世界一周クルーズ (第49章) BY 芝原 稔
ロシアの香り ジュノー
インサイド・パッセージの北端にあるジュノーは、美しい緑の稜線をガスティーノ海峡を挟み、 ダグラス島と向き合い、坂道にへばり付くような街である。19世紀末、ゴールドラッシュによって栄え、アラスカ州の州都となっている。アラスカは1867年アメリカがロシアから720万ドルで買い取った土地。ここには未だにその名残があるのか、まるでアメリカでの異国のようである。街にはロシア語の看板があり、ロシアから輸 で6万坪である。そのとき数多くのロシア人が残った。ロシア正教の教会、ロシア風の家々が残る一角があるようだ。ショッピングに精を出し見なかったのは残念である。先ずキャンドルライトの店でキャンドルを買い求める。洒落た北欧風の店である。店を褒め、女主人を写真で撮るとサービスをしてくれた。
午後メンデンホール氷河の見学に参加する。(写真・トップ)市街地から20kmにあるため、 世界で最も手軽に見られる氷河と言われる。ジュノーアイスフィールドから流れ出た氷河がメンデンホール湖に落ちる。その落ち込むあたりの氷壁の高さが30m、幅2400m、迫力がある。しかし現代年間30mから60m後退している。もっと多量の雪が降るか、氷の溶ける速度が遅くならないと氷河は数世紀で消滅することになる。京都議定書に反対のアメリカよ、反省して欲しい!外人の、我々もそうだが観光 客が多い。殆どがクルーズのお客と思うが。水上飛行機、小型プロペラ機が本当に多い町だ。いとも手軽に離着陸している。ロッテルダム(62,000トン)つづいて18時に出港する。4隻の客船が出払うと、街がガラガラになるのではと、心配するほど客船に依存している街である。今日は世界史の一端、アメリカ他民族で大をなした理由など数々学ぶことが出来た一日であった。