ここのところ、公私ともに多忙を極めており、投稿が滞ってしまい、申し訳ない。可能な範囲で、細々とでも続けたい。
ふんわりとした楽観論がすっかり広がっているが、ファンダメンタルズの厳しさに変わりはない。
http://calculatedrisk.blogspot.com/2008/05/real-retail-sales.html
余り伝えられていないが、米小売り売上高は2カ月以上続けてマイナス成長圏にある。4月は実質対前年▲1.3%減(名目+1.8%)。
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Although the Census Bureau reported that nominal retail sales increased 1.8% year-over-year (retail and food services increased 2.0%), real retail sales declined 1.3% (on a YoY basis).
○Consumer Confidence Falls to 28 Year Low
そして、先週金曜日のミシガン大学消費者信頼感指数は、1980年6月以来の低い水準。既に減税策の効果がある程度認識された段階で消費者心理が下げ止まらないことは、驚異的である。
http://calculatedrisk.blogspot.com/2008/05/consumer-confidence-falls-to-28-year.html
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According to the University of Michigan, consumer confidence in the U.S. fell to 59.5 in May, the lowest level since June 1980 (58.7).
また、消費の基礎となる雇用は悪化の一途を辿っている。継続受給者総数は306万(予想303.5万)と予想を上回るペースで増加中。
・2005-2006年分 |
新規失業保険申請件数 |
(単位:1,000件) |
なお、米のホームセンタ大手Lowe'sの同店舗売上高は対前年で6~7%の下落が見込まれると言う。
○Lowe's same-store sales expected to fall 6% to 7%
http://calculatedrisk.blogspot.com/2008/05/lowes-same-store-sales-expected-to-fall.html
こうみると、FRBの流動性供給策は、金融システム、株式市場、原油市場、商品市場を潤し、消費者の首を絞めている様に見える。いつまで続けられるのだろうか。。。
個人的には、英米がここで大崩壊してしまうと、中ロがのさばりはびこる事は間違いないと思うので、少なくとも中国の分解が見え出すまでの誤魔化しは、やむをえないことかな、と見ています。
ただ、今回の米のバブル大崩壊は、そういつまでも粉飾できるものではないので、景気後退のスピードが緩和されて行きますように、という祈り方をしています。
それでも、大破綻は、米当局がどう画策しようが、絶対に逃れられない、大きな歪みに見えていますが。