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天知茂、素顔で出演

2009年04月08日 | 雑誌・新聞
(読売新聞1964年・S39年4月2日号より引用)

新番組「廃虚の唇」
黒岩重吾原作の推理映画
天知茂、素顔で出演


週刊読売に連載された黒岩重吾の長編小説を連続テレビ映画化したもの。脚本は今村文人で監督は伊賀山正光。

泉田敬(天知茂)はかつてちょっとしたヤクザとして売った男。ところがへんなことから丸木製薬の松崎営業部長(神田隆)に見込まれ、丸木製薬の下請け会社である泉製薬という、小さな工場を持つ会社をまかされる身となった。青年社長というわけだ。

ところが親会社の丸木製薬に北浜の買い占め魔といわれる角沼が乗り込んだ。しかし松崎の地位は動かなかった。

ある夜のこと、松崎は失踪し、数日後に三田市郊外の山の中で死体となって発見された。捜査は自殺ということで落着するかに見えた。

しかし松崎の恩を感じる泉田はこの死に疑いを抱いた。そして業界紙の記者大谷典子(上月左知子)に協力を求める。だが泉田の捜査が進むに従って、これを妨害しようとする黒い手が伸びてくる。

この推理的なプロットに、松崎の娘節子(緑魔子)と、その恋人服部(高城丈二)の恋愛などがからんで、発展していく。出演者はほかに宮城千賀子、加藤治子、石井伊吉、幸田宗丸ら。

前の作品「孤独の賭け」に引き続いて主役をつとめる天知茂は、ほとんど素顔で通し、ナマのヒフの迫力を出すことにつとめている。そして「不摂生をすると、すぐヒフに出るからこわいです」と語っている。

大阪でのロケーションでは、天知の人気ふっとうで、立ち往生してしまったほど。それも若い女性が多いのは当然だが、おじさん風の男性までサインを求めて来た。

「どうもまだ悪役というイメージがぼくのまわりにくっついているようで気がかりでしたが、こんどの作品でそれを洗い落したいものです」といっていた天知、すっかり張り切ったという。

伊賀山監督は「ニヒルな感じの天知君は、ヤクザの過去を持つ青年社長という主人公泉田にピッタリの推理的なスジ立てだが、事件中心というより、登場人物のすべての性格をつっこんで描いていき、テンポがはやくて厚みのあるものにしたい」と語っている。

*「ほとんど素顔」の状態というのがいま一つピンとこないのだが、ドーランが少ない(あるいは塗ってない)状態、と思ってよいのだろうか。そうすると明智センセイではなくて会田みたいな感じ?←微妙
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3 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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今日の新聞の (うっちゃん)
2009-04-09 10:28:55
今日夜7時57分からテレビ東京でやる
「一挙3時間夢の共演名曲ベストヒット歌謡“青春が甦る70年代の大ヒット全53曲”」
って番組の欄に天知茂とあります!
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廃墟の唇 (hayamin)
2009-04-09 19:36:53
どこかで聞いたことのあるストーリーだと思ったら、田宮さんの「黒の駐車場」(1963年)と同じ原作なんですね。映画では田宮さんがこの役を演じているんですよ。
そう言えば確か「黒の挑戦者」の原作も天知先生の映画と同じなんでしたっけ?
犬シリーズの現場では二人で「あの役は僕も・・・」とか話してたんでしょうか(笑)
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ありましたね (mami)
2009-04-09 22:29:36
うっちゃんさん:私も朝刊みて「おおっ!」と思いました。でも以前の映像よりもコンパクトな扱いでしたね…ちょっとがっかり。

hayaminさん:そうです、「黒の挑戦者」は「南郷次郎探偵帳…」と同じ原作でした。「駐車場」はまだ見たことないんですが、天知さんのドラマの方が見られないので比べられなくて残念ですよ…。
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