鶴川落語会 スタッフ日記

鶴川落語会新米席亭の日記。ときどきスタッフも現れます。鶴川落語会のお知らせ、スタッフや席亭の落語な日々を書いていきます。

「目白夜会 〜雛菊〜」に行きました。

2015-02-16 18:45:49 | その他の落語会
こんにちは。鶴川落語会スタッフです。

先日、「目白夜会 〜雛菊〜」に行ってきました。
この落語会は、目白庭園という豊島区の施設の中に建っているお茶室・赤鳥庵で、隔月で開催されています。
会の名前の通り、夜の落語会なので、お庭を散策したことはないのですが、ホームページを見ると、池の周りに浮見堂や滝もあるようです(赤鳥庵から、夜でも池とお庭の一部は見えます)。もう少し日が長くなったら、早めに出かけてお庭を拝見してみようかな?と思っております。

「目白夜会」は、柳家小満んさんの独演会で、毎回、柳家の噺家さんお一人がゲストで登場します。ちなみに、第一回のゲストは、なんと、柳家小三治さんでした! また、小満んさんは毎回1席はネタ出しですが、もう1席は当日のお楽しみ、ということになっているようです。

レギュラー前座は、林家なな子さん。林家正蔵さんのお弟子さんで、らくご@鶴川にも昨年、ご出演いただいています。この日のネタは「寄合酒」でした。
そして、小満んさんの一席目は、「蔵前駕籠」。マクラの駕籠にまつわる”ちょっといい話”には、毎度のことながら「へぇ〜」ボタン(古いですね…)を胸の内で連打しました。「女郎買いの決死隊」と駕篭かき二人とのやりとりがおかしくて、あっという間の20分でした。

そして、今回のゲストは、柳家小のぶさん。
寄席の定席や、いわゆるホール落語などにはめったに出演されない噺家さんだそうです。小音を逆手にとって客席の注意を引きつける語り口、きっちりしすぎるくらいきっちり上下をふるスタイル、そして、高座布団に座られただけで、思わず顔がほころんでしまう…そんな噺家さんです。
昨年の小満んさんの末広亭余一会独演会に、やはりゲストで登場されたのがとても印象に残っていたので、楽しみにしていました。
この日は「厩火事」。主人公のお崎さんの心模様が変化していく様が、小のぶさんの佇まいに重なって、ほんわかとした心持ちに。とても楽しい一席でした。

中入りをはさんで、いよいよ小満んさんの「ちきり伊勢屋」。以前、他の噺家さんの口演を聞いたときは、上下に分けていらっしゃいましたね、そういえば。
麹町の大店の、生真面目な若旦那が、縁談の可否をみてもらうため、平河町の有名な易の先生のところを尋ねると余命を宣告されてしまう、というのが噺の発端です。その後この若主人は、人生の”ピンからキリまで”を一気に体験。そして、親戚の勘当息子に再会したことがきっかけで、彼の運命は再び上向きになるのですが…。
物語のストーリーをサクサクと進めていながら、易の説明とか、主人公の生前通夜(棺桶に入る前に、馴染みの者たちとお通夜を営む件)での芸者や幇間たちとのやりとり、品川の手前でご来光を拝む場面、などディテールを丁寧に描く場面もあって、その緩急の付け方に乗せられて、あっという間の1時間ほどでした。


ちなみに。
小満んさんの口演台本が本になるそうです。少部数自費出版のため、書店などでは販売しないとのことですが、内容、価格、申し込み方法などは
「柳家小満ん 口演用てきすと」ブログ
をご覧ください。


P.S.
横浜の、正蔵さんの独演会に行きたかったのですが、所用のため断念しました…。

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