評論家・山崎元の「王様の耳はロバの耳!」
山崎元が原稿やTVでは伝えきれないホンネをタイムリーに書く、「王様の耳はロバの耳!」と叫ぶ穴のようなストレス解消ブログ。
大相撲の八百長問題をメディアもファンも直視すべきだ
「週刊現代」の6月2日号に、白鵬の師匠である宮城野親方の愛人と名乗る坂本直子氏が、宮城野親方と八百長の舞台裏について語った会話の録音が公開されている。
先ず、結果的には、白鵬が横綱に昇り損ねた昨年の名古屋場所の取り組みについて、詳しく生々しく語られている。上位とのやりとりでいえば、朝青龍に300万円、魁皇、千代大海、琴欧州に200万円ずつを、宮城野親方が渡し、決まり手に関する打ち合わせをして白鵬は取り組みに臨んだ。記事によると、朝青龍は、土俵上で投げられて背中に砂が付く負け方を嫌い結果は寄り倒しで白鵬の勝ち、三大関は何れも投げられる決まり手で破れている。特に、千代大海(一度突っ張らせて貰ってから、投げられる)と魁皇(投げに大きく飛ぶ)は、年期の入った名演技であったようだ。
宮城野氏のものとされる声は、女性の「魁皇ってインチキ慣れてるの?」という問いかけに、「考えてみろ。(八百長をしないと)34歳で大関なんて守れないって」と答えている。魁皇の取り口を見ていると、申し訳ないが、このコメントは頷ける。
録音の真偽については、宮城野親方の声を声紋鑑定すれば分かることだ。かつて相撲の八百長を告発しようとした元力士が、不自然とも思える急死をしたことがあったが、記事を読むと、録音は「週刊現代」の手元にあるようだから、坂本氏の安全は大丈夫だろう(記事の広告を見たときに、真っ先に心配だったのは、この点だった)。相撲協会は、弁護士との相談を隠れ蓑に、正式なコメントさえ発表できていない。この状況から見て、録音は真正なものだろうし、内容も概ね当たっているのだろうと、推察される。
スティーブン・D・レビット「ヤバい経済学」(望月衛訳、東洋経済新報社)には、千秋楽の7勝7敗力士が異常な高勝率であることが書かれているが、相撲の八百長は、「ときに、ある」と私は考えている。狭い社会での繰り返しゲームそのものだから、ゲーム論でいうところの「協調」をしたくなるインセンティブは豊富にあり、また、怪我を避けたいという事情もあるのだろう。
但し、朝青龍も白鵬も、実力的には圧倒的に強いのだと思う(ガチンコ力士を物差しにして測ればいい)。彼らは強いからこそ八百長を受けて貰えるし、収入で保険を買う余裕もある。
異様に思えるのは、NHKや大新聞をはじめとして、多くのメディアが、この問題を全く無視していることだ(朝日新聞は、週刊誌に記事が出たことを小さく報じているが)。競馬やサッカーのように一般大衆のお金は絡まないが、大相撲をスポーツとして報じている以上、八百長があるか無いかは重大な問題だろう。相撲協会との関係が大切なのか、それとも、他メディア(「週刊現代」)の手柄を際立たせたくないのか、理由は分からないが、ここまで白々しい報道ぶりは、疑問を通り越して、不愉快でさえある。
ついでに言えば、場所前、朝青龍が稽古場で豊ノ島に怪我をさせた件については、傷害として警察沙汰にしてもよかったのではなかろうか。
私は、幕内力士では、白鵬、朝青龍が一、二に好きだし(後の楽しみは把留都だ)、異国のハンディキャップを跳ね返すモンゴル勢の活躍を素晴らしいと思って見ているが、稽古場での乱暴(恐怖心を植え付けて本場所の取り組みを有利にする。今場所は豊真将が朝青龍に精神的に呑まれていた)や、八百長は、よろしくない。
大相撲協会は、八百長を一度事実として認めて、今後そのようなことが起こらないような対策を発表すべきだろう。「なかったことにする」アプローチでは、ますます信用が低下するし、今後の八百長に対して根本的な対策が出来ない。実際に八百長の問題があった、ということを認めなければ、たとえば、「八百長は両者廃業」というようなルールを定める上で説得力がない。
