としぼ~の湯巡りブログ!

温泉巡り100箇所達成を記念してブログ設立!長野県北信地方を中心とした温泉巡りのレポートを、気ままに綴っていきます!

大町温泉郷 湯けむり屋敷 薬師の湯

2017-07-22 00:29:34 | 長野県(中信)の温泉
 「湯けむり屋敷 薬師の湯」は、大町温泉郷で唯一の日帰り入浴専門施設ですパンフレットには大町温泉郷の中で日帰り入浴ができる唯一の温泉施設と書かれていますが、立寄り入浴を受け入れている温泉旅館もあることから正しくない表記。ただこの辺りで日帰り入浴をするとなると、選択肢の筆頭となる施設であることは間違いありません。
 
 この施設には面白い点があって、新館(アルプス自然浴の館)と旧館(体験風呂の館)があり、それぞれで温泉入浴が楽しめます。まずはメインの浴場である新館へと向かいました
 新館と言っても、それほど新しい訳ではなく、少々古びてきている感があります。脱衣所なんかはこっちが旧館ですと言われても疑わないかもしれなませんまあ不快なレベルまではいっていないので全然問題ありませんけどね



 新館浴室には大浴槽と小浴槽の2つの浴槽があります。大浴槽のお湯は遠く葛温泉から引湯(9.2km)したもので、無色透明、無味無臭。若干ツルスベ感のみが個性として感知できました。元々源泉自体、個性が強くなく、長距離引湯されたうえ循環併用の殺菌剤添加あり(塩素臭あり)の湯だから、温泉らしさがあまり感じられないのは仕方ないところです

 
 一方、小浴槽は低温泉浴槽となっていて、湯温が28℃になっていました。ぬる湯というよりは水風呂に近い感じで、サウナの水風呂代わりにもなっていると思われます。私は水風呂は苦手で入らないのですが、28℃なら何とか入れるレベルで、我慢して浸かると段々気持ちよくなってきます
 小浴槽の源泉は大浴槽とは別源泉で、源泉温度37.5度の「大町温泉郷 平成1号源泉」がかけ流しされています(加水、加温なし、殺菌剤添加あり)。無色透明ですが、わずかに焦げ硫黄味がし、湯口の湯からは焦げ硫黄臭も感じられました(若干ツルスベ感あり)。加温したら特徴は飛んでしまうでしょうから、現状の使い方がベストです(殺菌剤添加は別として。ただ塩素臭はほとんどなし)。
 
 それにしても、大町温泉郷は葛温泉からの引湯のみだと思っていましたが、別源泉があるとは知りませんでした。湧出地は大町温泉郷の近くのようです。湯温が低いし、湧出量も多くない(66.2L/分)ことから、葛温泉の湯に取って代わることができなかったんですかね。

 内湯での入浴を終え、次に露天風呂へ。露天スペースには浴槽が2つあるのですが、そのうちの一つ(岩風呂)は湯が張られていませんでしたHP等には冬期閉鎖と書いてあったので、6月下旬まで待って訪れたのに、まさか気温30℃になろうかという日にまだ冬期閉鎖中とは…7月1日から営業時間が早まる(朝7時~)ので、そこから利用されるのでしょう。全浴槽に入れなかったのは少し残念

 
 露天スペースは、土手に囲まれていて広々とした感じはないけれども、塀や壁に比べると窮屈さはありません。あまり綺麗に手入れされてなく雑草や木が生えた土手に囲まれたシチュエーションは、田舎っぽさ全開。実は学生時代に薬師の湯には一度訪れていたのですが、この露天風呂の風景だけは朧気ながら覚えていました

 
 お湯は内湯同様、無色透明、無味無臭。塩素臭はこちらの方が気になりません。露天風呂の一部には屋根がかかっているので、日陰でのんびりしながら湯から出たり入ったりを繰り返しました。夏みたいに暑い日には、これが一番です
 
 新館で1時間ほど湯浴みを楽しんだ後、旧館へと向かいました旧館は受付を挟んで施設の反対側にあるので、服を着て移動しなければなりません。渡り廊下の入口が分かりづらいので、旧館の存在に気付かず、新館で入浴しただけで帰ってしまう人がほとんどなのではないでしょうか。
 旧館というだけあって、設備は新館より古く感じます。脱衣所の棚は扉が付いていたりなかったりで、あまり管理に力を入れていないよう。洗い場のカランも旧式のもの。ただ汚いとかいう感じはないので、抵抗感はありません。ちょっと鄙びた小規模日帰り温泉施設という雰囲気です。

 旧館は「体験風呂の館」と名付けられていて、多種類の温泉を体験できるというのがコンセプト。単純温泉である源泉(葛温泉)に入浴剤を投入して、硫黄泉、重曹泉、食塩泉にするというものです。温泉に入浴剤を入れるのは邪道な気がしますが、同じような浴室が二つあっても面白くないので、こういうのもいいでしょう
 浴室内には5つ浴槽があって、左奥から寝湯、単純泉槽、硫黄泉槽、重曹泉槽、食塩泉槽と並んでいます。まずは左奥の寝湯から、順番に入湯していくことにしました。

 
 寝湯は単純泉槽からお湯が流れ込むようになっているので、お湯は単純泉槽と同じ(葛温泉をそのまま使用)です。湯温は少しぬるめになっていて、リラックスして浸かるのには丁度良いですそして何と言っても新館の湯に比べると浴感がGOODこちらは加水をしているもののかけ流しなのが良いのでしょう、無味無臭は変わらないですが、湯には焦げ茶色の湯の花が舞い、ツルスベ感は新館より強く出ていました。塩素臭もほとんど感じられなかったので、これなら悪くない湯です寝湯と繋がっている単純泉槽も浴感は寝湯と同じで、湯温が少し熱めになっていました。新鮮さはこちらが上でしょうね



 そして、いよいよ硫黄泉槽に入湯。どんな違いがあるか楽しみに浸かってみたところ、無色透明、無味無臭のツルスベ感ありで、浴感は単純泉槽と少しも変りなしお湯は単純泉槽と同様悪くないのですが、硫黄泉らしさは全くなく単純泉槽との違いが分かりませんでした
このことは続けて入った重曹泉槽と食塩泉槽も同じで、単純泉槽との違いが全く判別不能。せめて食塩泉槽くらいは塩味がするかと思ったのに…。あえて言うならば微妙に重曹泉槽と食塩泉槽の味が違うような気がしましたが、無味と判定しているレベルの話なので違いとはとても言えません。

 旧館は「多種類の温泉を体験できる」というコンセプトのはずなのに、違いが全く分からないのでは意味がないと思うのだけれど、施設はどう考えているんですかね?かけ流しの浴槽なので、入浴剤の濃度を保つのは難しいのは確かですが、硫黄泉は白濁若しくは硫黄臭、重曹泉は強いツルスベ感、食塩泉は塩味くらいの特徴がないと多種類の温泉を体験した気分になれないと思います。できないのなら他のコンセプトを考えるべきでしょうね。

 以上、コンセプトには問題があるけれど、お湯自体は新館より旧館の方が良いです。それに訪れる人も少ないことから、ゆっくりお湯を楽しみたい人は旧館がお薦めです

 新館、旧館と2時間にわたり入浴を楽しんで満足したため、施設内にあるアルプス温泉博物館を見学するのを忘れてしまいました思いの外突っ込みどころがたくさんあって、色んな意味で長時間楽しむことができる施設でしたね。改善すべき点は多いと思うけど、没個性な施設が増える中、このままB級な感じもいいかもしれません

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