ひばり・チエミのおしどり千両傘(1963)
昭和37年に撮影され、前の「弥次喜多」があたったので、38年の「正月映画」として公開されました。
このクランクインを前に、チエミさんはこう監督に話しているそうです...
>チエミちゃんがひばりちゃんとず--っと一緒の弥次喜多というのはとてもしんどい。
どのカットでも全部が負けてる気がするから、少し離してくれんかっていう。それもそうだな、両方の持ち味が相殺されてはいかんから、別々のシーンに登場させて、二人の持ち味を対照的に出そうと、こういうことになりました。・・・
負けず嫌い/神経質で繊細・・・江利チエミという人の素顔の二面性を垣間見るように思えます。二人三番叟を踊る・・・など、(チエミさんも日舞は上手でしたが)早くから名取となっていたひばりさんと「歌舞伎狂言」や「日舞」で同じシーンを1カットで撮っていた「弥次喜多」は確かに真面目なチエミさんには しんどい 部分もあったのでしょう。
この映画で、ひばり=お君 チエミ=お登志...
これは、ひばりママ=加藤喜美枝 チエミママ=芸名:谷崎歳子 から命名したものだったそうです。
ひばり・チエミのおしどり千両傘 goo映画から引用します。
キャスト(役名)
美空ひばり (貴美姫)
江利チエミ (登志)
水原弘 (巳之吉)
安井昌二 (堀込一馬)
千秋実 (土橋進左衛門)
北龍二 (梶川主膳)
清川虹子 (岩風)
由利徹 (三村文之進)
尾形伸之介 (黒田主水)
中村時之介 (落合太郎左)
紫ひづる (お八重)
喜味こいし (与吉)
森三千代 (女中A)
高橋漣 (女中B)
矢野幸男 (茶店の親爺)
五里兵太郎 (駕篭屋A)
夢路いとし (温泉宿番頭)
青柳竜太郎 (力士風の男)
藤本秀夫 (岩風の従臣)
波多野博 (岩風の従臣)
戸塚新八 (岩風の従臣)
中村錦司 (家臣)
スタッフ
監督 : 沢島忠
脚本 : 笠原良三 / 沢島忠
企画 : 神戸由美
撮影 : 山岸長樹
音楽 : 米山正夫
美術 : 井川徳道
編集 : 宮本信太郎
録音 : 中井秀夫
スクリプター : 平井稔乃
照明 : 井上孝二
あらすじ
美人で評判の鶴岡藩二十五万石の貴美姫に縁談がもちあがった。相手は八十万石の大名松平相模守で、家柄といい、禄高といい非のうちようのない良縁なのだが、貴美姫は気乗りがせず嫁入り準備のため江戸へ向う途中、日毎にふさぎ込んでいった。姫の様子を心配したお守役の進左衛門は、原因は食欲不振の栄養障害として賄役堀込一馬の責任を問うた。が、姫と乳姉妹の腰元お登志が姫に代り食事を平らげていたことが分り、お登志はかねてから好意を寄せていた一馬に非難され気持ちが転倒し大騒動を起した。その騒ぎに乗じ貴美姫が脱走してしまった。そこへ松平家の使者三村文之進が来たので、家老梶川主膳と進左衛門はお登志を姫の身替りにしてその場を繕った。これから、一行はお登志を姫に仕立てたままで旅を続けることに決め、このためにお登志の珍妙なお姫さまぶりが連日くりひろげられるのだった。一方、貴美姫はある田舎町の青年に見染められ、強引に嫁にされようとしたところを江戸の若旦那、巳之吉に助けられた。これが縁となって、貴美姫は、巳之吉と道連れになり木曽の山中から三島の宿へと明るく楽しい旅を続けた。三島の宿で貴美姫は、巳之吉に求婚されたのでやむなく自分の素状を白状した。そして、貴美姫を見つけた進左衛門にうながされ悲しい別れを告げた。