例えば、昨日の朝青龍・魁皇戦で、私がゲストなら次のように解説するだろう。先ず、取り組み前には、こんな感じだ。「普通なら、魁皇に勝機は無いと思いますが、今場所の朝青龍が、『もう、今場所はダヴァ(白鵬のこと)の優勝で決まっているのだから』と割り切っていれば、魁皇に、星の借りを返す可能性がありますよ」。取り組み後には、「魁皇は、切れた上手を、もう一度取らせて貰えたのが勝因ですね。いつもなら、朝青龍が、体を振って、速い動きで、有利な体勢を作ります。朝青龍は背中に砂が付くのは嫌いらしいですから、無理に残さずに、前から軽く落ちましたね。予定通りじゃないでしょうか。昨日の千代大海との相撲もそうでしたが、今日は、魁皇らしい決まり方の相撲を作ることが出来たので、いい記念になったのではないでしょうか。大関が引退するときの回顧のVTRに含まれる一番ですね」。
正しい解説であるのかどうかは分からない。しかし、相撲界が降りかかる火の粉を払おうとさえしないのだから、こうした見方が許されていいと思う。ついでに言えば、「週刊現代」の記事の通り、朝青龍は、負け方が下手くそだ。
「週刊現代」の記事には次のようなやりとりがある。
宮城野親方「ダヴァが(夏場所で横綱に)上がっちゃったら、もう(坂本氏と)どこにも行けなくなっちゃうでしょう。(今場所直後の5月30日の)水曜日に(横綱昇進)伝達式があってさ」
女性(坂本氏)「えっ、それももう決まっているの?(おカネを)配ってるの?
宮城野親方「いや、それは知らない。(白鵬)本人に聞いてくれっちゅうの。オレはそういう(八百長の)パイプを作ってあげたんだよ。あとは自分でできるだろうっていうの。子供じゃねえんだから」
白鵬は、間違いなく強いし、まだまだ強くなる素質を持っていると思う。大関昇進時に北の湖理事長は、(素質的には)「悪くても、横綱になるだろう」と言ったが、その通りだ。取り口としては、立ち会いの後、時に、右手で相手を引き込むようにいなす悪い癖があったのと、勝負を急いで土俵際の詰めが甘くなるところが欠点だったが、これらは矯正可能だ。ガチンコでも十分綱を張って行けると思う。
問題があるとすれば、彼の場合、緊張しやすい性格だろう(だから、初日の負けが多い)。これに関しては、今場所は、中盤以降に「大人」になったようだ。落ち着いた取り口で、危なげが無くなった。確かに、「子供じゃない」!
宮城野親方の言う通り、30日には、宮城野親方と白鵬の所に使者が来そうな状況になって来た。横綱になる以上、白鵬には、これまで以上にいい相撲を取って欲しい。ファンとしては、ガチンコの相撲を見分けつつ、その強さと成長を見守ることを楽しみにしている。
先ず、結果的には、白鵬が横綱に昇り損ねた昨年の名古屋場所の取り組みについて、詳しく生々しく語られている。上位とのやりとりでいえば、朝青龍に300万円、魁皇、千代大海、琴欧州に200万円ずつを、宮城野親方が渡し、決まり手に関する打ち合わせをして白鵬は取り組みに臨んだ。記事によると、朝青龍は、土俵上で投げられて背中に砂が付く負け方を嫌い結果は寄り倒しで白鵬の勝ち、三大関は何れも投げられる決まり手で破れている。特に、千代大海(一度突っ張らせて貰ってから、投げられる)と魁皇(投げに大きく飛ぶ)は、年期の入った名演技であったようだ。
宮城野氏のものとされる声は、女性の「魁皇ってインチキ慣れてるの?」という問いかけに、「考えてみろ。(八百長をしないと)34歳で大関なんて守れないって」と答えている。魁皇の取り口を見ていると、申し訳ないが、このコメントは頷ける。
