三菱自動車リコール隠し

　日曜の深夜にドキュメンタリー番組を見た。
　「三菱自動車のリコール隠し」
　面白かった。会社ぐるみで不正を行う場面が実にリアルに再現されており、その裏側を垣間見た時の衝撃。怒り、呆れ、感心（皮肉を込めて）など、様々な感情が湧き上がる。

　不正は最終的に「内部告発」という形で発覚する。同じ不正を行う人たちの中にも「常識」を持ち、それを「実行」する人間がいたことが救いだ。
　
　これまでにもあらゆる業界で様々な不正が行われ、それが隠蔽され、そして暴かれてきた。それが大企業であればあるほど「まさか！」という思いを強くしてきた。
　今回は「三菱自動車」という大企業の不正発覚。しかし、同業者も「絶対に」同じような不正隠しをしてるんだろうなと思う。いわば「バレるかバレないか」の違いだけ。「いや、そんなことはない。ウチは不正は一切行っていない！」という会社が、果たして日本中でどれだけいるだろうか。

　告白する。僕は以前、百貨店の食料品売り場に勤めていたことがあるが、その時から「産地偽造」は行われていた。そして、悪いとは知りつつも、不正を行っていた。
　
　企業の不正で被害を被るのはいつも消費者である。三菱の場合、最悪の事態である死者まで出してしまった。

　人は何故不正を隠そうとするんだろう？悪いことをしたら正直に謝る。自らの過ちを認める。こんな当たり前のことが出来ない人間が大人になる。こんな当たり前のことが出来ない人間が国のトップにいる。

　ただ絶望感だけが僕を支配する・・・