家庭連合平和奉仕ボランティア隊キャプテン日記 in 復興支援

家庭連合平和奉仕ボランティア隊(UPeace)のキャプテンが、復興支援の様子や現地の声、感じた思いなどを発信します。

NPOを創設したリーダーが、被災地ボランティアを始めた当初の話

2012年10月17日 | 統一教会ボランティアキャプテンの日記
 NPO団体のリーダーから、初めて被災地に来た時の話を聞きました。
 (前回の続き)

 【以下、リーダーの話】

 支援の準備を整えて東京を出発。
 震災から一か月も経たない4月初め、石巻市に到着した。
 当時、石巻専修大学のキャンパス内のグランドや広場が、ボランティアの人たちのテント村になっていた。

 テント村を見渡すと、
 “ボランティア頑張るぞ!”
 という雰囲気の人たちがいっぱいいて、活気にあふれていた。

 当時、作業内容はほとんどががれき撤去。災害ボランティアセンターでは、1人ではなく5人や10人のチームを組んで作業現場に派遣されたので、毎日いろいろな人とチームを組んで共に汗を流した。

「がれきと一言で言っても、あらゆるものがぐちゃぐちゃに混ざり、積み重なっていたから、撤去するだけでも必死だったんだよね。そのせいか、あの頃は毎日が“あっ”というに過ぎていったよ。」

 そんな中で、自分自身はボランティアチームのリーダーに任命された。仕事をもらう立場から準備する立場に立つようになり、忙しさに拍車をかけた。

すると、
“頑張りたい思いはあるけど、素人の自分が本当に貢献できるのか?”
“何とか被災地に到着したけど、次は何をしたらいいのかな?”

 という声をよく耳にした。ボランティアをすることに対して、少なからず不安を抱えてる人たちも多かった。むしろ、不安が全く無い人なんていなかったかもしれない。

 その時、ふと思い出した。
 “そう言えば、自分も被災地に来た直後、何かしたいという情熱はあったけど、何をしたらいいか分からなかった、漠然とした不安も大きかった…他の人たちも、きっと同じ気持ちだろう…それなら、ボランティアで来る人たちのサポートもしてあげたい…”

 その時から、テント村を見渡して不安そうな人や最近来たばかりで困っていそうな人を見つけては、片っ端から声をかけていった。最初は“えっ?誰この人?”という顔をされたが、二言三言話をすれば、どんな人とでもすぐに友達になった。そして、被災地の状況やボランティアの活動内容など、不安なことや分からないことを教えたり、順番を待たなくても作業がすぐできるように手配した。

 それを見た同じチームのメンバーからは、“ボランティアナンパ”だと言われた。
 気付いたら一日に数百人の作業をコーディネイトしていた。

「あの頃はもう、毎日がバタバタしてたね。夏になっても“暑いな~”と思った記憶が全然無い。毎日のように熱中症で倒れる人がいて、ニュースで猛暑日が続くと言ってたから実際は暑かったと思うんだけど、あの頃は嵐のように忙しかったから、暑さを気にしてる余裕さえ無かったんだと思う。」


 初めて出会った人たちなのに、どんな人とでもすぐに仲良くなれた。
 1分あれば友達になれた。
 5分あれば家族のような関係になれた。
 そこには、人種や国境・民族・言語・宗教の壁を、はるかに越えた文化があった。
 共通の目的のもとに集った人たちだから、すぐに意気投合できたのだろう。


 気付いたら、家族が一気に増えたような感覚だった。

                              ≪to be continued≫

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