アマチュア無線とJARLと私JA3HXJ

新しい次代を迎えたJARL・・・
アマチュア無線の行方を映し出す鏡になるのでしょうか!

寝屋川臨時総会の舞台裏

2010年11月22日 | 日記
寝屋川市でのJARL臨時総会が終わりました。
私たち会員が求めた結論はご承知の通りです。
急転直下意外な展開がありました。
個人的な思いや言いたいことは山のようにありますが、会員の大半が大同につく選択をした事実を尊重したいと思っています。
今後のJARL運営にこの選択が正しかったといわれるような動きを示すのがこれからの務めだと思っています。

総会会場の模様が、参加者から逐一ライブ映像として公開されたようですが、この功罪については今後一定の約束事を含め考え直す機会が必要ではないかと思います。

私にとって寝屋川臨時総会は、多くの新しい事実を見つける機会でもありました。
会場が見つからず、大阪周辺での開催を断念しなければならない状況も考えられましたが、偶然というか唯一つ11月の日曜日に空いていたのが寝屋川市民会館でした。
この間に会場探しに労力を費やした水面下の個人の努力を忘れることはありません。

世代交代もあり、最近は大阪府支部とそう密接ではなかった地域だったようですが、この総会を機会に寝屋川市周辺の仲間が実に奉仕の精神そのもので結集してくださいました。
関西の恒例の集まりでは顔を合わすことが無かったたくさんの新しい出会いがありました。

臨時総会は無駄使いだと非難する声も多くありました。
損害賠償を私たちに求める乱暴なメールも届きました。
水面下で協力してくださる方々にこんな声が届いていたかは判りませんが、その献身的な動きをつぶさに見ればそんな言葉など出るはずがないというのが人情です。

寝屋川市民会館の大ホールもわずか10万円少しで借りることが出来ました。
看板代が高いという声を聞いたのか、地元のメンバーの一人が大きな手書きの立て看板を作成してくださいました。
暖かい手書きの文字に感動しながら、これを支える巨大な木枠もアマチュア精神そのものの自作品だと聞いて嬉しさを越えた感動を覚えました。
それだけではなく舞台上の巨大な一文字看板も届きました。
この力作は来年の総会で使えるようにと、終了後持ち帰っていただきましたが、「大きいからガレージにどうやってしまうか考えてますねん・・」という言葉にすべての思いが浮かびます。

「お金を出来るだけつかわないように・・・」

いつの間にか1円でも節約する心構えが暗黙の了解としてできあがったようです。
自慢する訳ではありませんがこの事実は、今回の臨時総会での定款案可決という成果よりある意味重要な精神を含んでいると思います。

大きな鍋を担いで世話役が通りかかりました・・・出来るだけ安く仕入れたペットボトルのお茶では寒い時期美味しくないだろうから、と持ち込んだものです。
理事が頂いた昼食は「お稲荷さんとお巻き」というもので、値段は聞くまでも無いことです。
JARL史上記録に値する質素なものでしたが、実行委員の皆さんと同じものをいただき、彼らの心意気と熱い現場を味わいながら私にとっては史上最高のお弁当でした。

短い準備期間ながら、しかもたった2回の打ち合わせ会で当日を迎えたのですが、これが出来たのはKANHAMやフィールドミーティングなど、県境を越えた活動を日ごろから多く実施している関西の特技ともいえるノウハウが上手く活かされたものではないかと思います。

今回の臨時総会の議題の争点にもなった支部や地方本部の不要論がいみじくも現状にかなっていないことへの無言の証明ともいえます。
これまで疎遠だった地域と私たちを結びつけた事実は、臨時総会から学んだ一つの組織の形をどう作るかの教訓ではないかという思が残りました。

今回数字的に見える賛成票の数字を圧倒的であると安堵するのではなく、ようやく混乱を回避してスタートラインについたという事実として謙虚に受け止めています。
勝ち負けを意図しているわけではありませんが、「勝って兜の緒を締めよ!」の戒めを顧みるとともに、これから始まる激動の時間を考えると手放しで喜ぶ気になれない心境でもあります。

何もお手伝いができなかった私自身ですが、お酒を一滴もいただかなった一日にも関わらずキーボードに向かいながら涙がこぼれる自分を冷静に見つめています。
ありがとうございました!!

