Dr.Wasteのごみ問題を考える

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中古家電 PSEマーク無しで販売OK 経済産業省

2007年07月07日 21時04分56秒 | Weblog
 朝日新聞の6月30日に「中古家電販売(PSE)マークなし可 経通省、秋に法改正へ 安全性「差はない」」という記事がありました。
 本日(7月7日)の読売新聞の解説欄(11面13版)に「中古家電販売(PSE)なし販売OKへ」という記事があります。

 PSEマークとは何かですが、紹介した新聞記事を参照願います。

 報道記事と解説記事の違いがありますが、官僚の失態を報道とも理解可能です。昨年の騒動を思い起こします。

 電気製品の安全確認のポイントは、電気の絶縁性が高いかです。正確さに欠けますが、大胆に説明すると、110ボルトでは0.1MΩ、220ボルトでは0.2MΩ、440ボルトでは0.4MΩ以上の絶縁があれば安全となります。

 500ボルト級か、1,000ボルト級の絶縁測定器(メガー)で1分間の耐圧を掛け、漏洩電流の有無を調べます。記事で紹介されている方法は、絶縁状態を確認するために一定電圧を掛け漏洩電流を調べます。結果的には同じといえます。

 ここで気を付ける点は、湿度の高い場所や日には、この様な試験をしないことです。同じ試験を雨天と晴天では結果に大きな違いがあります。

 電気は、湿気と埃が大好きです。それと、基盤や部品類の経年変化による劣化です。これを避けると安全性は高まります。

 今回の制度改正(失態)の原因は、担当の経済産業省には、電気工学を学んだ官僚が沢山います。しかし、①担当官僚が現場実態を理解していないこと、②行政特有の縦割りで仕事をしていること、③経済産業省には珍しく関係業界の動向を把握していないこと、④デスク勤務のため電気の初歩を忘却したこと(①とは意味が違う)、にあります。

 読売新聞の報道では、この失態の代償として、「セーフティリュースマーク」を与える制度を設けるとあります。しかし、安全性の確認の視点から、何か違うような気がします。