静嘉堂文庫美術館「超・日本刀入門 ~名刀でわかる・名刀で知る~」を観たのでございます。
http://www.seikado.or.jp/exhibition/index.html
静嘉堂所蔵の刀剣から国宝・重要文化財含む30振と、刀装小道具、鞘、印籠、そして重文「平治物語絵巻 信西巻」(鎌倉時代)と、全部で約60点の展示。
出品リストと共に頂ける「図説・名刀鑑賞の手引き」も、パネルの解説も、初心者に優しゅうござります。
今まで「名刀」と聞いても、どこぞの殿様がテルテル坊主の如き道具で抜き身の刀をポンポンしながら、「越後屋、おぬしも悪よのぅ~。フッフッフ」と陰謀を巡らせる場面とか、どこぞの殿様の馬鹿息子が夜な夜なお忍びで出歩き、「お許しくだされ~」と逃げまどう町人をバッサと試し斬って、「よい切れ味じゃ。フッフッフ」と悦に入る場面くらいしか思い浮かばぬほど超・初心者なわたくしにも、超・理解しやすく楽しめるのでございます。
まさにお題通りの「超・日本刀入門」、あっぱれじゃ。
特に、国宝・重文の日本刀7振が、押形つきで横一列に並ぶコーナーは壮観でございます。
ひと口に日本刀と言っても、姿や刃紋など色々あるのですなぁ。
なれどやはり初心者なわたくし、綺麗な拵が一緒に展示してある刀に惹かれますのじゃ。
お気に入りベスト3をリスト順に。
★国宝《手掻包永太刀 附 菊桐紋糸巻太刀拵》
華やかな鞘が美しい。
★重文《古備前高綱太刀 附 朱塗鞘打刀拵》
滝川一益が、主君・織田信長より拝領。鮮やかな朱色の鞘がかっちょいい。
★《伝 長船兼光刀 附 芦雁蒔絵鞘打刀拵》
直江兼続が、豊臣秀吉の遺品として拝領。蒔絵の鞘が美しい。
…って、結局拵ベスト3ではありませぬか~(いえ、刀も素敵です)
「平治物語絵巻信西巻 信西巻」は、3期に分けて巻替えがありまする。
グッズでは、《花鳥図鐔》を模したキャンディ缶が秀逸でジャケ買い。
透し鐔柄の手ぬぐいも素敵でありましたが、これ以上手ぬぐいが増えても…と自重したのでございます。
会期は3月20日まで。
そういえばこの日記で静嘉堂を取り上げるのは初めてゆえ、敷地内のお写真なぞ載せておきまする。
静嘉堂は、三菱財閥の第2代社長・岩崎彌之と、第四代社長・岩崎小彌太の父子2代によって設立。
天下の岩崎家ですからのぅ、敷地も広く、門から美術館までは5分ほど歩くのじゃ。
森林浴森林浴。小川も流れておりまする。
ほとんど山登り。のぼるのじゃのぼるのじゃ。ゼイハ~
到着~。
美術館の横の、専門図書館である文庫の建物は、大正13年に建築。
イギリスで学んだ桜井小太郎の設計で、イギリスの郊外住宅のスタイル。
ドーム屋根の岩崎家廟堂は、ジョサイア・コンドルの設計で明治43年に建築。
そして脇道を下ると、
おお~!梅が満開じゃ。綺麗よのぅ。
こちらは美術館のロビーからの眺め(ロビーは撮影可)
静嘉堂の最寄りバス停の横は、旧小坂緑地でございます。
ご挨拶ご挨拶。
時間切れで、旧小坂家住宅までは行けなかったのが残念でありました。