠りこきすぎだっつーの・・・・なのこのムカムカは。
2008-05-26 20:00:58 自分のやりたいことを就業時間中にやると給料泥棒とかうんぬん言われた。技術泥棒のくせになに言ってんだよ。どんどん機会が奪われていく。胸糞が悪い。
2008-05-27 22:36:35 きゅうりょうどろぼうはきょうもよるおそくまでおしごとしてこれからかえるのでした。心バキバキ川田くん。
2008-05-28 04:23:33 三時間で目が覚めた。自分にとってはクビが飛ぶくらいなんでもねぇ、一言入れれば明日にでも雇ってくれるところは複数あるもんね、と思っていたが、心のそこがバキバキなんだめう。人事は恐ろしい。ちょっと寝なおす。
2008-05-28 08:20:01 社内から技術者以外に見られるとうざいと思って access deny にしていたが、開放した。一度、一騎打ちしようと思う。たぶん、そのひとりが変な考え持ってるので。←誹謗中傷ではない
2008-05-29 09:11:59 何度言ってもわかんねーようだなぁ。オレなんかが個人で発信する情報よりウィニー(笑)で漏洩する情報を先にどうにかするのがさきなんじゃないの?
2008-05-30 07:17:00 しっかし、会社はやり方にいらつく。誰からの制裁かわかんない。てめぇのメールアドレスでスプーフィングして、全社員にメール送るスクリプトでも組んでやろうか、という気分。まぁ、マジにやるつもりはないけど、あんまなめてるとやりかねませんよ、と。
2008-05-31 22:33:30 んで、キチガイがいる *.tokyo.ocn.ne.jp を解禁したいのだが、いつぐらいにしたらいいのか迷う。あのキチガイはもう他のところにポインタ向いたかね?
2008-6-14 予告 心バキバキ川田くんを殺します。
2008-6-15 日本の警察をみた。いつも行動力がないと言われている日本の警察ですが、今日は変な行動力をみた。 理不尽で半端な行動力なので、もう少しガイドラインを固めないとダメだと思った(現場の人は悪くないので、上がきちんとしろ、という意味)。 予告.in 予告.out 事情を話し、くだんの書き込み元IPアドレスなどを回答した。

理不尽なのは、「殺します」、「死んだほうがいいよ」、「クソ」、「うんこ」、「バカ」、「キチガイ」という発言の方なのではないでしょうか?

高野光弘の発言をどうお考えでしょうか?
 
 
 
replica handbags (knockoff handbags)
2011-11-21 18:23:51
ボクも山崎さんの結論には全く同感です。議論ができないリーダーを二人(ここ最近ずっと?)続けて選ぶ日本ってどうなんでしょう。
例の国がミサイルを撃つのも安倍氏を望んでいるから、という面もあるように思います。kyitu
 
 
 
マオ (knockoff handbags)
2012-02-06 22:23:30
>日本の芸能人の中で、原発PR記事にいちばん出てるのって、たぶん石原良純じゃないかな。石原家こそ我欲の塊。<
以上、たぶん、風評被害、か、デマ、という琴にすればよいかね。ツイッターの住所は貼れないのね、川端幹人さんの、お言葉。syhrrボクも山崎さんの結論には全く同感です。議論ができないリーダーを二人(ここ最近ずっと?)続けて選ぶ日本ってどうなんでしょう。
例の国がミサイルを撃つのも安倍氏を望んでいるから、という面もあるように思います。
 
 
 
無実 (匿名)
2019-12-17 21:51:05
ある男が俺に暴言を浴びせられて自殺を図り、病院に搬送されたもののその後死亡が確認された。ざまーねえーぜ。
 
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