緒戦は、中国側の勝利
尖閣諸島の周辺海域には中国の漁業監視船が出現しており、さらに中国海軍の2隻のミサイル搭載フリゲート艦も航行した。中国海軍が同海域に出現するのは初めてのことで、中国はすでに最悪の事態を想定して準備を始めていると観察される。
中国の漁業監視船に対し、藤村修官房長官は海上保安庁が関係省庁と共同で警戒に当たると述べたが、関係省庁には防衛省も含まれており、自衛隊も有事の際には当然、行動できるよう準備を整えているだろう。事態がエスカレートすれば日中両国の対立が戦火につながる可能性もある。
尖閣諸島の領有権問題は持久戦になるが、日本は中国の艦船を排除できず、中国の漁業監視船は天日、執拗に領海侵犯を繰り返している。日本側は「領有権問題は存在しない」としているが、領土問題の存在を浮き彫りにしつつある。事態は日中両国が尖閣諸島を共同管理する方向に進んでいる。事態の推移は中国にとって、緒戦の勝利、段階的な勝利といえる。
新聞報道も、領海侵犯の常態化を控えめに報じだした・・・・・・読売新聞の場合
以下、主な記事を見てみると・・・・・。
9月19日 1面に大きな記事で
9月22日、1面に大きな記事
9月22日は2面にも記事
9月22日は2面にも記事
9月22日 中国海軍の軍艦が出没すると、
2面の小さな記事になった。
10月4日も2面で小さく掲載
10月5日 中国海軍艦艇が宮古島付近通過した
10月7日も2面で小さく、日本は抗議もしなくなった
中国の領海侵犯が常態化し、数、規模とも拡大し、海軍艦艇が出没するようになった。それに対し日本側は打つ手が無く、拱手傍観の状態に追い込まれている。中国の宣伝活動は活発化しているが、日本側はこれに圧倒され見るべき手を打っていない。事態は、中国のペースで動いている。