先日、遅ればせながら梅田望夫さんの「ウェブ進化論」を読んだ。梅田さんは実は大学院時代のM研究室の一年先輩(のはず)である。本の奥付をみて、はじめてそれに気がついた。かなり私も間抜けだ。
この本では、「あちら側」を起点とする大変革の本質をわかりやすく解説してあり、まさに目からうろこであった。もやもやしていたものが一気に頭のなかで整理できた気がする。
IPv6とかユビキタスを追求している私としては、googleの後追いをするのではなく、むしろgoogleの先回りをするようなことを考えていきたいと思った。googleは、virtualなコストゼロの世界で他人の力も借りて劇的な変化を起こし、ある経済圏を作っていきつつある。IPv6/ユビキタスはすべてのものをネットにつなげ、一旦つないだ後はコスト0でリアルタイムにリアル世界からの情報を取り込み、リアルタイムにリアル世界をコントロールできる(可能性がある)。まだまだ考えてない状態だが、少しアイデアがひねり出せれば、そのうちに梅田さんのところでも相談に行こうと思う。
さて、表題の「googleの実力を測る」である。梅田さんによると、ウェブ空間上の情報の玉石混交問題は「検索エンジン×自動秩序形成機能」により解決されるつつあるという。googleはテクノロジー企業としての優位性があるということだ。なるほど、確かにそうかもしれない。
で、ごく簡単な実験をしてみた。自分の名前"荒野高志"をgoogleでひいてみて、上位20項目ぐらいがどのくらい「自分」を表しているのか、ということを自分で評価する、それだけである。
結果。まず、自分で驚いたのはヒット数。とりあえずパラパラと数ページ分みたところではヘンなものはなく、全部私のことらしい。ちなみに、インターネット界の偉い先生方のgoogleヒット数と比べれば遥か及ばないが、それでも私なんぞでも10年も業界にいればこれだけ積みあがるのだなとしばし感慨にふける。
検索結果のトップに出てきたのは5年ぐらい前に取材を受けた「インターネットてらこや」とかいう読売新聞の企画で、動画で子供たちに対して次世代ネットの夢を語るという、非常に気はずかしいもの。それがトップなのはyomiuri.co.jpというサイトの力だろうか。以下、アットマークIT、今の会社=ネットコア、日経ネット、インプレス、日経デジタルコア、というように続く。この「v6くるくる日記」は18位にようやく登場、10年以上前にやっていたソフトウェア工学関連(電子情報通信学会)の情報よりも下位である。
まあ、私が自分で一番自分らしいサイトだと思うのがやはり自分のブログだと思うわけだが、googleがその技術で外から見た私を捉えたものがこの順序なのだ。確かに「IPv6で世界に貢献する」という人物像(虚像かもしれないけど?!)は客観的に見てわかりやすいのかもしれない。
実は面白かったのが、イメージ検索。ちょっと笑えると思うので、お暇な方は「荒野高志」でイメージ検索してくださいな。ひとつだけ私ではなく、ある超有名人の顔が荒野高志として出てくる。どうしてそうなったかというのは、そのリンク先のウェブページを見ればわかるわけだが、こういうところは現在のgoogleテクノロジーの限界なのね、と思った。
ところで、このブログが Google 的にランクが低いのはご自身が名前を出さないことにしておられたからではないかと (^^;。
http://blog.goo.ne.jp/v6arano/m/200601
フルネーム書くのもこの記事がはじめてではありませんか? むしろそれにしては Google よくやってるんじゃないかなぁ。