シキミ (樒 シキミ科 <旧モクレン科> シキミ属 学名 Illicium anisatum L.1759 /Illicium religiosum Sieb. et Zucc. 常緑小高木 花期3月頃 俗名:シキビ/ハナノキ) 寺院の庭などで見られるが、これは花が蓮華(蓮又は睡蓮)に似てることから葉が仏事に使用されてきたことによる。葉は互生し枝先に集まってつく。葉身は楕円形で深緑色をし表面は艶やか、縁は全縁でやや波打ち、葉の先端は鈍頭、葉裏の側脈は不鮮明。花はクリーム色~白色、花被片は10片以上あり、紙垂(しで)状に開く。雄蕊は多数(20個ほど)、雌蕊は8個。雌性先熟で、開花当初は雌性期で雌蕊が開き雄蕊は閉じている。雄蕊が成熟して花粉を分泌する雄性期に入ると雌蕊が閉じる。果実は袋果8個の集合果で10月頃に熟して裂開し艶やかな黄褐色の種子を散布する。本種は全体が有毒であり特に種子は猛毒を有し劇薬物に指定されている。
属名Illicium illicio(英decoy ,allure 囮、おびき寄せる、誘惑する)。魅惑的な芳香を発する意
種小名anisatum 芳香の強い果実の生るセリ科の一年草アニス(anise)からくる(命名者リンネ)。果実に含まれる猛毒アニサチン(anisatin)を連想させる。
種小名 religiosum ラテン語religios 宗教的な(英religious) シーボルトが日本の寺院に植栽されているのを見て命名した。
トウシキミIllicium verum はシキミと近縁種であり花は赤みを帯びる。中国等で栽培され日本では殆ど見られない。果実がシキミと見分けがつかないほどそっくりであるが、こちらは無毒で芳香性があり八角、八角茴香(はっかくういきょう)と呼ばれる香辛料として利用される。混同を避けるためにトウシキミはChinese Star Anise、猛毒のシキミはJapanese Star Anise と呼ぶ。 Star Anise八角星形のアニスの芳香を発する果実の意。 verum 本当の
最新の画像もっと見る
最近の「8 樹木 花と葉と果実」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事