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10 コメント

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お疲れ様でした。 (JA3HBF/田原)
2010-11-22 12:15:18
 本当にご苦労さまでした。この以外(!?)な結末には私も若干肩すかしを食らったような所もありましたが、無事に閉幕できた事をうれしく思います。私もスタッフの一人として参加させて頂きましたが、我々個々の努力はほんの些細な物だったのかも知れませんが、80名のその小さな努力が一つの束になったときにはこんな大きな力になれるのだと実感して私も感激致しました。これもひとえに本部長が仰るように日頃からの活動の成果だと思っています。
 しかし、これがゴールではありません。ここからが新生JARLのスタートとなるわけです。これからが正念場だと思っています。我々には来年に開催されます「最後の総会」という仕事も課せられています。来年の総会に向けて「小さな努力」を惜しまず進んで参りたいと思っています。どうぞ、よろしくお願いします。
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おつかれさまでした (JO1EUJ 高橋)
2010-11-22 12:35:11
20日夜に大阪入りして、質問者席最前列で
審議に参加しておりました。

質疑応答にも立たせて戴きましたが、
先順位の方の質問事項で回答があった部分は
回答を省略して戴き、確認したいことのみを
ピンポイントでお答え戴きました。

むしろ これからが大変だと思います。
内閣府で認定を戴いた後は、
可決した定款で走って戴くしか有りません。

私も可能な範囲で東京都支部内での活動が
主ですが、新定款にあわせた新生JARLに
向けてお手伝いさせて戴きます。

短期間で会場の手配ほか諸準備を行った
スタッフ各位に敬服いたします。

なお、帰り道は途中まで 
丹羽理事とJARL事務局の事務長さん
らしき方と御一緒でした。
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やることは決まった (JG3CCD虎波男女子★彡(こなみみなこ))
2010-11-22 15:10:58
>長谷川さん

 今回はひな壇の最前列に座っておられましたね。それだけ委員長としての答弁を求められるのが多いのだろうと受け止めました。たしかに委員長答弁がありましたものね。

>「お金を出来るだけつかわないように・・・」

 一歩歩み出て安く上げるのか、これは手に負えないゆえにお金をかけるのかの判断ポイントを、これからのトップが決断していくことが増えていきますよね。特にお金のある団体とはいえないJARLですから、なんでも丸投げというのは許されません。

 私の発言にも入れたけど、尾張総会ですんなり決まっていたら、ここまで論議が盛り上がっていなかったし、JARL総会&委任状に対する見方も変らなかったと思います。

 既に次は何をするのか考えています。それを実行に移すときが来ました。

 なお本当に舞台裏のお話なんですが、舞台裏袖に議運の場所があって、質問の書類をコピーするのに大型複合機が置いてありました。あれはどうやって持ち込んで、どうやってもって帰ったんでしょう。

PS.投稿時に自動化されたプログラムによる投稿でないことを確認するために入力する4桁の数字がありますが、今回は知っている人の電話番号下4桁と同じでした。
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臨時総会が終って (JA1RRR)
2010-11-22 19:05:36
 臨時総会が終わり、複雑な気持です。
私はこのブログで定款成立反対を訴えてきました。そして、いろいろな出来事をすべて水に流す採決先送りを望んできましたが、それは叶いませんでした。
ともあれ、臨時総会が大きな混乱もなく終えることができたことにはホッとしています。

名古屋総会以降、実にいろいろな出来事がありました。
・定款審議中に募集した、会員から寄せられた意見の取り扱い
・JARLのHQ・地方本部・支部のホームページの委任状に関する記述
・関西等一部の支部が行った委任状の集め方
・無線止めろ、JARL辞めろ発言
・執行部提案の議案を否決するために現職理事が行った委任状集めと、
 集まった委任状の使われ方

 これらを一般の人が知れば、「変な団体だ」と映るでしょう。

 無線局を人里離れた場所に設置できる場合を除いて、無線を楽しむ環境は悪化しつつあります。悪化理由の中には、その人の近所付き合いや運用マナーが含まれることはもちろんですが、団体トップがこのようなことをすれば、アマチュア無線そのものが世間から悪く見られます。このようなことが今後も繰り返されるなら、法令を守って無線を楽しむアマチュア無線家に迷惑が及びます。
 また、JARLが自ら定めた「アマチュアは、良き社会人であること」と謳った、アマチュアコードなど絵に描いた餅です。私は定款の内容や今回の騒動を通してJARL会員であることを恥ずかしく思いました。ニ度と行って欲しくない行為だと申し上げておきます。

