切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

「日本の、これから」人口減少社会

2005-06-28 12:30:00 | TVピープル
先日ニ夜に渡って放送されたNHKの番組「日本の、これから」。今回のテーマは「人口減少社会」ということで、ドラマの方は見なかったものの、討論の方はあらかた見た。(ただし録画が途中で切れてしまっていて、最後はどうなったのかわかりませんが。)

なんでワタミの社長が出ているのかよくわからなかったものの、全体としてはバランスのいい番組かなというのが私の感想。最近やけに短気な田原総一郎の番組よりはいいかなという気もするのだけど…。

基本的な私のスタンスをいっておくと、「少子化社会」自体には私は賛成。ヨーロッパをみたって日本より人口の多い国なんて無いですからね。日本人は欧米並の生活を送っている一方、アジア的な人口を抱えている不思議な国だと思う。人口減を前提にした国家像を作れない官僚や政治家の責任が重いのであって、森喜朗あたりが以前言っていた、「子供を産まない女性の老後を、税金で面倒見るのはおかしい」なんて発言は論外。(なんでこんな人が政治家でいられるんですか?しかもこの発言、「少子化を考えるシンポジウム」での発言なんですよね。)

ただ、子供を産みたい人と産んだ人の支援は絶対必要。たとえば、フリーター・ニート問題では正社員になりたいフリーターの支援を優先すべきで、働かないニートの支援は別に考えるべきだと思うのだけど、同じように、結婚しない人に結婚させようとするより、子供がほしい人を支援するような社会制度を整備する方が先決だと思いますね。だいたい、結婚年齢が下がれば少子化は解決なんて考えはまったくアナクロだと思いますよ。

それと、番組を通した感想としては、やっぱり日本の抱える問題の根幹は「年金問題」であって、「郵政問題」とか「憲法問題」なんかじゃないなとつくづく思いましたね。コントラヴァーシャルな問題に目を背け続ける政治だったら、ちゃんとニーズのあるリアルな提案のできるポピュリズムの方がよっぽどマシかなと最近思います。(つまり、今や政党にとって人気取りぐらい簡単な話は無いはずなのにという意味なんですが。)

ところで、「独身税」なんていう話もあるらしいのだけど、独り者としては断固反対!!思想的にも税制問題としても発想が貧しすぎる。個人のライフスタイルに政治が介入してくるという意味では社会主義も真っ青だし(ザチャーミンの小説『われら』じゃないんだからさ!)、日本ってほんとに金がないのかっていう問題意識も皆無の発想で、そんなことを唱える人には生卵かトマトをぶつけるしかないでしょうね。

各論ではまだまだいいたい事があるのだけど、とりあえずこんなところで!

NHK 「日本の、これから」を観た!(前回放送の感想)
NHK「日本の、これから」本日再放送。

NHK「日本の、これから」公式HP

「われら」 ザチャーミン 著

岩波書店

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2 コメント

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Unknown (お富さんこんにちは)
2005-06-28 17:24:41
確かに子供を産みたい人・産んだ人に対する支援は絶対必要だと私もおもいます。

また 本気で働きたい人に支援も必要、つまり確固たるモチベーションがある人と、そうでない人を一緒くたにして事の処理に当たろうとするのが平等とか言ってる政治家、官僚の無気力・無能力がこんにちの諸問題の根源でしょう。
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人口問題 (iina)
2005-07-03 18:03:17
はじめまして。

たしかに人口構成が若くて増加するような国には、勢いがありそうです。

もっとも諸支援は、求める者を優先させるというのももっともですね。

「国家像」で訪問しました。

ちょっと生き抜きでもと思いまして。。。
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