子供コンピュータという実験

Intel、開発途上国向けPC「Classmate PC」を出荷
ブラジルとメキシコからスタートするようです。近い国から、ってことですかね。

やはりOLPCThe Children's Machineのほうがいろんな面で興味深いんですが、「普通のPC」により近いClassmate PCのような行き方もアリだと思います。OSはWindows XP embedded又はLinux(Mandriva Discovery 2007)で、コストは400ドルと噂されてました。出荷バージョンはどうでしょう。

OLPCの目標コスト100ドルと比較して、400ドルは高いといった議論を見かけます。分かりやすい数字だから、記事にもしやすい。でも、未開発のエリアに面的かつ長期間にわたって展開したときのトータルのコストを見ないといけないはずなので、端末個々の原価だけを取り上げてもしょうがないですな。国の状況による違いもあるでしょう。当然どれだけの教育効果があったかを主眼においた上で、総合的な評価をする必要がある。カンタンには測定できないだろうし、結論に至るまで時間がかかると思います。

どちらも世のため人のためってことで始めたんだから、仲良く、相手のいいところは取り入れて、可能な限りいいものを作ってほしいですね。

ところで、OLPCやClassmate PCのような、途上国向け低コストPCの計画に、日本はどういう貢献をしているんでしょうか? ここでいう日本は、日本政府、日本の教育機関、日本の企業などを指してます。ざっと検索した範囲では情報がありません。(個人として関わっている方はいらっしゃいますね)

ODAの予算で間接的に導入を支援する、といったことが起こる可能性はあるかもしれませんが、もっと直接的な取り組みを見たいです。いちばん手っ取り早いのは、日本政府が1000億円分くらい買っちゃうことじゃないかな。量産効果が出てコストが安定し、他の国の負担が軽減されることを見込みます。

(もちろん1000億円は日本にとっても小さい金額じゃありませんけど、今日の新聞によると日本の「国の借金」はひとりあたり651万円だそうですから、そこに1000円ばかり加わっても誤差の範囲。いいことに使うんですから、気にしないでおきましょうw)

買ったマシンは日本で使いましょう。日本にも必要だ。1000億円あると、日本の中学生全員に支給することができます。どういう計算かというと、まず現在の中学生の数が約360万人。今日の為替は1ドル117円。1000億円÷117円÷360万人=237ドル。OLPC以上ClassmatePC以下の価格に収まったので、両者を適宜とりまぜて360万台ボーンと買っちゃう。そして、各中学校にボーンと送っちゃう。ここまでが政府の予算。

中学生の皆さんは送られてきたコンテナから1台取って自分のマシンにしていい。サポートは? ネットワークは? と、疑問は生じますが、そこは日本の中学生の能力を信じて任せてみる。本当は、渡しっぱなしではなく、学校やNGOがそのコンピュータを使って効果的な学習プログラムを実施するべきなんでしょうけど、それはムリそうですからね。ムリだからやらない、ではなく、だったら子供に任せてみようじゃないの、ってことです。もともと他国向けの生産を軌道に乗せるための1000億円なので、買い物が終わった段階で目的は果たしてます。全中学生が必ず自分のコンピュータを持っている、という状況は言わばオマケ。そのオマケから何が起こるかという実験。360万人の1%、いや0.1%でも才能の開花につながれば、国家としては安い投資と言えるのではないかな。(皮算用のしすぎ?w)



追記(3/29):
http://japanese.engadget.com/2007/03/28/quanta-200-olpc/
製造元のQuantaが先進国向け200ドル版OLPCを出す、とのニュース。「先進国にも貧乏人は大勢いる」だって。貧乏じゃなくても、カワイイから、面白そうだから、便利そうだから、といった理由で使いたい人はたくさんいると思われます。
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学びのコミュニティ

YOMIURI ONLINEに発言小町という読者参加型の質問コーナーがありますよね。ポッと空いた時間なんかについ読みふけっちゃうわけですが、やりとりを見ていて感心することがあります。