 執行部提案の議案は成立しましたが、新法人化までまだ超えねばならない難題が待ち構えています。現在の財政状況では会員の負担なくして収支改善は図れません。会費などの値上げにより一時的に収支改善は図れてもそれは会員の減少に拍車をかけることにつながり、結局は元の木阿弥です。残った会員にしわ寄せが行く悪循環になります。
 強引な方法で収入を増やすことだけを考えるのでなく、思い切った支出の削減に取り組んでいただきたく思います。必要な事業でさえ縮小せざるを得ない状況にあり、もう一円たりとも無駄には出来ないのです。新定款で得た強大な力だけで議案を通過させても得られる以上のものを失うことになるでしょう。多くの会員に支持されるよう会員と向き合ってください。巷で噂されている、一部の会員が支部費で弁当を食べることを許しておくなどもっての外です。

 私は何にでも反対するわけではありません。執行部が財政改善に必死で臨み、かつ会員と真摯に向き合うなら、今後も応分の負担には応じるつもりでいます。
しかし、これまでとあまり変わらない体質で、新定款を武器にして会員に向かう執行部が垣間見えたなら、その時はJARLを退会します。JARLに加入しなくても無線は楽しめますし、ビューローが利用できなくても欲しいQSLカードは手に入るのですから。私と同様な考えの会員は他にも大勢いるのではないでしょうか。そのことを意識して組織運営なされることを最後のお願いとします。
以上

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長谷川さんご苦労様でした (J*3*A*)
2010-11-23 14:03:58
長谷川さん
臨時総会ご苦労様でした。
長谷川さんの苦労に対し、ねぎらいのコメントが少ない様なので少々書かせてい頂きます。
一般会員から見て良かったのは、例えばここでの議論において、一部ではありますが、普通に考えたら①角が立つ表現又は単語を選択して使う言い方②売り言葉と取られかねない様な言い方③極めて誤解を招く様な飛躍的表現④どう考えても長谷川さんが回答できない様な質問、等の意見に対し長谷川さんが感情的にならず、買い言葉にならない様な言い方で対応され、けっしてこの様なディベートに乗らなかった事ではないでしょうか?
あそこまで言われるときっと腹の中は煮えくり返って売り言葉に買い言葉で反論したかったのではと思いますが、それを抑えた長谷川さんを先ずは立派だと思います。

同じ趣味の仲間であればお互いに対し、もう少し節度のある表現をされたら読んでる人に対しても理解のある伝わり方をするのにと思って見ていました。
けっして賛成もしくは反対の意見を述べるなという意味ではありません。
単純に賛成は賛成、反対は反対で普通に意見を述べられたらお互いに相手の考え方についても思考する事が出来、もっと本質的な議論が出来た可能性もあるのではという意味でもあります。

いずれにしても私の様な会員は滅多に物は言いませんが、見るべきところはしっかりと見て判断していると思います。
今後も様々な局面があるかとは思いますが、ご活躍を期待していますので頑張って下さい。
ご苦労様でした。
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長谷川さんおめでとう! (傍観者)
2010-11-25 13:05:48
長谷川さんおめでとうございます。
作戦がずばり当たりましたね!
だてに本部長をお勤めになっていない老獪さを今回は見させて頂きました。
改めて組織を持つ強さを感じたのは近畿2府4県の支部長委任票に長谷川本部長の票が草野理事のグループを大きく上回りましたね。
高尾理事の基礎票も大きいですから勝利は始めから判っていた。
組織と肩書きの強みはやはり大きいですね。
関西でしかできない芸当なのは田中支部長に臨時総会を命じた時点でこれしか無いとお考えだったのでしょう。
更に草野理事との何らかの妥結で草野理事の集めた本来なら反対票になるものが賛成票になるマジックまでやり遂げた。別にこの票が無くても可決したのにです。
そうですね今後恐らく草野理事には委任状が集まらないでしょうし今後の池田総会を控えて反対勢力は壊滅させなければなりませんからね!
実にうまく仕組んだ臨時総会でした。
今後の難しい問題は54支部の支部長さんが最大与党となって新法人で社員選挙後の総会で会費問題を一気に片付ける予定なんでしょう。
実に老獪で政治力あるお仕事でした。
やはりリニアアンプぶっ放しお金でもの言わせるDXサー集まりの59軍団なんて一部勢力に過ぎない事が証明されました。
やはり国内めんこ集め集団の力は実にすばらしい田中支部長絶賛のアマチュアスピリッツを発揮しましたね。これで心置きなく今後も無償で弁当が食べれると皆さん安堵した事でしょう。

さあ財政問題が後回しになりましたね。これをどうごまかし乗り切るかが今後の勝負ですよ長谷川さん!会員はそんなに甘くない事は一番ご存知と思います。象さんグループが衰退した後の死に票3千と白紙委任3千に眠れる批判票が重なれば今後どうなるかわかりません。
大いにおっしゃるように兜の尾でもふんどしでも締めなおして下さいな。

平成25年の新法人登記まで傍観者として面白おかしく眺めさせて頂きます。
まあがんばって下さい。
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傍観者さんの投稿って (JG3CCD 虎波男女子★彡(こなみみなこ)み)
2010-11-25 23:33:19
 こういうのを褒め殺しって言うのかしら??

