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コドモのコドモ 2巻 / さそうあきら

2005年05月02日 | コミック感想
小学生が妊娠して出産したらどうなる?
という、現実にはありえなさそうなテーマを取り上げた作品。
しかし身体機能的には小学校高学年から生理が始まるんだから無理じゃないですよね。

この作品の主人公は別に、早すぎた性を経験したわけでも、
むりやり性的虐待を受けたわけでもない。
ただ、何もしらないまま幼馴染と秘密の部分を「くっつけて」しまっただけで。
その後、性教育によりそれがセックスだということを知り、
さらにその行為で妊娠するという事実を知った主人公。
担任に相談する主人公だが、
やりすぎた性教育だと周りの先生や保護者から言われた担任はそれに取り合わず。

というのが1巻までの内容です。
もっとシュールにコドモがコドモを産んでそれから、みたいな話になると思ったら、
結構現実的に(根本的に現実とは違うんですが)話が進んでいって、
特に小学生女子同士の友情とか(もろいようでかたく、やっぱりもろい)、
年若い担任に対する保護者の態度とか。
いちいちどっかで起こってそうな現実感に胃が痛くなります。
先生も最初は頑張りやさんでよさそうな先生だと思ったのに、
ちょっとしたことでどんどん追い詰められていったり…。
この話で一番可哀想というか大変なのは先生なのかも。

この巻は妊娠がクラスメートに発覚するのが中心。
先生のこともあって学級崩壊寸前まで言っていたクラスが、
秘密の共有をもとにまとまるエピソードなんかが入っています。
小学生、というかこどもって本当に残酷。
しかしこどもが全て残酷なものならば、
互いに傷つけあってしまっても何か得るものはあるんじゃないかと思いました。

かなりの段階まで来てるので、次巻が楽しみ。
そして「マエストロ」はいつ出るんですか…。