稲作を始めて10年が過ぎた。
いまだに試行錯誤の連続で、当たり前のことではあるのだが年によって天候が大きく違うので、その年がたまたまうまくいったからといって同じやり方で次の年も成功するかというと全くそんなことはない。
昨年は10年目にして過去最低の収穫量だったので(いもちが激発した)今年はいもち抵抗性品種を中心に6種類もの品種を実験的に育ててみたが、過去最高の暑い夏になり、なおかつまとまった雨が1ヶ月近く全く降らなかったのでいもちにほぼ感染せずに今までにない収量になりそうである。
それでも一部にいもちが発生したのは、昨年の菌が残っていたか、どうしても発生しやすい圃場だということかもしれない。
事実午後三時くらいには日陰に入ってしまうので日当たりは悪い方と言える。
林業の仕事をしていて感じるのは中山間地において集落の周りの林がどんどん森林化しているということだ。
林は人手が入った山で森はあまり手入れがされていない山という意味でのこと。
昔の集落の写真を見ると本当に山に木がないので驚くが、反対にそれだけ周りの山の生産力に頼った生活をしていたのだろうと思う。
この先の中山間地のことを思うと心が重くなる。
せめて体の動くうちは身の回りの風景だけでも維持したいと思う。