上:雄株 下:雌株
ミヤマシキミ (ミカン科 ミヤマシキミ属 Skimmia japonica Thunb. 常緑小低木 雌雄異株 花期4月) 葉は枝先に輪生状につき、葉身は長楕円形で、縁は全縁、革質で光沢がある。葉脈は不明瞭。枝先から出た円錐状の花序に小さな白花を密に咲かせる。花は花弁4、雄蕊4、雌蕊1。雄株の雄花は黄色い葯が目立ち雌蕊は退化、雌株の雌花は徳利状の子房と扁平な柱頭が目立ち、仮雄蕊4。果実(核果)は球形で秋に赤く熟す。寺院などでよく見かけるシキミはシキミ科に属し、本種はミカン科に属す。シキミと同様にこのミヤマシキミの葉、果実に猛毒があり草食動物はこれを避けるという。樹林に自生するが庭に植栽しているのをときおり見かける。葉が美しく又花序が豪華である。
属名Skimmia 和名ミヤマシキミのラテン語表示(命名者カール・ツンベルク スエーデン) 1775年長崎出島のオランダ商館に着任、翌年商館長に随行して江戸の将軍に拝謁、その長い旅の途中植物を採取した。