録音の真偽については、宮城野親方の声を声紋鑑定すれば分かることだ。かつて相撲の八百長を告発しようとした元力士が、不自然とも思える急死をしたことがあったが、記事を読むと、録音は「週刊現代」の手元にあるようだから、坂本氏の安全は大丈夫だろう(記事の広告を見たときに、真っ先に心配だったのは、この点だった)。相撲協会は、弁護士との相談を隠れ蓑に、正式なコメントさえ発表できていない。この状況から見て、録音は真正なものだろうし、内容も概ね当たっているのだろうと、推察される。
スティーブン・D・レビット「ヤバい経済学」(望月衛訳、東洋経済新報社)には、千秋楽の7勝7敗力士が異常な高勝率であることが書かれているが、相撲の八百長は、「ときに、ある」と私は考えている。狭い社会での繰り返しゲームそのものだから、ゲーム論でいうところの「協調」をしたくなるインセンティブは豊富にあり、また、怪我を避けたいという事情もあるのだろう。
但し、朝青龍も白鵬も、実力的には圧倒的に強いのだと思う(ガチンコ力士を物差しにして測ればいい)。彼らは強いからこそ八百長を受けて貰えるし、収入で保険を買う余裕もある。
異様に思えるのは、NHKや大新聞をはじめとして、多くのメディアが、この問題を全く無視していることだ(朝日新聞は、週刊誌に記事が出たことを小さく報じているが)。競馬やサッカーのように一般大衆のお金は絡まないが、大相撲をスポーツとして報じている以上、八百長があるか無いかは重大な問題だろう。相撲協会との関係が大切なのか、それとも、他メディア(「週刊現代」)の手柄を際立たせたくないのか、理由は分からないが、ここまで白々しい報道ぶりは、疑問を通り越して、不愉快でさえある。
ついでに言えば、場所前、朝青龍が稽古場で豊ノ島に怪我をさせた件については、傷害として警察沙汰にしてもよかったのではなかろうか。
私は、幕内力士では、白鵬、朝青龍が一、二に好きだし(後の楽しみは把留都だ)、異国のハンディキャップを跳ね返すモンゴル勢の活躍を素晴らしいと思って見ているが、稽古場での乱暴(恐怖心を植え付けて本場所の取り組みを有利にする。今場所は豊真将が朝青龍に精神的に呑まれていた)や、八百長は、よろしくない。
大相撲協会は、八百長を一度事実として認めて、今後そのようなことが起こらないような対策を発表すべきだろう。「なかったことにする」アプローチでは、ますます信用が低下するし、今後の八百長に対して根本的な対策が出来ない。実際に八百長の問題があった、ということを認めなければ、たとえば、「八百長は両者廃業」というようなルールを定める上で説得力がない。
例えば、昨日の朝青龍・魁皇戦で、私がゲストなら次のように解説するだろう。先ず、取り組み前には、こんな感じだ。「普通なら、魁皇に勝機は無いと思いますが、今場所の朝青龍が、『もう、今場所はダヴァ(白鵬のこと)の優勝で決まっているのだから』と割り切っていれば、魁皇に、星の借りを返す可能性がありますよ」。取り組み後には、「魁皇は、切れた上手を、もう一度取らせて貰えたのが勝因ですね。いつもなら、朝青龍が、体を振って、速い動きで、有利な体勢を作ります。朝青龍は背中に砂が付くのは嫌いらしいですから、無理に残さずに、前から軽く落ちましたね。予定通りじゃないでしょうか。昨日の千代大海との相撲もそうでしたが、今日は、魁皇らしい決まり方の相撲を作ることが出来たので、いい記念になったのではないでしょうか。大関が引退するときの回顧のVTRに含まれる一番ですね」。
正しい解説であるのかどうかは分からない。しかし、相撲界が降りかかる火の粉を払おうとさえしないのだから、こうした見方が許されていいと思う。ついでに言えば、「週刊現代」の記事の通り、朝青龍は、負け方が下手くそだ。
「週刊現代」の記事には次のようなやりとりがある。
宮城野親方「ダヴァが(夏場所で横綱に)上がっちゃったら、もう(坂本氏と)どこにも行けなくなっちゃうでしょう。(今場所直後の5月30日の)水曜日に(横綱昇進)伝達式があってさ」
女性(坂本氏)「えっ、それももう決まっているの?(おカネを)配ってるの?
