ホオヅキ 鬼灯 鬼燈 酸漿
画像 ホオズキ(鬼灯) 2012-09-13 | 樹木 花と葉と果実
ホオヅキ (ナス科 ホオヅキ属 多年草))
花は白色の合弁花で下向きに咲く。萼は5裂片。受精すると5裂した萼の先端が閉じて5角袋状になり果実を包み込む。果実は萼袋の中で成長し、成熟すると萼袋が鮮やかな赤橙色に色づく。袋の先を開くと赤橙色に熟したプチトマト状の果実が見られる。果実は液果で多数の種子を含む。
古代には赤大蛇(あかかがち)と呼ばれていたという。実の大きい品種 “タンバホオヅキ”等が栽培されている。昔、女児は果肉や種子を吸い出して残った薄い果皮で頬衝鳴らしをして遊んだ。
センナリホオヅキは花が淡黄色で花冠奥に褐色斑紋、萼袋・果実共に成熟しても緑色のままである。
オオセンナリは花が淡紫色で花冠奥に白斑紋、萼袋・果実は淡褐色に熟す。
この二種はホオヅキの近縁種で江戸時代末期にアメリカから伝来し野生化している。
ナス科の植物はナスなど食用野菜として栽培されるものもあるが、毒草も多い。ホオヅキも全草にアルカロイドを有する。又地下茎・根(酸漿根 さんしょうこん)は子宮を緊縮させるヒストニン成分を含み、昔堕胎に利用されたという。頬衝鳴らしで果汁をチュッと吸う分には影響ないだろうが食物ではない。
近年になって“食用ウホオヅキ”が栽培されている。花は淡黄色で花冠奥に褐色斑紋、萼袋は黄褐色、果実は黄色に熟す。黄色いプチトマトのようである。
ナス科の毒草 野草:ワルナスビ・ヒヨドリジョウゴ・ハシリドコロ
観賞用:ツノナス・タマサンゴ・チョウセンアサガオ