トルクメニスタンに住んでます。

トルクメニスタンの首都アシガバート(Aşgabat/Ashgabat)での暮らしを綴ります。

羊たちの沈黙

2017-09-05 12:49:13 | 日記
イスラム教の2大行事の一つ「犠牲祭」が、今年は9月2日から4日まで行われました。
これは、イブラヒームが信仰の証として自分の息子を生贄にしようとしたという故事に基づき、羊などの家畜を屠り神に捧げる行事です。
エジプトでは「イード・アル・アドハー(Eid ul-Adha)」と呼ばれていましたが、こちらでは「クルバン・バイラム(Kurban Bayram)」と呼ばれています。

カイロでは、犠牲祭が近づくと、羊飼い(?)に連れられた羊の群れを街中で見ることができました。また、その前に暮らしていたサウジアラビアのリヤドでは、「ドナドナ」よろしくトラックの荷台に乗せられ運ばれていく羊たちを見ることもできました。いずれも犠牲祭の風物詩だったのですが、ここアシガバートでは、群れはおろか1匹の羊すら見られませんでした。
9月1日にはテケ・バザールに行ってみましたが、そこにも羊の姿はなく…。

2日、近所を歩いてみましたが、家畜が屠られた痕跡はどこにも見当たらず、何だか物足りなさを感じてしまいました。
カイロでは、犠牲祭初日の夜明け前にコーランが響き渡り、人々は自宅のガレージなどで家畜を屠っていました。日中街を歩けば、水で洗い流された家畜の血がそこここに溜まっていて、むわっとした匂いが漂っていたものでした。懐かしい…。
そういえば、サウジアラビアでは地面が血で汚れるのを嫌い、砂漠で屠るのだと言っていました(車で10分も走れば、そこは砂漠でした)。アシガバートも郊外には荒野が広がっているので、羊たちはそこに連れていかれたのかもしれません。

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