里山コスモスブログ

ウワミズザクラ 黄葉














ウワミズザクラ (占<裏>溝桜 バラ科 サクラ属 学名Prunus grayana or Padus grayana  落葉高木 花期4,5月 果期7,8月) 和名は占溝桜(この木を燃やし亀の甲羅を炙って占った)が訛ったと言われる。樹皮は桜の樹皮に僅かに似、大木に成長する。葉は卵形/卵状楕円形で、基部は円形、葉先は尾状に尖り、縁に微細鋸歯。葉芽が展開すると新梢を伸ばして葉をつける。混合花芽が展開すると新梢(花序軸)を伸ばし、その先端に花序をつけ、基部に葉をつける。花序は10cmほどの穂状の総状花序(花柄がある)につく。花は白色、萼・花弁各5、雄蕊は20,30あり花冠から長く突出する。花序の軸の先端部分についた果実(核果)は緑色から黄色、赤色そして7月末頃から黒紫色に熟す。秋冬の梢を観察すると葉序だけがついた梢と、葉がついた梢の先に果実が落下して裸になった軸が見える。これらは落葉期に枝から軸ごと離脱し、その痕が円形の落枝痕として見られる。果実は杏仁の香りが強く果実酒に最適。
属名 Prunus     サクラ属  ラテン語 prunumはプラム 
ウワミズザクラ属Padus   英語で
thread(糸、ネジ山)だが不明。まったくの当てずっぽうでこじつけると花序がネジに似ないでもない。
種小名 grayana 
 北米の植物分類学者Asa Gray(1810~1888)を指す。

イヌザクラ (学名Prunus buergeriana) はウワミズザクラとよく似ているが、花序軸には葉がつかないので、花期には簡単に見分けられる。葉は倒卵状楕円形で基部がくさび形。樹皮は暗灰色~灰白色。別名シロザクラ。
種小名buergeriana  buergeriana はドイツ生まれの植物学者Heinrich Buerger (1806-1858) で、シーボルトのアシスタントとして出島に来て、日本の植物を採集・研究した。トウカエデの種小名等に名が使われている。


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