どの業界でも 顧客がある限り クレーム・苦情というものは 必ずあるもののようです。 そういえば、最近クレーム処理についてのハウツー物が出版されたり、逆に それを おもしろいドキュメンタリーとして報告する方もあったり・・・
そういえばgooBLOGにも サポートセンターというかカスタマーセンターの方のブログがあって 楽しい?記事を載せていらっしゃいます。
(わー、しかし 書いてて一個も リファのリンクをつけないなんて、やる気の感じられない記事だな、僕の記事。改めて言うまでもないけど・・
そりゃいったい なんのことだ? と思われる方は 個別でお問い合わせくださいね、たぶん うる覚えな知識を お教えできますから。。)
さて、今日の話なんですけど、まずはこちらから。
CX日テレ渋谷「ありがたいご意見」
放送業界の内部の方のブログです。
無数のクレームに いかに 対応しているか
また、視聴者は いかに クレームすべきか
書かれています。
今日は「 苦情を聞く仕事 」について 書きたいのですが、
突然ですが、
歌が上手な人って、自分の声を聞く「耳」がすごく高性能だって気がしませんか? 自分が発した声を 自分の耳で正しく聞き取れることが 音程をとること つながっているような気がします。
音痴といわれる人でも、他人が歌が上手いか下手かは わかるでしょ? でも 自分の声だと正しく音がとれない。
これって テープレコーダーに録音した自分の声が すごく違って聞こえる人と だいたい予想通りだなーって聞こえる人っていう 違いが 個人差としてあるのではないかと 僕は勝手に想像しています。
それと似た感覚で、
お詫びが上手な人って、いませんか?
同じセリフで、同じ 頭の「下げ角度」で 謝っていても、
まるで心がこもっていない様に取られて、かえって反感を買う人もあれば、
そこまで誠心誠意謝られたら もう怒れないじゃん って思われる お詫び上手な人も います。
これって、自分のお詫びの様子が いかに申し訳なさそうに 相手に映っているかを 冷静に客観的に俯瞰できているかの 個人的な能力のように思います。
歌が上手な人が 自分の音をきちんととっている様に お詫び上手な人は 自分の「お詫び姿」を きちんと認識できている、 と。
カラオケの上手下手があるのと同様に お詫び上手 と お詫び下手が 確かに存在しています。
カラオケ下手な人でも レッスンである程度上達するように
お詫び下手なひとでも レッスンすれば ある程度上達するかもしれません。
でも、プロ歌手の多くはもう天才的な歌上手であるのと同様に、企業でクレーム処理させたら右に出る人がいないっていうような お詫び上手な人は、もう天才的と呼んでもいいと思います。
うちの前の支店長がそういう人でした。
決してぺこぺこ頭は下げません。 うんうん なるほどと 相手の「お怒り」をひたすら聞いて 最後に一度 これでもかというほどに申し訳なさそうな顔をして 頭を下げるのです。
この時の下げる角度といい スピードといい 頭が下がっている時間といい その時の呼吸・気合 といい もう芸術的でした。
まず間違いなく 相手は、「まあ こちらの言いたいことがわかってくれれば いいんだから・・・」と 必要以上の要求はしてこなくなります。
たった一度の お辞儀で 怒り狂った局面を収めてしまいます。 まさに天才的でした。
その支店長に教えられました。
お詫びには2種類ある。
*本当にお詫びしなければいけない 「お詫び」と、
*まったくお詫びする必要がない 「お詫びのフリ」と だと。
後者のクレーム処理のときには 支店長は 心のなかで舌を出しながら お詫び上手を演じきったと言います。
心に浮かぶフレーズは、
「頭さげれば 蔵がたつ」です。
「 オレは よく文句を言うほうだ 」と、自分で自分を認識している人 いませんか?
あなたの目の前で頭を下げている人は 心のなかでは 舌を出して笑っているかもしれません。
不条理なクレームは ほどほどに ね。