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ジェフ千葉 屈辱の最下位

2009-12-05 22:00:00 | sports

12月5日(土) 2009 J1リーグ戦 第34節
G大阪 2 - 0 千葉 (15:33/万博/20,031人)

毎年のことながら『Jリーグ最終戦』には特別な雰囲気が漂う。それは『優勝』や『残留』を争っていることが影響していることももちろんあるが、何より1年を通して作り上げてきたチーム、仲間との最後の試合ということが、選手の胸に他の試合とは違う『特別』な気持ちを抱かせるのだろう。

          ……総括……

昨年、最終節で奇跡の残留を果たし、日本リーグ時代から44年間守り続けてきた“1部”という砦が、ついに陥落だ。なぜ、こんなことになったのか。

オシム氏の代表監督就任とともに千葉の凋落が始まった。

 J2降格へのカウントダウンは、2006年シーズン半ば、オシムが代表監督に就任した時から始まった。

 息子アマルが監督を引き継いだが結果は出ず、そのシーズンは11位に終わり、オフには淀川前社長への不信感からチームの柱だった阿部勇樹と坂本将貴がチームを去った。'07年オフには、脱オシムを掲げた同社長に対して「チームの方向性が見えない」と主力の羽生直剛、佐藤勇人、水本裕貴、山岸智、水野晃樹らが大量移籍するという異例の事態に陥った。オシム子飼いの選手たちがチームを去り、「最も美しい」と言われたサッカーも失われてしまったのである。

 主力放出でクラブは潤ったが、それをチーム再生のため、戦力補強として十分に活用しなかった。そのツケが出たのが、'08年シーズンだった。クゼ新監督は、5節から7連敗を喫し、11節まで勝ち点2の最下位という惨憺たる成績で解任された。ドン底の状況で、アレックス・ミラーが監督に就任。超守備的で勝ち点にこだわるサッカーに徹し、サポーターと一体となって8勝7敗6分で乗り切り、なんとか残留を決めた。

なぜ昨年の残留騒動からもっと学ばなかったのか?

 本来であれば、このシーズンの結果を検証し、同じ過ちを繰り返さないために十分な戦力補強と新たなスタイルを構築するための監督の招聘こそが必要不可欠だった。しかし、劇的なJ1残留を決めた勢いのままミラーを続投させ、最大のウィークポイントである攻撃陣のテコ入れも行なわれなかった。

 今シーズン、ミラー監督は、アウェイでは守備的、ホームでは攻撃的というプレミア・スタンダードで、選手を入れ替えて戦った。だが、それはわずか23名という選手層の薄い千葉では、いたずらに混乱を招くだけだった。結果が出ず、チーム内から大きな不満が燻り始め、7月末に4勝8敗7分(16位)という成績でミラー監督は解任された。すぐにコーチの江尻篤彦が新監督に昇格し、OBの手腕にすべてが託されることとなった。

 サポーターはもちろん、選手もここからの巻き返しを期待した。昨シーズンも監督交代を機に調子を掴み、最下位からはい上がったからだ。

 だが、そうは甘くなかった。

江尻新監督はオシム流サッカーの再興を目指したが……。

 江尻監督は、オシムの流れを汲むサッカーを復活させようとした。

 長期ヴィジョンに立った上でのチーム作りだが、そのサッカーが形を成すまでには時間が必要で、残留争いから逃れるべくすぐに“勝ち点3”を必要としていたチーム状況にはそぐわないものだった。

 しかも戦い方に一貫性がなく、選手たちは迷いながらプレーしていた。単純なミスから失点を重ね、得点力不足も深刻化した。6月末にFWネット・バイアーノを獲得したものの勝利した大分戦以降、14試合で2点以上取れた試合は、わずか2試合。得点力不足は選手の力量もあるが、行き当たりばったりの攻撃で攻めの型が見えなかったせいでもある。ミラーが堅守速攻に徹し、選手も「勝ち点のため、残留のため」と受け入れ、勝ちながら自信を取り戻して残留した昨シーズンとは、あまりにも対照的だ。