宮城野親方「いや、それは知らない。(白鵬)本人に聞いてくれっちゅうの。オレはそういう(八百長の)パイプを作ってあげたんだよ。あとは自分でできるだろうっていうの。子供じゃねえんだから」
白鵬は、間違いなく強いし、まだまだ強くなる素質を持っていると思う。大関昇進時に北の湖理事長は、(素質的には)「悪くても、横綱になるだろう」と言ったが、その通りだ。取り口としては、立ち会いの後、時に、右手で相手を引き込むようにいなす悪い癖があったのと、勝負を急いで土俵際の詰めが甘くなるところが欠点だったが、これらは矯正可能だ。ガチンコでも十分綱を張って行けると思う。
問題があるとすれば、彼の場合、緊張しやすい性格だろう(だから、初日の負けが多い)。これに関しては、今場所は、中盤以降に「大人」になったようだ。落ち着いた取り口で、危なげが無くなった。確かに、「子供じゃない」!
宮城野親方の言う通り、30日には、宮城野親方と白鵬の所に使者が来そうな状況になって来た。横綱になる以上、白鵬には、これまで以上にいい相撲を取って欲しい。ファンとしては、ガチンコの相撲を見分けつつ、その強さと成長を見守ることを楽しみにしている。
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白鵬が横綱になったら、セーラー服好きのあの山林王の娘がアゲマンだったということやなあ、めでたいはなしや。朝商流はどうせ母国で実業家になるんやろうし、白鵬部屋の隣にはブルセラショップでも構えて、みんなでヌケヌケ。神聖なる土俵を、穢れているとされる大阪府知事よろしくシモネタで汚したので、休場か、わし。ちなみに、わし他人を殴るだけでなくして、大まじめに柔道とかもやっとったんよ。人を投げるのは、殴るより気持ちいいかもなあ。だが今は、男とは接触したくねー、エンガチョ。寝業師にもなれなんだ。山さん、くれぐれも入院先だけは選んでくださいよ。医者がグルのケースが多いでっから。あと、受け身ぐらいは練習しといた方がいいですな。森巣博も、博打では受けが大事と言っています。ウタレコシでんな。山さんが、丸腰でリスキーなポジションを取り続けるので、みんな心配しとるでしょうね。
http://news.livedoor.com/article/detail/3176128/
この種のものの説得力にはリアリティーが決定的に重要です。「週刊現代」は、テープの重要部分をネットで流せばいいのではないでしょうか。
相撲ファンとしては、今回こそは、白黒をハッキリさせて欲しいと思っています。
勝つ予定で話を付けていたとすれば、流れはほぼ文句なしの千代大海の相撲でしたが、土俵際力を抜くのが早すぎ、また、凡そ悔しそうな顔をしていなかったので、今回は名演技とは言えません。
白鵬も、興奮して吊り上げたものの、勝つ予定になっているのに、叩きつけたのではまずい、と思い直したのでしょう。まわしの離し方が不自然でした。
取り口を見た限りでは、ガチンコの筈がない、と思いました。
この際、八百長が明るみになって膿を出し切って欲しいです。
やっぱり見ていて面白くないですからね。
ガチンコだと怪我が増えるとよく言われていますが、怪我で休場になれば、他の力士にとっては上を目指すチャンスなのですから、新しいスターが出現するでしょう。
他のスポーツはみんなそうなっている訳ですからね。
それが無理なら、プロレスのように「ショー」にするべきなのでしょうが、
そうなれば人気が急落しそうなので、相撲協会は必死になっているように思えます。
ご指摘ごもっともだと思います。相撲取りの体格と土俵の構造を考えると、本当の本気で15番取るのでは、カラダが保たないと私も思います。
だから、土俵際で危ない場合は無理に粘らないとか、立ち合いにしても、相手を傷めるような立ち合いはしないとか、相撲を取っている当人同士の了解で、一番単位で見るならば、文字通り100%ベストを尽くしてではない形で、勝負が付くのはやむを得ないことでしょう。
ただ、事前にお金が動くような、そして取り口に関する脚本のある八百長は、スポーツとしてだけではなく、見せ物としても度を超していると思いますし、見ていても面白くありません。
