切られお富!

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本日、サントリーホールにおりました。

2010-06-02 23:59:59 | カメレオンのための音楽
サロネン指揮フィルハーモニア管&ヒラリー・ハーン(ヴァイオリン)のコンサートに行ってきました。真赤のドレスでスラリとしたヒラリー・ハーンと、小柄でひょこひょこした感じのサロネン。よくお客さん入ってたなあ~。(先日のポゴレリチのときとは大違いだ!)というわけで、簡単に感想っ。

曲目と感想は以下の通り。

①サロネン:へリックス

指揮者自身の曲。最初はショスタコっぽい感じだったけど、後半のリズミカルな展開は伊福部昭みたいで、変化に富んでいました。色んな音の出る曲だなあ~というくらいの印象。

②チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35

ヒラリー・ハーン登場のチャイコン。この曲って、チョン・キョンファみたいな熱情、激情の名演もあるわけだけど、今回の演奏はゆったりとしたテンポの美演タイプだったかな~と。そういう意味では興奮度は低かったかな。でも、第三楽章のハーンは躍動感ありで楽しめましたけど。

なお、今回の演奏、いつものチャイコンと譜面が違うんだそうで、チャイコのオリジナル譜面を使用しているらしい。聴いた印象だと、いつものよりまだるこしい分、古風な印象に思えましたね。それと、念のために彼女のCDもあとで聴いてみたけど、オケはCDのほうがせかせかした感じ。その点でいうと、この生演奏の方がオケはわたし好みでした。

③シベリウス:交響曲第2番 ニ長調 op.43

シベ2は、シベリウスにしては「大衆浪漫」って印象の勇ましさがあって、フィンランドの作曲家の曲とは思えない、一直線の熱い激演のバルビローリとかバーンスタインの録音もありますね。

でも、今回の演奏はグイグイ押してく感じではなくて、もうちょっと音色を拡散していくみたいなイメージか。だから、第3楽章から第4楽章になだれ込む力技はもうひとつ推進力で押していかない恨みがあるかな?でも、弦で聞かせる部分はよいんだけど、金管はわりと荒い印象も残ったかな~。



(ヒラリー・ハーン ソリスト・アンコール)
*イザイ:メランコリア
*J.S.バッハ:ジーグ

2曲ともヒラリー・ハーンがわりとよく通る声で曲名を言ってから演奏。特に「バッハのジークです。」と日本語で、しかも日本語っぽい平べったい発音で喋ったのにはちょっと驚かされました。日本人の知り合いとか結構いる人なんですかね?

で、正直言うと、その「ジーク」が一番伸びやかなでよかったなあ~。

(オーケストラ・アンコール)
*シベリウス:メリザンドの死
         組曲「カレリア」より行進曲風に

こちらも、正直言うと、アンコールの方が繊細でよかったんですよね。特に「メリザンドの死」なんか。

というわけで、違う曲のサロネンを聴くべきだったかなと思ったわたしでした。

でも、全体的にはまずまずでしたよ。「ブラボー~」とまではいかなかったけど。

チャイコフスキー&ヒグドン:ヴァイオリン協奏曲
ハーン(ヒラリー)
ユニバーサルクラシック

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