 
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JARLは変われますか? (JA1KSO)
2010-12-01 05:58:41
総会も無事に終わりましたね。 思わぬ展開にちょっと驚きましたが、これも会員の意思による結果ですから仕方の無いことです。
この趣味の世界に入り既に半世紀。 楽しいものだと入門雑誌にその楽しさを書き続けて20年、もしかするとその結果この世界に数十万人を引き込む手伝いをしたかも知れません。 良い悪いは別にして多感な若者に影響を与えてしまったかも。
そして時代は移り、振り向けばそこには若者の姿は殆ど見られません。

我々の聖地であった秋葉原にいってももはや無線をイメージさせるものは殆ど見当たりません。 当時、ジャンク屋規模だったトヨムラも無線専門店となりその後T-ZONEと名を変えたもののこの度とうとう廃業してしまいました。

JARLを振り返れば平均年齢も既に50代半ば、さらにそれは5年で4歳伸びるという危機的状況です。 この状態でJARLは新法人に移行します。 しかしその組織体制は大きく変わったわけではありません。

この時代に無線いや電子技術に興味を抱く若者はまだいます。 しかし、ただQSLカードを求めてやみくもにQSOしようなどと思う人は急激に減っています。 
我々が管理する広域レピータのユーザーを調べたところ320局のうちJARL会員は18名そのうち10名が終身会員でいわゆる会費納入会員はたったの8人でした。 そして平均年齢もJARL会員よりは10歳以上若いと思われます。 ハムの中には主にモービルでV/UHFで運用する人たちを異端視する風潮がありますが今ではQSLに固執する局のほうが一般的ではないのかも知れません。 このレピータユーザーもいろんな形で独自の実験や研究をやっています。 ただレピータをひとつのツールとして使っているだけです。 彼らにとってJARLとはいったいどんな存在なのでしょうか。 全く無価値という認識です。
時代は大きく変わり若者の意識もそして興味も大きく変化しました。 しかし、新しいことにチャレンジすることに変わりはありません。それに電子技術は依然として関与しています。

広義でのアマチュア無線は「電子技術への挑戦」です。 JARLが古い意識からこのアマチュア無線の原点を見直し、自らが変わっていかなければ今後とも毎年1歳近く会員の平均年齢が上がり続けていきます。 これではあと10年もすればそれこそ本当に無価値な団体になって朽ち果ててしまいます。

そういう意味では自らが望んで理事になった人たちには大きく意識改革をしてもらいたいものです。 
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行政も変わる (JA1KSO)
2010-12-01 07:53:28
総務省本省はともかく各総通に対して最も質問や問い合わせの多いのはアマチュア無線でしょう。
また申請時の間違いやミスの多いのも同様です。 今、総務省そして総通は大幅な人員削減が求められています。
そこで再免許を簡単にと電子申請に多くの金をかけてPRしていましたがアマチュア側の反応は鈍く効果も期待できないようです。
このように行政にとって最も手間のかかるアマチュア無線をどうにかしたいと思っていることでしょう。
既に技術的意味も無くなり更には経済効果も期待できない趣味の為に多くの人材を割くわけにはいきません。
総務省にとっても都合の良いのが今回の法人改革です。 今まではちょうど扶養義務があるような関係でしたがこれであちらも遠慮なく法律改正に動き出せます。
そして最大出力の低減と一方的な包括免許などがきっと現実のものとして目の前に現れてくることでしょう。
この時、JARLはどう対応するのでしょうか。 
まだそんなことは先の話だとでも思っているとしたらちょっと残念ですね。 私はJARLはちょっとは反対のポーズはとるでしょうが結局はそれを受け入れると思っています。
JARLの理事として長年働いている長谷川さんなら既にこの動きは多分ご存知ですよね。 会員だけがそっぽに置かれていてある日突然パブコメに登場なんていうことになったら悲しすぎますからね。
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ははは (JA1KSO)
2010-12-02 04:08:32
それは全国の会員に圧倒的に支持された理事さんたち執行部のお仕事でしょう。
立場も力もあるわけですから。今回のように全国動員をかけられるんですから必ずできるでしょう。
一介の老人会員のすることではありません。
国だろうとJARLだろうとそれがリーダーのリーダーたる使命です。
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