ウェネトさまの館

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「オルセーのナビ派展」(三菱一号館美術館)&「南桂子銅版画展」(ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション)

2017年03月20日 06時48分04秒 | 展覧会・美術関連

土・日・祝日は、お供のE多忙で展覧会に行かれぬゆえ、書きそびれている展覧会の中から2つ書きまする。

三菱一号館美術館「オルセーのナビ派展 美の預言者たち ―ささやきとざわめき」
http://mimt.jp/nabis/


ツボな展覧会だったにもかかわらず、つい後回しにして書きそびれたのじゃ。

ナビ派のみの展覧会とは珍しいのぅ・・・と思ったらば日本初なのですと。
オルセー美術館のナビ派コレクションから、約80点の展示でございます。

「ナビ」とは、ヘブライ語で「預言者」の意味。
ナビ派は、19世紀末のパリで、ゴーガンに影響を受けた前衛的な若き芸術家のグループ。
これね。ヴァロットンが「斜め視点のこじらせ系男子」って・・・ぷぷぷ


ナビ派の特徴は、象徴主義、平面性と装飾性、日常的主題、神秘的主題。
浮世絵チックだったりカワイイ感じがしたり、あと色使いなんかも、日本人には親しみやすいやも。

構成は6章。
第1章に展示のポール・セリュジエ《タリスマン(護符)》は、ゴーガンの「この木々はどのように見えるかね?もし黄色に見えるなら、黄色をおきなさい・・・」云々の教えに従って描き、ナビ派が結成されるきっかけとなった作品。
セリュジエの死後は、ドニが所蔵して大切にしていたそうな。

お気に入りベスト5を、作品リスト順に挙げまする。
因みに実際の展示の順番は、作品リストとはかなりバラツキあり。

★ピエール・ボナール《庭の女性たち》4点の連作
四季を象徴したような、縦長の掛軸チックな装飾パネル。
女性のドレスや背景も装飾的。

★ピエール・ボナール《黄昏(クロッケーの試合)》
お題の「黄昏」っぽくないグリーン基調の色彩。
クロッケーに興じる男女とワンコ。白い衣装で踊る女性達。

★アリスティード・マイヨール《女性の横顔》
彫刻家と思っていたマイヨールが、かような素敵な絵も描いていたとは知らなんだ。
眼病のため彫刻に専念する以前は画家だったのですと。

★モーリス・ドニ《鳩のいる屏風》
噴水の庭に鳩や植物、ドニの婚約者マルトも描かれております。
ドニはこの屏風を一度も公開せず、アトリエで私的に使っていたとか。

★モーリス・ドニ《ミューズたち》
ドニの時代の衣装を着た、ギリシャ神話のミューズ達。
ミューズは9人姉妹なれど、ここには10人おりまする。

その他、気になった作品は、

☆フェリックス・ヴァロットン《ボール》
以前「ヴァロットン展」でも観た作品。
じっと観ておると、じわじわ不安な気持ちになりまする。

☆エドゥアール・ヴュイヤール《公園》シリーズ5点
個人のお宅の応接室兼食堂の為の装飾画で、当初9枚組だったそうな。
5点がL字型に展示され、当時のお宅にワープしたような気分に。

☆ポール・ランソン《春》
167×132cmの羊毛刺繍のタピスリー。
色鉛筆による原寸大下絵を、妻がカンヴァスに刺繍でタピスリーに仕上げた作品。

☆ジョルジュ・ラコンブ《イシス》
イシスはわたくしと同じ古代エジプトの女神で、豊饒の女神なのじゃ。
そのイシスの両乳房からドビュ~と吹き出た赤い血に、ドヒャ~と仰け反った木彫作品。

他にも興味深い作品が色々ございました。
会期は5月21日まで。

もうひとつ。
ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション「南桂子 銅版画展 花かごを抱えて
http://www.yamasa.com/musee/exhibitions/20170304-0507/


1階展示室に、浜口陽三の銅版画21点と南桂子の銅版画4点。
地下展示室は全て南桂子の作品で、銅版画45点と油彩1点。

南桂子の銅版画、静かでちょっと不思議な世界が好きなのでございます。
50点の作品、じっくり堪能することができました。

コーナー展示は「お菓子と包み紙」
旭園本店で使われていた、南の絵をあしらった「懸け紙」は、春用・夏用・冬用と3種あり、それぞれ原作も展示されております。
南の包み紙のエピソードも興味深うござりました。

会期は5月7日まで。

ミュゼ浜口陽三へ来たらば、オクシタニアルでケーキを食べるのはオヤクソク。
どれにしようかのぅ。まだ食べた事のないケーキの中から・・・

マリエとヒラリを持ってまいれ~!


真っ白なマリエは、いちご風味のミルクチョコといちごジュレとホワイトチョコムース。
真っ赤なヒラリは、バラとライチのムースの中にいちごクリーム。

どちらも美味しゅうござりました。
でもやっぱりひとつはチョコ系にすればよかったかのぅ。エヘ

イースターのパッケージ。わたくしのお仲間がおる。

(店内の写真撮影は許可を得ておりまする)