上7段:イボタノキ(在来種) 下5段:中国原産のsinense(支那)
下は花後の葉と結実
イボタノキ (水蝋の木 モクセイ科 イボタノキ属 学名Ligustrum obtusifolium 落葉低木 花期5,6月 果期10,11月) 等間隔に小枝を横に伸ばす。若枝には毛が密生、葉は対生、葉身は長楕円形で縁は全縁、葉先は鈍頭。表裏とも艶がない。表面の主脈は凹み裏面に隆起、側脈は不明瞭。横向きに出た新枝の先に総状花序を出し白い筒状花をつける。花序の柄は毛が多い。ギンモクセイに似た芳香がある。花は筒状漏斗形で長い花筒の先が4裂、葯2個が花冠から出る。雌蕊は花筒の中。果実(核果)は楕円形で緑色から秋に紫黒色に熟す。仲間のミヤマイボタは葉先が尖る。イボタノキを台木にしてライラックを接ぎ木するというのはよく聞く話である。
Obtusifolium のObtuseは鈍角、foliumは葉。「鈍頭の葉」を意味する
和名の由来:樹皮に寄生したカイガラムシの1種(イボタロウムシ)が分泌した蝋物質が塊になったものをイボタ蝋と言い、この蝋を溶かしていぼ取りに使用したので疣取り蝋と呼ばれ、転訛してイボタになったという説あり。戸のすべりをよくするために敷居に塗ったり、家具のつや出しに使ったりする。
在来種 学名Ligustrum obtusifolium 日本のプリベット(イボタノキ)
外来種 学名Ligustrum sinense 中国のプリベット シルバープリベットと呼ば れる斑入り品種がある。
外来種 学名Ligustrum vulgare 西洋のプリベット (西洋イボタ)
(中国原産のsinenseも西洋イボタと呼ばれたり混同されている)