里山コスモスブログ

コブシ(辛夷)




上:花弁6枚の下に小さな萼3 
下:最も内側の芽麟が脱げると、褐色の鱗片葉の間から緑色の1,2枚の葉(苞葉)と2本の棍棒状の葉芽が現れる







上:コブシ 下:コブシとハクモクレンの交配園芸種 苞葉Ⅰ~2枚が赤みを帯びる


下:コブシの熟果(2個体)

コブシ (辛夷 モクレン科 モクレン属 学名Magnolia kobus  落葉高木 花期3,4月) 冬芽(花芽)が展開して最も内側の芽麟が脱げると、数枚の褐色の薄い鱗片葉の間から花の蕾と緑色の1,2枚の葉(蕾を保護する苞葉)が同時に現れる。開花時、鱗片葉は落脱したり、暫く花の基部に残ったりしている。花弁6、披針形の小さな萼3、緑色の花床に雌蕊群が螺旋状につき、その基部の周りを淡黄色の雄蕊群が取り巻く。雌性先熟(雌蕊が先に成熟して立ち上がり、雄蕊が花粉を分泌する頃に伏せる)が見られる。ハクモクレンの花が上向きで半開なのに対して、コブシの花は四方八方向きで平開する。そして細長い花弁がひらひら風に揺れる。葉は互生、葉身は倒卵形で先が短く尖る。果実は集合果で、にぎりこぶし状。これがコブシの名前の由来と言われる。果実が熟すと袋状の果皮が割れて赤色の仮種皮に包まれた種子が現れる。種子は臍の緒のような白い紐状の珠柄で果実と繋がっている。コブシの冬芽(花芽)は枝に頂生し銀褐色の毛が密生した幾重かの芽麟に包まれる。最も内側の芽麟が脱げると、褐色をした数枚の鱗片葉の間から、花の蕾と1,2枚の緑色の葉(苞葉)が現れる。葉芽は枝先につく頂芽(細長)と側芽(細小)があり、芽麟の毛は伏生している。冬芽(花芽)の芽麟の中にも棍棒状の葉芽があり、蕾と同時に現れる。
属名Magnolia フランス人の植物学者Pierre Magnolの名から
種小名kobus 辛夷(コブシ)のラテン語翻字
Pierre Magnol (1638-1715) was a French botanist. He was born in the city of Montpellier, where he lived and worked for the biggest part of his life. He eventually became Professor of Botany and Director of the Royal Botanic Garden of Montpellier. Magnol is of lasting importance because he was one of the innovators of the current botanical scheme of classification.
ピエール・マニヨルは17世紀のフランスの植物学者である。彼はモンペリエ市に生まれ、人生の大半をそこで暮らし働いた。彼は最終的に、植物学の教授そしてモンペリエ王立植物園のディレクター(取締役or理事)になった。彼は現在適用している植物分類体系の革新者の一人であり、彼の重要性は不変である。


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