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日本建築家協会の登録建築家事務所 / 医院開業支援をはじめ、医療福祉建築の設計チームのブログ

医院開業 間違いのない「建築」と「開業」をするために・・・(11)

2010-03-27 | 医院開業
● テナント選びは慎重に!(2)

貸しビル全てが、クリニックの入居に適しているわけではありません。
決定される前に、医療に精通した建築のプロにチェックをしてもらいましょう。

クリニック以外のテナントとして入居するなら問題とならない
テナントビルでも、いざクリニックとして入居する場合、
建築や設備面で問題を含んだ建物が多く存在します。
新築のビルだからといっても、決して安心はできないのです。

そのような一例をご紹介します。
テナント開業をお考えの先生のご参考になれば幸いです。

診療圏調査ではとても良好、不動産屋さんも推薦される建物と
聞いて勇んで出かけました。
奥には建物の所有者の住まいがあり、木造で簡素なつくりの
テナントがつながれていました。
前のテナントが撤退した後で、正面の外装はそこそこ合格点。
詳細な調査を始めてみると、構造はひ弱な木造で脆弱、
外装に張られていたのは錆びてボロボロになったトタン板でした。

更に屋上をみると、やっと雨露をしのげる程度の錆びたトタン屋根。
唖然としました。
その建物は正面だけ化粧をして体裁を保っていたのです。

賃料の安さと診療圏調査のよさですっかりその気になっていたドクターですが、
建築のプロが見ると評価するに値しない造りでした。
基礎構造や上部の構造体は全くお粗末。
この状態で補強して使うこともままならない状態でした。

この場所で行うとなると、壊して建て替える以外にありません。
しかし、そこには建築基準法が立ちはだかりました。

建物の劣悪さに肩を落としその場を離れ、ドクターに診た結果を報告しました。
ドクターが期待していただけに、その報告をするのがとてもツラク
いやな思いで、深呼吸をして、
「建築家から見た今日の結果を正直に報告します」
やっとの思いで口を開きました。

「診療圏調査の結果が良いだけに誠に残念ですが、
あの建物には1円たりとも入れてはなりません。
ましてや、あの中に高価な医療機器を入れるなんて考えられません。
建て直して使うなら別ですが、
あの状態で内装だけを綺麗にしても、無駄になります」

ドクターは、建て替えまでしてこの場所で開業ることは考えておらず、
結局、そのテナントはあきらめることになりました。

そして数ケ月後、条件の良いテナントが見つかり、
私も下見をした結果、良好と判断し、綿密な設計をし開業しました。

今では、そのクリニックは流行りに流行り、
界隈では有名なクリニックになっています。
今では懐かしい思い出になりましたが、
先生と顔を合わせる度に、あの時のことがよみがえってくるのです。

では続きは次回に!


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医院開業 間違いのない「建築」と「開業」をするために・・・(10)

2010-03-18 | 医院開業
● テナント選びは慎重に!(1)

貸しビル全てが、クリニックの入居に適しているわけではありません。
決定される前に、医療に精通した建築のプロに
チェックをしてもらいましょう。

クリニック以外のテナントとして入居するなら
問題とならないテナントビルでも、
いざクリニックとして入居する場合、
建築や設備面で問題点を含んだ建物が多く存在します。

新築のビルだからといって、決して安心できないのが現実です。
私達もこれまで、クリニックとして入居を考えている
ドクターから依頼を受け、建物を下見に行きました。
その結果、
随分、多くの不具合を抱えた建物に出会いました。

これから、テナントビルで開業をお考えの方に、
注意を喚起する意味において
過去、現実に私達が出会った建物をご紹介していきます。


 弊社はこれまで、ビル内クリニックの新規開業を
多く手がけてきました。
これらの経験を元に、次回からテナント開業において
注意すべき点について書いていきます。


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医院開業 間違いのない「建築」と「開業」をするために・・・(9)

2010-03-12 | 医院開業
●4.ビル診(ビル内テナント医院)

ビルにテナントとして入居、内装を入居者が行う方式で、
都市部でごく一般的に行われています。

土地と建物にかかる費用を大幅に抑えることができ、
少ない自己資金での開業が可能となります。

しかし、共益費が必要となり、駐車場が十分確保できるかどうかが
重要なファクターとなります。

医療ビルとして建てられた建物は、入居者がクリニックの内装を
行うことを前提として作られているため、建築面でも設備面でも
比較的問題は少なく、クリニックの設計が行えます。

とはいえ「一般的には」という条件付です。
これまで「医療用に設計されたビル」とは名ばかりの物件に
多数出会いました。
このあたりのお話は次の機会に譲るとして・・・。

また、オフィスビルや一般店舗ビルでクリニックを開業される場合は、
特に注意が必要です。

元々、医療テナントが入居することを前提として作られていないため、
排水経路に問題があったり、電気容量が不足していたりと、
クリニックとして入居するには、多くの問題を含んでいる建物が多く
存在します。

重要なことは、「 決定前に医院建築に精通した設計者に下見をしてもらい、
的確なアドバイスを受けることが何より大切 」と、
これまで多くのビル内テナントクリニックを創ってきてつくづく思います。


弊社が手がけた参考例:大阪府、兵庫県、和歌山県などで
多くの実績があります。

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医院開業 間違いのない「建築」と「開業」をするために・・・(8)

2010-03-10 | 医院開業
●3.建て貸し医院

地主が所有する土地に地主がクリニックを建て、賃借する方式です。

この場合、土地と建物の購入資金が不要となりますが、
ランニングコストの負担が大きくなります。

また、地主により保証金の額が大幅に違ってくることがあります。
この場合の建築費を負担するのが地主となるため、
外装や間取りがドクターの思い通りにいかないこともあります。

このような弊害をなくすため、
地主が所有する土地にドクターの要望を聞いて
地主がクリニックを建て、
ドクターが内装工事を行う手法もとられています。

注意すべきことは、外装や窓の形状や位置について、
賃借人の要望を聞き入れてもらえる体制にあるか
どうかが重要なポイントとなります。

そのためには、ドクター側の協力者として
医療に精通した設計者の協力を仰ぎ
地主との調整役をしてもらうことが必要となります。

弊社が手がけた参考例:原眼科クリニックなど
多数の実績があります。

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医院開業 間違いのない「建築」と「開業」をするために・・・(7)

2010-03-05 | 医院開業
●2.借地医院

土地を賃借し、クリニックを建設する方式です。

土地所有者が農家の場合、
先祖代々守ってきた土地を手放したくないという思いが強く、
売却することを嫌う傾向にあります。

この場合は、比較的広い土地を確保しやすいので、
駐車場や建物の広さを十分に確保することが可能となります。

弊社が手がけた参考例:たきわき皮膚科クリニック・
さくらクリニック(http://www15.ocn.ne.jp/~sakuracl/index.html)他、
多数の実績があるます。

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