その日、あまりにヒマで勉強をはじめたあびぞう。
トトさんは
僕もかまって。
邪魔しちゃうもんね。
まだ~?
そんなトトさんの甘えんぼぶりにいい気になっておりましたら
プルプルプルプル
「トトかメイちゃんらしき子がお隣の階段で途方に暮れている様子です。他人のそら似ならいいのですが」
というご近所さんからのメッセージを受信。
ふとみると、サンルームの扉が猫一匹分、空いてます・・。
やられました。
メイちゃんとトト、ダブルで脱走。
★☆★
メイちゃんはすぐにつかまったのですがトトは姿がみえず。
ご近所さんと一緒に夜10時頃からトト~と大捜索開始です。
しばらくすると、「あ、トトだ!」というご近所さんの声。
追っていくと、お隣のおうちの大きなウッドデッキの下に隠れるトト。
一応姿を確認して安心したのですが、ここからが問題です。
B面化したトトは、手がつけられずのシャー少佐モード。
ご近所さんには「あとはこちらで捕まえますから」とお伝えし
ダンナと二人でトトと向き合う時間が始まりました。
★☆★
ウッドデッキが大きくてね、その真ん中に陣取られてしまい
どこからもトトを触ることができません。
作戦1
最初にダンナがトライしたのはウッドデッキの下に直接匍匐前進で入り
捕まえてくる作戦。
これは、シャー少佐が強すぎてあえなく敗退。
ダンナも私も流血の事態。
作戦2
出待ち作戦。
11時頃から1時頃まで待ってましたが、ウー、シャーは言うけど
香箱を組んでまったく出てくる気配なし。
トトの大好きな金缶の香りプンプンのご飯を置いたりしましたが反応なし。
このままでは、らちが明かない。
そこで最終作戦。
背後から網で囲って引っ張り出そうというもの。
ベランダガーデンのつる性植物のための網を外して
トト君カクホ用に再構築。
綺麗に咲いていたベランダガーデンの花をすべて切り捨てて
真っ暗な中、ランタンの光で作業。
背後に網を回すことには成功したのですが
網がうまく広がらず
怒ったトトはウッドデッキの下からどこかに行ってしまったのでした。
★☆★
もうね、軽いパニックのあびぞうは
懐中電灯を持って、トトの姿を探して、大捜索。
でも真っ暗でトトは土の色と同じ茶色。
保護色すぎて、みつけることができません。
夜明けをまって捜索を再開しようと、一旦自宅に戻ることにしました。
★☆★
実はその時点まで、トトが帰ってこないというのは
微塵も思わなかったのだけれど
さすがに午前2時をすぎて
もう二度とトトと会えないかもしれない、と思い始めて
ものすごく暗い気分になってきました。
あんなに甘えん坊だったのに。
どうしちゃったのトト?
★☆★
ひょっとしたら、自力で帰ってくるかもと思い
サンルームの扉を開け
トトの大好きな金缶たっぷりのご飯皿を置き
メイちゃんが脱走しないように部屋のガラス扉をしめ
サンルームの扉を見つめながら
泣き出しそうな気分でいたら・・
しらーっと、トトが自力で帰ってきました。
その間、約30分。
あの大捜索は何だったんだ!
また出かけてしまわないようにあわてて部屋のガラス扉を開けると
「シャー!!」
★☆★
結局、その晩はシャー少佐のままだったトト。
体を拭くこともできず、汚い体のまま、好きなようにおうちの中で過ごしてもらうことにしました。
その後も、一日くらいはシャー少佐だったでしょうか。
体を拭かせてもらい、コーミングし、トトが寝たシーツや布団カバーを洗い、次第に我が家のA面トトさんに戻ってくれました。
なんか悪猫の顔だよね。
自力で帰ってきたという意味では、この脱走はトトの夏休みの大冒険だったのか・・。
美味しいごはん、なんでもあげるから、家出、午前様やめてほしい。
というか、サンルームのカギ、絶対しめてほしい。
★☆★
気分を変えようと、人間も冒険してきました。
SUP初体験。
その時はとても楽しかったんだけれど、翌日は筋肉痛で大変でした。
トトも筋肉痛にならなかったかな。
夏休みの最後に、いろいろな意味で印象的な思い出ができました。
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