2009年11/21(土)午前10時30分~正午 桜丘区民センター
「絵本でほどいてゆく不思議~暮らし・子ども・わたし」
講師・松井るり子(児童文化研究家)
講師の方のこれまでの数々の著書には、『七歳までは夢の中』や、『あかんぼぐらし―宝のときを楽しむ―』等があって、何とも魅力的なタイトルにもセンスが感じられます。
自然体で書かれた子育ての文章や、絵本についての意見がとても素敵な方ですので、世田谷区の区報を見て参加を申し込んでいました。
今回の講演では、いくつかの絵本を実際に読み聞かせしていただきながらのお話。大人になっても誰かに読んでもらうのは何ともいいものです。また、少し距離が離れているため絵本の字が見えないことが幸いして、絵に集中して味わうことができました。前に情報紙「わいコム」第4号の絵本コーナーで高松さんが書いていた、「絵を読む」というのはこういうことかあ、と実感。
講師の松井氏も、
「子どもは字を覚える前のほうが絵によく集中してます。私の母は保育者をしていますが、小学校に入る前まで私に字をあえて教えないようにして絵本タイムを楽しんだと言ってました。
私も自分の子ども達になるべく就学前には字を教えないようにしてに育てました。」
とのことでした。
そして、絵本の細部の「絵を読む」楽しみ・見どころなどについても紹介がありました。
・『うさぎのおうち』(ガース・ウィリアムズ ほるぷ出版)では、カエル(食虫) の背景に、さりげなく食虫植物が描かれていること
・『かしこいビル』(ウィリアム・ニコルソン ペンギン社)に出てくる一昔前の イギリスの子どもの所持品(イニシャル入り便箋、小さな個人使いのティーポッ ト)などから想像が広がること
などなど、自分ではさらっと見過ごしてしまうような部分を紹介してもらうことで、物語に味わいと楽しみが増す感じがしました。
講演会後、さっそく図書館で松井るり子氏の本を3冊借りてきて、読み始めました。
・『幸せな子ども―可愛がるほどいい子になる育て方』(学陽書房)
・『可愛がられるために来た―子どもと暮らせば大人が育つ』(学陽書房)
・『絵本いろいろお話いろいろ―母と子の読書術』(学陽書房)
3つ目の『絵本いろいろお話いろいろ―母と子の読書術』の著書の中では、『ちいさいおうち』(バージニア・リー・バートン 岩波書店)という本について、こんなふうに書かれています。
これは私が二歳のときに出会った最初の絵本である。物ごころつく前に「ああ、これ大好き」と思ったことは、一生持ち続けることになるのかもしれない。
今や『ちいさいおうち』の他にもすぐれた本はいくらもあると認めるが、無人島に一冊持って行くとしたら、この本だなあと思う。
『ちいさいおうち』については、情報紙「わいコム」第17号の絵本コーナーでも林さんが紹介しています。絵本を読むのも、絵本について書かれた本を読むのも、子育て中の身には何とも楽しいひとときです。 (minako)
http://www.childrensvillage.jp/vol4-1&4.pdf(わいコム第4号「絵を読む」)
http://www.childrensvillage.jp/vol.17,2&3.pdf(わいコム第17号『ちいさいおうち』)
最新の画像もっと見る
最近の「できごとなんでも」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事