もっとも、ガチンコの力士、ガチンコの取り組みというものも存在するわけです。ガチンコで全く勝てなくなると、やはりやっていられないのでしょうし、現役を退く年齢から見ても、相撲は、相当程度が真剣勝負だと思っていいように思います。ただ、一番一番が、僅かな可能性まで追求する全力勝負かと言えば、それは、ちがう、ということなのではないでしょうか。
相撲ファンは、ガチンコのいい取り組みを見たときに、「ああ、いいものを見せて貰った」と拍手を送ればいいのではないでしょうか。
ちなみに、私は白鵬ファンですが、今日の白鵬の相撲には拍手は送りません。
おおっぴらな八百長はダメでも、力士同士に「てごころ」はある、というくらいが、現実的な落ち所なのかもしれませんね。厳しいような、情実のような、曖昧なところが、いかにも日本の国技らしい。
協会の対応の稚拙さは、ちょっと可哀想な感じですが(元お相撲さん達に、経営だの広報だのは難しい・・)、メディアの扱いは、それに輪を掛けて酷いですねぇ。
まあ、考えてみれば、ツマラナイ番組を流していても、チャンネルが減るわけでも番号が変わるわけでもなく、一定の受信料を徴収し続けるNHKも、ある種の八百長横綱のようなものですが。
いつも読ませていただいてます。
私が思うに山崎さんのようなブレインが相撲協会にいれば、八百長を認めてなにか対策を打つかとは思いますが、中卒以来ごっつあん人生だった人たちですから、何か言われても思考停止でジッとしたあと、喉元過ぎれば・・・になるんじゃないでしょうか。
だからといって、私も相撲が好きです。朝青龍は大好きですし、千代の富士と戦ったらどうなるんだろうなどど考えることはしばしばです。
しかし、山崎さんの仮想解説のくだりは天才的ですね。八百長も相撲界にうまく取り込んで、寧ろ勝負のあやにしてしまうというベストソリューションだと思います。感動しました。5億円で相撲協会にコンサルタントとしてアイディアを売りつければいいのにと思いました。ネットで公開されるあたり、さすが「安くて親切」ですね。
八百長も、うまいことやって株で言う仕手株みたいにおしゃれな存在になるといいですね。
朝青龍は、全盛期の千代の富士よりも強いと思います。あの速さと集中力、それに、モンゴル勢らしい投げの強さには凄みがあります。運動神経が違う感じですね。私としては、全盛期の北の湖との取り組みが見たいですね。左の相四つですし、大相撲になるでしょう。
もう一つ別の視点として、相撲を観る側、解説する側のレベルアップを期待したいですね。
白鵬・千代大海戦も事前に次のように解説すればいい。「千代大海も、実力者の白鵬とはうまくやりたいでしょうからねえ、意地悪な相撲は取らないと思いますよ。急にいなしたり、はたいたりはしないはずです。ある程度突っ張らせて貰って、白鵬に掴まえられたところで観念するのではないでしょうか。もう勝ち越していますしね。土俵際で肩すかしなんかしないと思いますね。強い白鵬が見られるでしょう」
実際の取り組みは、白鵬がいなしの心配をせずに受けていることと、千代大海が最後に右にも左にも変わらなかったことで、「予定通り」を強く印象づけるものでした。確かに、宮城野親方が愛人に言ったように、土俵上で背中に砂が付くような投げ方の相撲の方が、強く見えるし、八百長もばれにくいですね。
>はーく様
大男が裸で転がされる相撲という競技、あるいは儀式には、どことなく物悲しさがあって、それも一つの味わいであると、私も思っています。
建前だけ完全競争で、しかし、結果は予定調和、という点は、まさに相撲は日本の国技であります。
せっかくの国際化時代ですから、アフリカ系や中東系など、いろんな国・人種のお相撲さんを見たいですね。
外国の受入について考えると、大相撲は、現在の経済界の遙かに先を行っているように思えますね。
貴○花はガチだったというのは、すごいことだとは思いますが、じゃドーピングはいいのか、とか問題にキリがないようにも思います。ほんと数十年ぶりに相撲を見ました、それもヨウツベで。とってもおもしろいですが、ほんとのほんと、朝商流は大根モンゴル人ですね。役者ではなく商売人に見えました。
小泉の感動した!は雰囲気を読んだ武蔵丸にだろう?