読んだことのない人のため、発言小町における議論の展開パターンから説明したほうがいいでしょう。

まず読者のひとりが問いかけたいことを書き込んで、トピックがスタートします(トピックを始めた人のことをトピ主と呼ぶのが慣例のようです)。問いかけの内容は様々で、身近な人に話すことは憚られるような人生相談、恋愛相談も多い。「非常識な上司に耐えられません」とか「彼が元カノと連絡しあっている」みたいなヤツ。

重要なのはトピ主の最初の書き込み。赤裸々に状況を説明し、真情を吐露したほうが多くのレスがつくようです。実際そうしている人が多い。で、興味深いのは、そんなことを書いたら叩かれるんじゃないか? 「問題があるのはアナタのほう」って言われまくるんじゃないか? と思わずにはいられない投稿を多くのトピ主がしている点。案の定、そういう場合は徹底的にやられてますな。

そのトピ主は、自分が叩かれるのを覚悟して書いてるんだと思うんです。ほかの類似トピを見ればそうなることは容易に想像できるハズ。自分の非を白日の下にさらすことで見知らぬ人々から糾弾されることを期待して書いているとしか思えない。匿名であっても、不愉快なハズです。でも、敢えてやっちゃう。そうすることで心に巣くう幻想を捨て去りあるべき姿に近づけるわけです。これはある意味、とても高度な学習形態なのではないか、究極のネットリテラシーなのではないか、と感心するわけです。

もちろん「本当は叩かれると思って書いてない」という可能性はありますし、「世の中、自虐趣味の人は想像以上に多い」という仮定も成立しますが、それだとつまんないので、ワタクシとしては、発言小町はすごく発達したリテラシーの持ち主たちが集まっているコミュニティーであるという認識で、今後も閲覧させていただこうと思っております。

ちなみに、3月1日からケータイでも読めるようになったようです。ここまでアクティブなコミュニティーをケータイユーザーの参加無しに作り上げた点にも興味がありますね。いまでもみんなPCに向かって書いてるってことでしょ? 投稿はすべて編集部がチェックし、適宜編集を加えているようですが、そのあたりのサジ加減にも独特のコツがあるんでしょうか。サイト運営者の立場からも、学びどころが多そうなサイトです。
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女の武器

お茶の水女子大学が新入生全員にノートパソコンを1年間無料貸与する、というニュースが少し前に流れました。入学金の高い私立大学ならいざ知らず、国立大学が、って部分にニュース価値があると思った。

学長さんのメッセージがふるっている。

「情報能力は女性の資質を最大限発揮できる有力な武器になります。生命を育み、仕事と生活のバランスをとりながら、報われる仕事を手に入れる女性を育てます」

いいね。とくに「有力な武器」ってフレーズがいいね。ワタクシもパソコンは武器だと思ってます(学長さんは情報能力が武器だと言ってますけどネ)。

新入生はどんな武器を貸与されるんでしょうか。女子大生の方々が毎日持ち歩くことを想定すると、軽量なマシンが良さそう。ただ、お茶の水女子大学総合情報処理センターでは、2006年にMacを導入したようですので、MacBookという可能性もあるのかな。それもいいね。

貸与の期間が1年間というのは若干残念ですな。限られた予算の都合上、という記事をどこかで読みました。まずは学校で用意するけど、2年生になったら自分で購入しようね、ってことでしょうか。皆さん購入するでしょうか。して欲しいですね。
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Vista発売

街に出てVistaを買ってきました。ゆうべ出撃しようかと思ったんですが、新宿ではDSP版は入手できない様子だったので、今日にしました(有楽町でナマ眞鍋たんを見る、というプランにも惹かれたんですけどネ)。Home Premiumと512MBのメモリで24460円(ここから10%還元)。

サブのデスクトップ機にインストール。ホントはノートに入れてBluetooth等を試したかったんだけど、マイノートはどれも往年の名機(?)なので無理と判断。既存のWindowsXPを残しておくため、ハードディスクを交換してから作業開始。実はこの作業が一番面倒だったり(写真参照)。OSのインストールにかかった時間は、DVDを読み込みはじめてからInternet Explorer 7でmsnが表示できる状態までで32分間でした。思ったより速かった。