三島の宿へ着いた偽貴美姫一行を松平家の二度の使者老女岩風が花嫁の人物鑑定のために出迎えた。そして、お登志に多彩な試験を試みたが、お登志の愛敬たっぷりな立ち振舞が意外な好印象を与えて良い結果をもたらした。折も折、鶴岡藩との縁組みに同意しない松平家反主流派の刺客が、貴美姫と松平家二番目の使者岩風の命をねらって来た。が、主繕は二人が死ねば当然縁談は立ち消えになり、そうなると、貴美姫に家出をされた藩の落度も不問になると考え、刺客に手出しをしない。そこへ、包丁持つ手に大刀を握った一馬が駆けつけ捨身の活躍をした。そして、一馬は人間性を無視した武士の生活に愛想をつかして大小を捨てようと決心した。お登志もその後を追った。鶴岡藩の豪華な花嫁行列が江戸の町を進んでゆく。花嫁姿の貴美姫は駕篭で揺れながら深い瞑想に沈んでいた。が、見送りの中にいる魚屋姿の一馬とお登志の幸福そうな姿に女の幸せを呼びかけられ、巳之吉に対する狂おしい愛情にかられた。次の瞬間、貴美姫は駕篭から飛び出していた。「巳之さーんッ」貴美姫の声が明るくこだましている……。
フィナーレは鳶の棟梁となった「ひばり夫妻」と、魚屋となった「チエミ夫婦」がからむコミカルな喧嘩シーンで 『終』。
昭和37年に撮影され、前の「弥次喜多」があたったので、38年の「正月映画」として公開されました。
このクランクインを前に、チエミさんはこう監督に話しているそうです...
>チエミちゃんがひばりちゃんとず--っと一緒の弥次喜多というのはとてもしんどい。
どのカットでも全部が負けてる気がするから、少し離してくれんかっていう。それもそうだな、両方の持ち味が相殺されてはいかんから、別々のシーンに登場させて、二人の持ち味を対照的に出そうと、こういうことになりました。・・・
負けず嫌い/神経質で繊細・・・江利チエミという人の素顔の二面性を垣間見るように思えます。二人三番叟を踊る・・・など、(チエミさんも日舞は上手でしたが)早くから名取となっていたひばりさんと「歌舞伎狂言」や「日舞」で同じシーンを1カットで撮っていた「弥次喜多」は確かに真面目なチエミさんには しんどい 部分もあったのでしょう。
この映画で、ひばり=お君 チエミ=お登志...
これは、ひばりママ=加藤喜美枝 チエミママ=芸名:谷崎歳子 から命名したものだったそうです。
ひばり・チエミのおしどり千両傘 goo映画から引用します。
キャスト(役名)
美空ひばり (貴美姫)
江利チエミ (登志)
水原弘 (巳之吉)
安井昌二 (堀込一馬)
千秋実 (土橋進左衛門)
北龍二 (梶川主膳)
清川虹子 (岩風)
由利徹 (三村文之進)
尾形伸之介 (黒田主水)
中村時之介 (落合太郎左)
紫ひづる (お八重)
喜味こいし (与吉)
森三千代 (女中A)
高橋漣 (女中B)
矢野幸男 (茶店の親爺)
五里兵太郎 (駕篭屋A)
夢路いとし (温泉宿番頭)
青柳竜太郎 (力士風の男)
藤本秀夫 (岩風の従臣)
波多野博 (岩風の従臣)
戸塚新八 (岩風の従臣)
中村錦司 (家臣)
スタッフ
監督 : 沢島忠
脚本 : 笠原良三 / 沢島忠
企画 : 神戸由美
撮影 : 山岸長樹
音楽 : 米山正夫
美術 : 井川徳道
編集 : 宮本信太郎
録音 : 中井秀夫
スクリプター : 平井稔乃
照明 : 井上孝二
あらすじ
