らぶらぶわかみぃどっとこむ

ナレーター若宮かよのゆるーいブログでした。

読書の秋。

2007-10-30 13:58:52 | 読書感想文
年がら年中「本の虫」なわたしですが、
今月は思いっきり活字にひたっていました。
さながら活字の世界に何かを求めているかのように。
あれ?これって現実逃避かな?(笑)

灰谷 健次郎 / 角川書店(1999/06)
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まずは灰谷健次郎著「天の瞳」シリーズ。
シリーズ8作品一気読み。
著者の晩年の傑作となったこのシリーズ、教育に携わる人にはぜひ読んでほしい物語です。
個性の強い子どもは、保育園から小学校、中学校と成長するにつれ、
その都度、担任や周囲の先生方から「にらまれる」わけです(笑)
往々にして現実の教育現場でも起こりやすい問題だと思うんですが、
人間関係において起こる問題はオトナコドモ関係なく、
相手の考えをきちんと理解しないことから起こるんじゃないかなと気づかされます。
かといって現実の問題が解決するかといったら、なかなか、ね・・(汗)


那須 正幹 / ポプラ社(2006/12)
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那須正幹氏のズッコケ三人組シリーズはわたしも子どものころの愛読書でした。
小学生時代の全50巻で完結していたそうですが、
大人になってからの彼らの物語として再開し、これはその2作目となります。

大人になったハチベエたちはやけにリアル。
タバコに酒に、失業に夫婦のいさかい・・・(笑)
活動範囲も広がり、ミドリ市のあちこちの町名が出てきます。
有名な話ですがミドリ市は広島市がモデル。
わたしたちが生まれ育った町が頻出し、本当にあの町で起こっている出来事のような気になります(笑)
このシリーズまだまだ続くとのこと。
次作にはミュージシャン「ゆず」が出てくるとか。
楽しみです。


サウスバウンド 上・下 (角川文庫 お 56-1・2)奥田 英朗 / 角川書店(2007/08)

映画化ということで読んだ人も多いかも。
東京・中野にいられなくなった一家が沖縄に移り住み・・・という話です(略しすぎ!)
家族やいろんな人とのつながりに、やはり思うところがあります。
読後感さわやかな物語でした。


奥田 英朗 / 集英社(2007/04)
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続いて奥田英朗作品。
家にまつわる短編集です。
中でも「家においでよ」がツボでした。
奥さんに逃げられた旦那が、今まで欲しくても買えなかったものを買い揃え、
居心地のいい部屋をつくりあげていく話。
そんな部屋に住みたい(笑)
いつかやってみようと思います。稼がなきゃ!
それにしても男の人ってホームシアターが夢なのかな?(笑)


海堂 尊 / 講談社(2007/09/21)
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この海堂尊氏の最新刊につづき螺鈿迷宮ジェネラル・ルージュの凱旋の2作も。
個人的に医療モノは好きなようで、面白かったです。

他数冊。今月は面白い本とのめぐり合いが多く、恵まれた読書環境でした。
やっぱり本がスキだーーー。


「青い鳥」を読んだ。

2007-10-06 00:32:35 | 読書感想文
重松 清 / 新潮社(2007/07)
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オトナになってしまった今、コドモって難しい。
教育現場はなかなか思うようにはいかない。

この話は村内教諭がかかわる生徒たちを描いた連作です。
必要とする生徒に寄り添うこと、そして大切なことだけを伝えるために、
村内教諭は臨時採用教員として、いろんな学校を渡り歩きます。


自分の居場所が感じられない学校。
生活の多くを学校という空間に占められるコドモにとって、
それはとても悲しいこと。
そして現代の学校のなかには必ずといっていいほど存在している問題。

さびしい心を抱えたコドモのそばに寄り添ってあげる存在がいれば、
教育現場での問題はいくらか減るのかもしれない。
現場ってきっと忙しくて、毎日いろんなことに追われてて、
余裕がなかったりするんだろうけど、
先生も生徒も親も、みんなが少しずつ分担して、
心のゆとりを持てるようになったらいいのにな。

物語のようにうまくいくことばかりじゃないかもしれない。
村内先生に出会えた生徒たちは本当にラッキーだったけど、
本当はどこにでも、村内先生がいるはずだ、と思いたい。