この日記も長いことお休みしておりました。
楽しみにしてくださった数少ない読者の方には
申し訳ありません。
私も含め、むら人は皆元気に寒い寒い冬を乗り越えました。
ご安心ください。
平成21年8月に着任、23年度末の明日で任期を終えます。
むら人が望めば1年延長もあり、もちろんむら人からはそう望まれました。
しかし、同じ人間が延々と国税で暮らしを成り立たせることは、果たして望ましいことなのか。
それよりも、また新しい人材が違う目で新しい風を吹き込んでほしいと思い
ちょうどこのブログのお休みあたりに、役場へ打診した。
区長さんには冬の始まりころにその旨お伝えし、滞りなく次の段階へと促したつもりだった。
しかしながら、肝心の役場は
『この事業は本当によかったのか』といまだに思考しているという…
A4の紙一枚に、『3年間の活動報告』をまとめて提出をと。
今に始まったことではないけれど、あきれて、情けない。
現場に足を運ばず、生の住民の声を聞こうとしない行政に
進歩があるはずがない。
地域の活性化に決定的な打開策などありはしない。
いくつもの仕組みの絡まりによって、ひとはそこへ住み続け、地域が維持される。
その仕組みの試みの一つが、『支援員事業』。
高野町の『前政権』は、
支援員をそこに住みつかせ同じ暮らしをすることにより、
地域が維持されてきた要因を一緒に探り、未来に役立てようとされた。
私支援員は、
生活の中で見聞きする事柄から、
一地域に凝縮された、日本人の暮らし、人生、歴史、変化を体感し
ここでは未だかつてなかったであろう、生涯現役の夫婦二人の暮らしをまっとうしようとするむら人に
尊敬の念を持ち、光をあてて、その価値をむら人に伝えることに心をつくした。
来月8日、
このむらでまた、小さな上遷宮が執り行われる。
むらを取り囲むように先人たちによって祀られた
丹生神社、八王神様、白龍様、八幡様、荒神様
このうちの、白龍様と荒神様のお社を新しくする。
『次のもんらはようせんやろから、わしらがしよら』
ご先祖様から受け継いだ信仰、暮らし、文化、仕組み、風土…
まさに今が、それらを受け継ぐ最後の最後の時。
どうか、どうか次の世代の者たちが、住んで、暮らして、つむいで
また次の世代へつないで欲しい。
大経済、グローバル化、人口集中、超高齢化、それから…原子力
きりがない人間の欲望の結果の様々な現象に
対処療法的に右往左往としている政治
そんなものに振り回されることなく穏やかに
自然の一部として暮らしを営み、自然を畏れ祀り
人生の浮き沈みを悩みながら、楽しみながら、
つぎに続く者たちを育て、手渡し、その役割を終えて
静かに逝く
その土地に跡取りとして生まれついた幸せを見出して欲しい
そして移り住む人たちを導いて欲しい