手負いの貴にただ立ってうけただけでなすがままに。
評論家はその時、貴のひざは正常にはまっていたとか
ほざいていたな。貴はやったぞって顔(鬼神とたとえられたような)。まぁ、若や浪には逆に力が入らなかった場合もあり、良心の呵責はないだろう。日本人は”人情相撲”に寛大なところもあり、ここが許せる限界だろうな。過去に小錦が外人記者クラブの質問に
”怪我をさせた相手(北天佑)に、また怪我させたらいやだなと思ったら力が入らなかった”と言っていた。
今回の騒動、落とし所を探り水面下で話し合いがあっているものと思われる。弁護士に代弁させて「協会が
把握していないところの疑惑があるので、告訴は取り下げる。今後はマスコミからも横審に代表を入れて監視していく」K親方は平年寄りに降格(または追放)させる。部屋は特例で代理親方で行く。相撲取りは口べたでもあり、理事長他には一切の質問は御遠慮ください。(ご迷惑おかけしましたの挨拶だけで)てところかな。
相撲をより安全にするためのルール、とはなかなか難しい問題ですね。
立ち合いが無くなってしまうのは困るので、両者の間隔をもっと詰めて立たせるといいのでしょうか。ただそうすると、四つ相撲の力士が極端に有利になりそうですね。土俵はもう少し広くてもいいような気がしますが、これも四つ相撲有利になります。
多分明らかに良いのは、土俵の周囲を広くして、150kg×2人が重なって直接下に落ちることを無くすことでしょうか。ただ、土俵の高さを下げるにしても、高さは保ったまま、周囲を拡げるにしても、砂かぶりと土俵の間が、何となく間のびした感じになりますね。
武蔵丸は、日本人ではなくても、日本の「お相撲さん」が持っている哀愁を湛えた、風情のある力士でしたね。
ところで、相撲協会には、有能な弁護士がついているのでしょうか?落とし所を探すというのは、いかにもありそうな話ですが、役者が揃っているのか、という問題がありそうです。
この問題は、一度だけ、徹底的にガチンコでやって、膿を出し、おおっぴらに対策を考えるのがいいと思います。
知らなくてもいい世界がある。私は「手心」はあるだろうと思っているし、きわめて部分的には、金銭の授受もありうるとは思っている。
しかし、だからと言って「マスコミが大騒ぎすべき」というのも、どうかなぁ、と思うのです。
ちなみに、山崎さんもそうでしょうが、私の友人も力士と付き合いがある人がいるのですが、その力士が言うには、もしも金で勝ちが買えるというのなら、おれはいくらでも買うよ(しかし買えない)、というようなことを言っていたそうです(幕内ではないのでそうなのかもしれませんが)。
実際は、そう簡単には星の売買はなしうるものではないし、「予定調和」は、格闘技としてなかなか微妙な問題なのではないかと想像しています。
それにしても、愛人から録音テープが流出すると言うのも、なんだか、後味が悪いものです。宮城野も宮城野だし、愛人も愛人だなぁ、と思ってしまいます。
稽古場の乱暴問題については、同意いたします。
コメントありがとうございます。
私程度の相撲の見方で、ガチンコと八百長が見分けられると主張できる筈もないのですが、相撲協会の対応が余りにまずいと、何でも言われて、それで仕方がない、という状況になる、ということが、私は、言いたいのです。
「手心」と「八百長」それぞれについて、一度物事をハッキリさせて、相撲というゲームのあり方を一度明確にすべきではないか、というのが、私の希望です。
このままの対応では、大相撲が、いかにも汚い、ツマラナイものになってしまうような気がしてなりません。まずいことは何もないよ、という建前だけでは、もう無理ではないでしょうか。