Celeron 2.93GHz、メモリ1GB、NVIDIA GeForce FX5200というハードウエア構成ですので、描画のキレはありませんが、とりあえず問題ない感じです。クリーンインストールの結果、メーカー独自のカスタマイズが存在しない素のVistaになってます。今はVistaそのものに興味がある段階なので、この点は重要。

Vistaで生活する前提でインストール後の環境整備を進めています。まずはキーボード関係から。

ワタクシはUS配列のキーボードじゃないとダメなだけでなく、

・左コントロールキーはAの左
・バッククォートはスペースキーの右
・右コントロールキーをDeleteに

という、カスタマイズを必ずいたします。バッククォートとDeleteの位置は昔の東芝ノートの影響ですな。VistaでWindowsNT用のremapkey.exe(キーレイアウトを変更するプログラム)が使えるかどうかわからなかったんですが、「管理者権限で実行する」をチェックしたらちゃんと動きました。

次に表示関係をカスタマイズ。

まず「視覚ディスプレイの最適化」で文字を少し大きめに。デフォルトの96dpiから、使っているモニタの実際のドット密度と同じ102dpiにしてみました。ややゆったりした表示に。もう少し大きくてもいいかな。昔は情報の密度が高ければ高いほど喜んだワタクシですが、近年は見やすさ重視です。ClearTypeが大好きです。メイリオの字体にはまだ馴染めてませんけど、なるほど視認性は良さそう。とりあえずIE7のフォントをメイリオにして、目を慣らすことに。

ほかのアプリケーションもどんどんメイリオ化していきたいところ。ただし、プログラムによっては選択できないケースがありますな(まだ仕様がよくわかってません)。XPのときは、全サイズでClearTypeが効く日本語フォントを用意してターミナルなどで使ってました。メイリオを元にそういうことをするワザがVista上でも開発されてるようなので、ありがたく利用させていただこうと思います。

フォント絡みが済んだら、大型のアプリケーションをいくつか入れてみましょうか。いや、その前にMedia Center系の機能を試したいですな。あとSidebarガジェットも。チェックしなきゃイケナイ機能が山ほど残ってる。チェックと準備が済んで生活環境として使えるようになるのはもう少し先になりそう。でも当分の間はメインマシンよりも新しいVistaマシンを触っている時間が長くなりそう。新しいOSは楽しいですな。
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ショーの季節

ショーの季節。CESもMac World Expoも面白そうだ。行きたかった。

ボクがはじめてCESに行ったのは、もう20年も前のことです。プレイメイトをこの目で見て衝撃を受けた瞬間を昨日のことのように思い出します。彼女らは雑誌のなかだけの非現実的な存在だと思ってたのに、グラビアそのままの姿で会場を練り歩いていたわけです。アメリカってスゲー! みたいな感覚も湧きましたな。若かったので。

当時のキーワードはマルチメディア。CDにビジュアルとオーディオを投入しインタラクティブなインタフェイスで統合することでまったく新しいエンターテイメントが登場すると喧伝されていました。それは本当にそうなったのですが、デジタルメディアの主役がパーソナルコンピュータに移行するにつれ、その分野でのCESの重要性は薄れていき、Comdexに代表されるコンピュータ系のショーが人を集めるようになりました。しかし、時代はまた移ろい、Comdexは消え、家電系のCESが隆盛を取り戻しています。面白いですな。

サンフランシスコでのMac World Expoには行ったことがありません。今年はたいそう盛り上がったでしょうな。ワタクシはいくつかの実況ブログをリロードすることでJobsプレゼンをウオッチしていたのですが、iPhoneの段で頭上に「キター!」の文字が点滅しました。MacOSXが入ってるってのは予想外(孫社長も会場に居たようですな)。すでに膨大なソフトウエア資産を持つ汎用OSが携帯電話に載ってくることで、制約条件がガラッと変化しますな。ケータイコンテンツという概念が無効化されるっていうか……。ゆっくり考えてみたいところです。ていうか、使ってみたい!

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