僕の菜園日誌

家庭菜園40%、水彩画40%その他雑記20%の生活ブログです。ごゆっくりどうぞ。

画材屋さんで・・・

2005年04月25日 | 水彩画
「これ、ください」といって後悔した。あまりにも値の高い水彩紙だった。
久しぶりに画材屋にやってきたのだが、いつもの水彩紙がない。
聞くと製造元の会社が廃業してなくなったらしい。
・ ・・私がもっと消費してあげればよかった・・・・。
なんて思いながらあれこれと紙の具合を見ながら選んでいたのだが・・・
「このあたりにしとこうか」と決めたものが思ったよりうんと高かった。
 値段を見て固まっている私をみて、店員さんが何か言いかけたが「いいよ」って買ってしまった。


私が通う画材屋は洒落たブティックが立ち並ぶ石畳の並木通りから細い筋を少し入ったところにある。
1階が画廊になっていてその2階で画材を販売している。
その3階では絵画教室なんかもしていてわりと繁盛している様子だ。

ここに来るといつも思うのだが画材屋っていうのは不思議なところである。
店内で出会う人がみな絵画に精通したインテリに見えるから不思議だ。

ひげを生やした爺さんが絵筆を真剣に選んでいるのなんかみると「名の売れた画家かな?」なんて思うし、奥で額縁選びをしている品の良さそうな紳士をみると「あの人、テレビにでていた文化人に似てるなぁ」なんて思ったりもする。
気がつくと、ここにいる人たちはお店の人もお客も、とにかく髭(ひげ)をはやしている人が多いことに気づく。

私はいつも場違いなところに迷い込んだ気になってくるので買い物が済んだらさっさと帰ってしまう。
(これが園芸屋ならとっても溶け込んでしまうのが不思議だが・・・)

学生時代、イーゼルを背負って近くの田園までいき鉛筆でがりがりと風景画をかいていた頃があった。
朝から日が暮れるまでかいていたものだから通りすがりにいろんな人が寄ってくる。おばちゃん、子供、鍬をかついだ爺さん。犬。

「テレビでは見たことあるけど、本当にこうやって画をかいとる人をあたしははじめてみた」
といって通りすがりのばあちゃんが餅をくれたことがあった。
画をかくという行為は他人からみると物珍しいけど、好意的に見えるらしい。
「若いのに画なんかかいていてないでまじめに働け!」なんていわれたことはない。

また、「画をかく若者」=「貧乏」
こんな図式が一般の人の先入観としてあるのだろうか?
野外で画をかいていると必ず食べ物をもらうのである。それも見ず知らずの人から。
「おにいちゃん、これもってかえり!」と柿を山ほどもらったこともある。
たぶんそのころの私はよっぽど貧乏に見えたのだろう。
(確かにその通りだったが・・・)
青年が画をかくと貧乏に見え、一定の年齢をこえると余暇を楽しむインテリに見えたりする。不思議だ。

それとも年齢の他に、あの髭(ひげ)がそれを左右するカギなのだろうか?
だとするとひげの薄い私はこの先も貧乏画家のままということになりそうだ。

ぽちっとなっ→


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