ただ、ハッキリした証言が出てきたのが、朝青龍-白鵬戦では、目下、処理のしようがないかもしれませんねぇ・・。
格闘技は、私は自分でやったことがないので、よく分からない面があるのですが、多くの場合、いくらかは、戦っているうちに、当事者どうしが「予定調和」を作るものでしょう。相撲のように、できることが大幅に制限されている格闘技でも、戦う両方が純粋に「後がない、真剣勝負!」では、大変すぎます。真剣を前提とすると、年間90戦は何とも過酷ですね。
相撲は『ヤバイ経済学』を読んで以来少し関心を持っただけなのですが、人や組織・集団の心理や行動要因を経済学の視点から観察することはとても興味深いし重要なことと、このエントリーを読ませて戴いて、思いを新たにしました。
八百長が通用するメカニズムと其の結果をあれこれと考察する際に多くの選択肢が持てる事が収穫の一つでもありますが、一方で八百長の通じる世界は矢張り物凄く怖いものですね。
特に八百長の展開される世界に司法・検察までもがプレーヤーとして関わってくる場合は大変なことになって仕舞うと戦慄します。
いきなり何か?! というと、実は日興コーディアル事件(ベル24とCSK絡み)と八百長相撲記事が頭のなかで微妙に重なるからです。
両者の共通点は:
●業界が一丸になって演じている
●演技者達は観戦者達が気付いていないと信じている or
●観戦者達が万一気付いていても見過ごすもの(インセンティブ有り)と信じている
●いずれその業界の存立基盤が崩壊を起こす
両者の決定的相違点は:
●格闘技の勝敗を巡る八百長では大相撲が崩壊消滅するだけであるが
●正義を巡る司法・検察の八百長(茶番)は相撲界を含む社会全体の秩序の崩壊に直結する危険がある
何故大相撲の件と日興コーディアルが結びつたのか私自身も疑問に感じたのですが、先日来見掛ける日経新聞の日興コの一面広告が野球大リーガーのスターを起用して連載されとても違和感(この人はイメージ保持面で大丈夫なのかなあ~?)を覚えていたからです。
粉飾(虚偽表示とCPAによる虚偽公認を含む)と経営陣による支配権保持目的の増資を裁判所が苦し紛れに(何を苦しむ必要があったかは大いに疑問だが)公認したこと、及びこのような状態特に粉飾を検察が放置したこと、そしてメディアが問題に蓋をすることの影響は、単に一証券業界プレーヤーの日興の崩壊と泥沼への埋没に止まらず、この国の社会基盤に深く大きな構造上の傷を広げることになっているのではと危惧しています。
日経でもNHKでも、もし有志ジャーナリストが少しは残って居るならばもう少しキチットして欲しいなあ、それに有志検察官にはその機能と役割を果たして欲しいなあ。
2006-04-26「検察とマスコミの癒着」のエントリーにコメントしようか迷いましたが、今朝からの一連のNHKニュースでの白鵬優勝報道を見て此方へ寄稿しることとしました。
山崎さんの多彩な文章に秀逸な表現を多々発見し、とても勉強になりますが上述「検察とマスコミ」エントリーでの次ぎの一文にも感動を新たにしました、検察の耐震構造に欠陥があったら大変です:>>彼らの根性の中で、「ジャーナリズム」の骨格をなすべき鉄筋が不足して、サラリーマンというセメントの重さに耐えられなくなっている>>
芸能関係のスキャンダルって陽動作戦のように政治スキャンダルの後に出ません?と書こうと思ってたらナントカカンゲンスイの人でしょう、次にこれを上回る話題っていうと皇室関係かなぁ。
もう福田総理のセンは無いんでしょうか、あの人の記者会見、たのしみだったんだぁ。
女性「じゃあこないだ(3月の春場所優勝決定戦)、ドーンと手をついたのはガチ(真剣勝負)ってのはおかしくない? 素人が見ても八百長っぽいのに。
宮城野「素人から見て八百長っぽいのは、玄人から見て八百長っぽくないんだ、逆に」
