これはだめだ!

自信喪失、無気力な日本に”喝!”、反日、侮日に反撃、一矢を報いる。

朝貢外交の始まりか、新中国大使に伊藤忠・丹羽宇一郎の起用

2010-06-06 | 安全保障

駐中国大使・丹羽氏で調整
=国交回復後初の民間人―伊藤忠相談役、政治主導で 

  次期駐中国大使として伊藤忠商事の丹羽宇一郎相談役(71)を起用する調整が政府内で進んでいることが6月6日分かった。実現すれば、民間からの駐中国大使起用は1972年の国交正常化後初めて。中国政府と太いパイプを持つ経済界の大物である丹羽氏の抜てきは、日中間で拡大する経済交流や人的往来をさらに緊密化したい民主党政権の意向の表れとみられる。今夏にも発令される見通し。
   (時事通信2010年6月6日(日)12:03)


中国の伝統的な外交政策:羈縻懐柔

  中国は清朝末期のアヘン戦争で英国に破れ1852年8月29日南京条約を締結し、西欧の武力に屈服し対等な国交を結ぶことになった。それまで周辺諸民族を東夷北狄西獣南蛮、即ち未開の野蛮な民族視し対等な国家の存在を認めなかった。
中華民族の伝統的な外交手段に羈縻懐柔がある。

 羈縻の「羈」は、馬のおもがい、「縻」は牛の鼻づな、転じて、つなぎとめる。使役する という意味である。懐柔は、手なずけて、従わせること である。
  また、相手が強大であれば弱腰のポーズを取り“餌”を与えて退散させ、逆に相手が弱みを見せれば強硬になるのが中華民族の体質の一つである。

  今年中に中国は、世界第二の経済大国に躍進する見通しである。これは日清戦争以来日本の後塵を拝していた中国人の民族意識を高揚させる。経済力・軍事力に裏付けられた民族的な自信の回復は、伝統的な“東夷北狄西獣南蛮”外交を復活させることになろう。

  最近、温家宝首相が韓国、日本、モンゴル及びミヤンマーと周辺国を巡遊した状況は、中華思想に基づく“東夷北狄西獣南蛮”外交を展開している観が有る。


民間人の次期中国大使着起用、  
     朝貢外交の始まり

  “政治主導”で次期駐中国大使として伊藤忠商事の丹羽宇一郎相談役を起用するらしい。今まで中国大使には外務省のチャイナスクールの官僚が起用されてきた。民主党政権は、“政治主導”を唱えるが、現実には政治主導=外交の素人と同意語と言っていい。しかも伊藤忠の相談役丹羽宇一郎は、外交・安全保障については門外漢の商売人である。

 伊藤忠商事は、北京、上海、天津、大連、ハルピン、瀋陽、長春など中国各地に拠点を起き事業を展開している。これは、中国に”人質”を取られているようなものだ。この人事は、日中の経済的、人的交流には都合よいが、商売人が”餌”を見せ付けられて国益を賭けた外交を展開できるか甚だ疑問である。商売人が、わが身に直接関係する伊藤忠の商売上の利益を犠牲にしてまで、日中間の外交・安全保障の問題について中国と渡り合えないだろう。
 
  日中間には、尖閣諸島・ガス田、沖ノ鳥島など太平洋の排他的経済水域の問題、歴史認識問題、従軍慰安婦問題などの懸案が有る。民主党政権が掲げる華僑・華人などへの外国人参政権の付与、外国人住民基本法、人権擁護法案、一千万人の移民受け入れ、(琉球処分以前の沖縄のような状況の沖縄にする)沖縄一国二制度などの政策は、どれをとっても中国の長期的対日戦略と密接な関係がある。

  最近の日中の力関係、特に政治的、経済的、軍事的な関係が悉く中国有利に展開しつつある状況下における日中関係は、中国の伝統的な羈縻懐柔外交の展開に有利な環境を形成している。
  経済人が、”餌”を目の前にして(経済的損失に目を瞑って)日本の主権、民族の尊厳を守ることが出来るのか。朝貢外交にならないか。丹羽宇一郎にその覚悟、資質があるのか。そのような大きな疑念を抱かせる人事である。


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