明日の風

明日は明日の風が吹く。気楽にいきましょう!

プラハの春

2017-08-11 21:50:37 | 日記
プラハの春といえば、私たちアラ還以上の世代には一言では表現できない甘くせつなく物悲しい記憶だと思う。
強圧的なソ連の支配を離れて「人間の顔をした社会主義」を実践しようとしたドプチェク第1書記に率いられたチェコスロバキア国民の偉大な実験。そしてそれを戦車で押しつぶした1968年8月21日未明のソ連軍の軍事介入。
それまでわが国のインテリ層が抱いていた社会主義に対する淡い期待を深い失望に変えるには十分な出来事だった。あり得ない想定かもしれないが、ソ連にこの実験を見守る度量があれば、社会主義陣営の完全崩壊はなく、わが国などでもこれほど新自由主義経済一色に染められることはなかったのではなかろうか。

さてソ連が崩壊した1997年、外務省職員・春江一也『プラハの春』が出版されベストセラーになった。プラハの日本大使館職員と東ドイツの反体制活動家女性との愛に、当時のプラハ市民の動静を織り交ぜた壮大なラブストーリーだが、これだけヒットしたのはまだ社会主義へのほのかな憧れがあったせいではないだろうか?

この夏、チェコを旅行する予定です。何度となく侵略されたのに中世の美しさを留める街・プラハ、この眼にしっかり焼きつけてきます。
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