里山コスモスブログ

シャリンバイ(車輪梅)




下:枝先についた冬芽(花芽)から花序軸が立ち上がり、その直下の葉腋についた葉芽から枝葉が出ている





上:樹高4mほどの小高木

シャリンバイ (車輪梅 バラ科 シャリンバイ属  学名Rhaphiolepis umbellata 常緑小低木~小高木 花期5月 果期11,12月) 和名は分岐した枝そしてその枝先に輪生状についた葉を車輪に、5弁の白花を梅に見立てたことに因る。小高木に生長するものと矮小性のものが見られる。葉身は楕円形或いは倒卵形(マルバ)で厚く光沢があり、縁は全縁ないし低い鋸歯がある。濃緑色の葉に赤く色づいた美しい葉が混じっている。花序は円錐形の複総状花序。萼筒は5裂し褐色の毛が密生する。花は5弁の白花で先端は歯牙状。雄蕊多数(20余り)、花柱はひょろりと長く2、3個を観察)。果実(液果)は球形で先端に5角形の萼痕が残り花柱が長く残る。秋に黒紫色に熟し白い粉(ブルーム)をふく。薄い果肉を取り除くと茶褐色をした大きな球形の種子が1個ある。沿岸部に自生する他、常緑葉、花、果実とも美しいので公園などで矮小性の小低木がよく植栽されている。奄美大島ではこれの樹皮を大島紬の染色に利用するという。
属名Rhaphiolepis  ギリシャ語 rhaphis+lepis (針+苞葉/鱗片)とあるが、未解明。
種小名umbellata   枝・葉が散形状又は車輪状に輪生する意。散形花序はラテン語umbella、英語umbel 
写真のシャリンバイはどうやらシャリンバイ属のRhaphiolepis umbellata   common name通称 Yeddo Hawthorn 日本に自生する江戸シャリンバイのようである。
The best known species is Rhaphiolepis indica (Indian Hawthorn) from southern China, grown for its decorative pink flowers, and popular in bonsai culture. Rhaphiolepis umbellata (Yeddo Hawthorn) from Japan and Korea has blunter leaves and white flowers.
Rhaphiolepis属最もよく知られている種は中国由来(原産)のRhaphiolepis indica (Indian Hawthornインディカシャリンバイ)で、装飾的な美しいピンク色の花のために栽培されまた盆栽栽培に人気がある。Rhaphiolepis umbellata (Yeddo Hawthorn江戸シャリンバイ)は日本、朝鮮由来(原産)で葉先が鈍頭で白花である。
common name Chinese hawthorn 学名Crataegus cuneata は中国原産のサンザシ属のサンザシで日本でもよく栽培される。このサンザシもシャリンバイも通称 ~hawthorn と呼ばれるのは当初混同されたものと推測される。


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