ここ一番の大事な試合を次々と落としていくジェフ。

 大事な“運”にも江尻監督は、見離されている。

 残留争いで負けられない21節の柏戦、23節の大宮戦、24節F・マリノス戦は痛恨の引き分け。27節の残留決戦となった山形戦は同点に追い付いた3分後に決勝点を入れられて敗れた。采配も26節の神戸戦では終了間際にドローに持ち込む粘り強さを発揮したが、29節の京都戦ではセットプレーの前、中後雅喜に代えて斎藤大輔を入れた途端に失点し、ドローにされて裏目に出た。

 ここという大事な試合を勝ち切れないのである。新監督就任後、リーグ戦11試合6敗5分、17節以降の折り返し順位では最下位となった。

「最後まで逃げずに、今までやってきたことを貫いていくだけです」

 ここ数試合、試合後に語る江尻監督のセリフだ。指揮官としての潔さは感じる。シーズン当初からであれば、可能性を見出せたかもしれない。しかし、江尻監督のミッションは、残留である。勝ち点を得るために、より現実的な手を打つことが必要だったはずだ。チームの成熟を待つという余裕など、なかったはずである。

助っ人外国人選手の補強はなぜ失敗し続けたのか?

 戦力的には、核になる日本人選手の不在と外国籍選手の不発が大きかった。

 選手層が薄いため、助っ人の活躍は不可欠だったが、途中加入で期待されたFWネット・バイアーノはベンチが指定席になり、MFアレックス、ミシュウも完全なレギュラーではなく、相手の脅威にならなかった。唯一のレギュラーのボスナーは、センターバックである。しかも0-3で惨敗した30節の鹿島戦では、出場した2人の外国籍選手はともに最終ラインにいた。得点力不足に悩む下位のチームとは思えない苦しい布陣だ。ちなみに毎年残留争いをしていた大宮はその反省を生かし、シーズン半ばにはFWラファエルら優秀な攻撃陣を獲得している。彼らは大活躍し、残留は決定だ。

ではフロント陣は残留するため本当に全力を尽くしたか?

 フロントからも何がなんでも残留するという強いメッセージは感じられなかった。

 かつて東京ヴェルディは'01年セカンドステージ、残留争いの渦中にいたが、残り5試合のために約3千万円でFWエジムンドを獲得。彼の活躍などで3勝1敗1分で乗り切り、執念で残留を果たした。そうした即効薬となる補強もせず、10月末には早々に「江尻続投」の方針を打ち出した。一方、9月末には選手の信頼が厚い昼田宗昭・強化シニアマネージャーを解任。江尻監督の来季続投に反対したための解任ではないかなど噂が様々に流れたが、選手には解任当日まで連絡がなかったという。フロント、選手、スタッフが結束して「1部死守」という目標へと邁進しないといけない時期に、選手の不安を煽るような人事を断行する必要は果たしてあったのだろうか?

「フクアリ劇場」でのファンの情熱は、結局報われないのか。

 昨年、最終戦で残留した時、巻誠一郎は「こんな想いは二度としたくない。来年はこの経験を活かして、サポーターを喜ばせるようなシーズンにしたい」と言った。だが、今シーズンの状況は、昨シーズンの教訓がまったく活かされず、クラブが必然的に招いたものとしか思えない。結局オシム以降、クラブは改革で後手にまわり続け、優秀な人材を次々と失い、明確な未来を描けなかったのだ。 

 こんな状況をサポーターは、どう受け止めているのだろうか。彼らは、昨シーズンは「残留」、今シーズンは「1部死守」の大横断幕を掲げ応援してきた。その姿勢はフクアリを訪れる人々の心を掴み、スタジアムを一体化し、「フクアリ劇場」とも呼ばれる独特の空間までをも生みだしていた。そのファンの思いが昨シーズンの奇跡を生んだと言ってもいい。そんなサポーターに対して、巻は「勝てなくて申し訳ない」と目に涙をためて言う。しかし、選手は本当に彼らの熱意に応えただろうか。オシム時代のように、昨年、残留を決めたFC東京戦のように、倒れるまで必死に戦った選手は、どれくらいいただろう。選手はプロとして、それを自らの胸にもう1度問うべきなのかもしれない。来年はJ2で、これまで支えてくれたサポーターに意地を見せ、伝統ある黄色のユニフォームを纏った自分たちのプライドを取り戻す戦いになる。


 このまま“負け犬”で終ってしまっては、ジェフ千葉の未来に何も繋がらない。


 


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