美人で評判の鶴岡藩二十五万石の貴美姫に縁談がもちあがった。相手は八十万石の大名松平相模守で、家柄といい、禄高といい非のうちようのない良縁なのだが、貴美姫は気乗りがせず嫁入り準備のため江戸へ向う途中、日毎にふさぎ込んでいった。姫の様子を心配したお守役の進左衛門は、原因は食欲不振の栄養障害として賄役堀込一馬の責任を問うた。が、姫と乳姉妹の腰元お登志が姫に代り食事を平らげていたことが分り、お登志はかねてから好意を寄せていた一馬に非難され気持ちが転倒し大騒動を起した。その騒ぎに乗じ貴美姫が脱走してしまった。そこへ松平家の使者三村文之進が来たので、家老梶川主膳と進左衛門はお登志を姫の身替りにしてその場を繕った。これから、一行はお登志を姫に仕立てたままで旅を続けることに決め、このためにお登志の珍妙なお姫さまぶりが連日くりひろげられるのだった。一方、貴美姫はある田舎町の青年に見染められ、強引に嫁にされようとしたところを江戸の若旦那、巳之吉に助けられた。これが縁となって、貴美姫は、巳之吉と道連れになり木曽の山中から三島の宿へと明るく楽しい旅を続けた。三島の宿で貴美姫は、巳之吉に求婚されたのでやむなく自分の素状を白状した。そして、貴美姫を見つけた進左衛門にうながされ悲しい別れを告げた。三島の宿へ着いた偽貴美姫一行を松平家の二度の使者老女岩風が花嫁の人物鑑定のために出迎えた。そして、お登志に多彩な試験を試みたが、お登志の愛敬たっぷりな立ち振舞が意外な好印象を与えて良い結果をもたらした。折も折、鶴岡藩との縁組みに同意しない松平家反主流派の刺客が、貴美姫と松平家二番目の使者岩風の命をねらって来た。が、主繕は二人が死ねば当然縁談は立ち消えになり、そうなると、貴美姫に家出をされた藩の落度も不問になると考え、刺客に手出しをしない。そこへ、包丁持つ手に大刀を握った一馬が駆けつけ捨身の活躍をした。そして、一馬は人間性を無視した武士の生活に愛想をつかして大小を捨てようと決心した。お登志もその後を追った。鶴岡藩の豪華な花嫁行列が江戸の町を進んでゆく。花嫁姿の貴美姫は駕篭で揺れながら深い瞑想に沈んでいた。が、見送りの中にいる魚屋姿の一馬とお登志の幸福そうな姿に女の幸せを呼びかけられ、巳之吉に対する狂おしい愛情にかられた。次の瞬間、貴美姫は駕篭から飛び出していた。「巳之さーんッ」貴美姫の声が明るくこだましている……。
フィナーレは鳶の棟梁となった「ひばり夫妻」と、魚屋となった「チエミ夫婦」がからむコミカルな喧嘩シーンで 『終』。
この前に「三人娘シリーズ」で気心がしれていたと思っていたのですが やはり「芸」では お互い、負けたくなかったのですね。
私は「歌謡界の女王/ひばり」と「ジャズのチエミ・いづみ」には一線があった...ですし、「間合い」は確実にあったと思います。
ひばりさんは(多くの先輩芸能人も指摘しましたが)ママが亡くなって以降は「角がとれ」て...それ以降のスタンスからは随分とチエミさん、いづみさんとの「心の距離」は近くなったかな?...とは思いますが...
http://blog.goo.ne.jp/udebu60827/e/c1c6818a165ad3312ba0e3d67477ba3f
↑
ひばりさん と チエミさん/いづみさん との決定的な違い は、この章に書き込んでいます。
この記事...「私の考え方」が一番象徴されていると思います。
そして晩年のチエミさんとひばりさんについては...
http://blog.goo.ne.jp/udebu60827/e/c5fee1e2e4bc6b489e07935ee5aa3be7
↑
どうか、この記事を読んでやってください。