世界一周クルーズ (第48章)

2007年07月08日 | 世界一周クルーズ

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世界一周クルーズ (第48章) BY 芝原 稔

アラスカクルーズ

4811 6月30日午後6時、バンクーバーを予定通り出港、先に右舷よりサファイア・プリンセス(三菱重工長崎で建造・写真左)が我々を含め多数に見送られ出航した。行く先は我々と同じアラスカクルーズらしい。4812_2 さすが116,000トンとなると巨大である。デッキから我々は見下ろされていた。絵になる光景でいつまでも見送る。パシフィック・ビーナスも徐々に桟橋を離れバンクーバーの町に別れを、そしてライオンズ・ゲート・ブリッジを後にした。

4813 7月1日、今朝イルカの群れを多数見ることが出来た。今日はフォーマル・ディナーである。やや面倒くさいが正装をする。正装のついでに、夜開かれた金子晴美のジャズコンサートを聴きに行く。いよいよ明日から、インサイドパッセージ(内海航路)である。カナダ西岸からアラスカまで、約1600kmにわたって複雑な狭水路が続く。氷河によって削り取られた沿岸部の大地と、数々の島々が続くフィヨルド地帯であり、地中海・カリブ海と並び人気があり、今回のクルーズでも最も期待されている。

4814 カナダのバンクーバーからは、点在する島々で波が消されるのか瀬戸内海を航行するように静かに進む。冬を穏やかな海で子供を生み育ててきた鯨は、プランクトンが豊富なこの海に戻る。シャチ・イルカなど野生動物の宝庫であり、それらを見つけるのも楽しみの4815 一つである。今朝は左舷で多くのイルカの群れが、船に合わせて進むのを見ることが出来た。切り立った山々には残雪がだんだんと増えてくる。その前面の低い山々は針葉樹で覆われている。無数の島々、中には数百坪の小さな島にも立派に針葉樹が育っている。周りは塩水と思うがどうして育つのか。ときどき“鯨”だと思うと大きな流木である。

4816 7月2日朝6時過ぎ、デッキに出ると港が見える。ケチカンの町だ。アラスカ最南端mトンガス海峡に面した細長く伸びた町だ。人口8千人。昔からインディアンがサーモンなどの狩猟生活を送っていた。アラスカの先住民と日本のアイヌ族とは繋がりがあったという学者がいたことを思い出すが、意外に近いところでもあるのだ。尾までも世界一のサーモンの町であると同時に、観光4817 の町でもあるらしい。パシフィックは残念ながら寄港しなかったが、桟橋には先にバンクーバーを出港した、あのサファイア・プリンセスなど4隻の豪華客船が既に投錨していた。(トップの写真)双眼鏡で必死に船名を読み取る。16時過ぎ船内放送で、“鯨発見!”とのこと。慌ててカメラなど一式を持って6階から8階に駆け上がる。その甲斐あって右舷で鯨が7回もダイビングするのを見ることが出来た。家内はキャビンでも良く見えたとのこと、残念ながらカメラは失敗。北に進むにつれ日没は遅くなる。今日の日の入りは21時53分、夜の10時頃まで明るい。

 

4818 7月3日 次の寄港地・ジュノーの到着が正午の予定が朝5時に早まる。理由は問わない。早く上陸出来るのは嬉しい。背後に雪や氷河を頂いた山々が迫る、坂の町である。カラフルな家、近代的なビ4819 ルが混在している美しい町のようである。港には既に、ロッテルダム(62,000トン)、ノルウェージャン・パール(93,500トン)など4隻が停泊していた。ジュノーはアメリカ領土、またまた全員の対面審査、8時半上陸許可。幸い目の前がジュノーの繁華街である。未だ9時前だが、クルーズの船客で稼いでいる町、その殆どが既に開店している。

 

 


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