富山マネジメント・アカデミー

富山新聞文化センターで開講、教科書、参考書、講師陣の紹介、講座内容の紹介をいたします。

善き人材が外に流れ、悪しき人材のみ市場からの誘いがないから内部に停留する。

2016年12月21日 | Weblog

TMA講師代表の個人見解:企業を訪問すると、社風がかなり分かる。形式として、良き人材を求める基準を大学センター試験を標準に考えてきた企業組織は、実は、内部での優劣を競う学閥が発達する。富山の場合、過去に就職御三家と呼ばれた企業がそれである。いつも内部の学閥間の人事の抗争を念頭に行動しているのが、外部からみるとすぐ分かる。しかも、良き人材が外部に流れにくいので、天井の高さが固定している。なお悪いことに、上位の官庁からの出向者が天井に張り付くから、出身大学の偏差値を重視する企業や組織は、良き人材が腐り、悪しき人材が停頓し、互いに「あいつ等」と蔑視しあう。

しかし、百年企業やそれに近い長寿の中小企業は、一流の掃除係り、自動車の管理、スケジュール管理など、業務の名人を育てている。職能者の職能が、余人をもって代えがたい磨きがある。そもそも余人がないからといって、自分を磨かない人材はいない。こうした人材の磨き込みが非常のよき届いている企業が地域を支えている。その職能に普遍技術としての市場性がないために、生涯その企業において、高齢者となっても雇用されている。しかし、それを制度として固定化すると、高齢者に特有な業務の定型志向に陥る。適度な新陳代謝がいる。

問題の根源は、実はトップ層にある。トップの能力に経営管理者としての市場性があれば、経営不振の事業体を傘下に治め、企業集団として規模を大きくしていく。しかし、富山ではその逆に、トップが身内から次世代の経営者を育てそこなった場合、見事に転落、停滞しているのに気が付いていない。飲酒に溺れるという低次元のつまづきが原因であるというのも悲しい。

現代では、人材にも広範な市場があり、経営に求められる上位層の経営技術には、横断的な流動性が求められる。こうした点をよく考え、富山大学経済学部の経営学科のために、「経営学の現場」というテーマの寄付講義に経営者の登壇をお願いしている。TMAの一番に大事なワークとなってきた。

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