女性「(朝青龍が)背中からどんと落ちたときは(昨年名古屋場所)は、(白鵬が勝ち星を)勝ってたじゃん」
宮城野「そう、あれは八百長」
女性「素人が見てもドーンと横綱が背中かから倒れるっておかしいじゃん」
宮城野「そうだよ。あれは、ダヴァが(あまり八百長を)やったことがないから、そうなるんだよ」
女性「ドルジ(朝青龍)あんまりやったことがないからそうなっちゃったんじゃないの?」
宮城野「(白鵬と朝青龍)両方」
女性「なら(春場所の)ドーンもそれっぽいじゃん」
宮城野「あれは違う。イカサマの時にああいう楽な勝ち方はしないの! ものの何秒で決まる相撲は八百長ではしないの!」
春場所千秋楽に関しては、結果的に私の見方は間違っていなかった、と宮城野親方が裏書きしてくれたような感じで、少し気をよくしました。
また、宮城野テープによると、白鵬は、あまり八百長をやったことがないそうですし、確かに、今場所14日目の千代大海戦(確かに、一応大相撲ですね)では、白鵬が「上手くない」(八百長相撲がです)と思えました。
白鵬には、「八百長をしない横綱」を期待しましょう。自分がかつてやっていながら、他人からの誘いを断るのは、そう簡単なことではありませんが、横綱白鵬に期待することの第一はコレです。
世の中は舞台の上で演じられているショーが沢山ある。いい歳してそれが分からないのでしょうね。
馬鹿げた解説者は、八百長を失くせば相撲人気が上がると言う話をする。英雄が無くなって栄えたショーがどこにあるのか教えて欲しい。
相撲が、賭けの対象ならお説ごもっとも。違うでしょう。八百長をなくして何が良くなるのか明確にして論じて御覧なさい。真剣勝負なら面白いなんて詰らない前提の論は駄目ですよ。世の人は、勝って欲しい人がタイミング良く勝つ時に喜色満面になるものです。(ただし、いつもそうなら全く面白くないですがね)
八百長が当たり前のプロレスが衰えないそれなりの人気があるように、八百長を感じさせない演技であれば、人は喜ぶのです。相撲はショーです、プロの集団です。人を喜ばせるのが仕事です。しかし、司法はショーではありません。詰らない意図的混同はやめるべきです。
週刊現代も以前やっていた週刊ポストも、単に部数を売りたいがためにやっているだけのこと。両週刊誌の出鱈目な煽り方を検証してご覧になればすぐ分かります。(私は両誌の愛読者でしたが、ほとほともう飽きました)
ひょっとして貴兄も週刊誌の拡売目的でブログで取り上げたのではないでしょうね。いや、言いすぎで、失礼しました。
新横綱白鵬は後半に崩れて失速しましたが、これは予定の範囲内の成り行きではないかと思いました。
新横綱ゆえに崩れたと言い訳の出来る今場所は、千代大海その他、先場所、先々場所に星を借りた(正確には保険を受けて貰った)相手に星を返済するには、絶好の機会だったからです。
私の見るところ(従って、アテになりませんが)、白鵬は、これまでに、それほど多くの注射相撲をしていないはずなので、来場所からは、ふたたび力の入ったいい相撲を見せてくれるでしょう。
ところで、このブログの拙文をお読みになった日経の記者の方が、先日取材に見えました。現在、日経ネット・プラス(登録は必要ですが、無料で読めます)の中に、その時のインタビューが掲載されています。ネットということもあってか、割合ストレートに意見を載せてくれました。
ともあれ力士や口下手でかえって混乱させる北の湖よりも金親の証人申請して欲しいですね。
恐ろしいマスゴミ ライターに騙された ワタクシが未熟だったんだと 思います。
今は やっと 車椅子から卒業し、杖歩きになりました・・・
だったら相撲見ないで市ね!
相撲みないくせに