ゼロ成長の富国論文藝春秋このアイテムの詳細を見る |
昔,小学校に「二宮金次郎の銅像」があった。薪を背負って本を読むあのスタイルである。「苦学というか,仕事をしながら勉強しているすごい人なんだ。」というくらいで,何をした人でどうえらかったか,まるで知らなかった。
今回,手にした猪瀬直樹の『ゼロ成長の富国論』。この本は,来るべき人口減少社会の経営を二宮尊徳に学ぼうという趣旨の本だ。
二宮尊徳その人は江戸時代後期の人。天保の改革前後に,小田原藩の行財政改革に手腕を発揮し天保の改革時には,幕府にも招聘されている。
弟子の富田高慶が二宮の教えをまとめた『報徳期』が明治天皇の目にとまり,明治時代最大の出版社である博文館の「少年文学」シリーズに取り上げられたのが金次郎ブームのきっかけ。その後教科書にも取り上げられた。
さらに,神戸の篤志家が「金次郎像」を小学校に寄付したのがきっかけに,銅器生産日本一の富山県高岡市の鋳造業者が商機とみて全国小学校市場へ事業展開したことから,私のような瀬戸内海の島で生まれ育った人間まで「二宮金次郎の銅像」を眼にすることとなったらしい。
本の中身以前に銅像が全国展開していく秘話にまずは興味が湧いた。
二宮金次郎の銅像があるっていうのは「歴史と伝統」の学校ということでしょうか。
でも,子どものころに,スキーに出かけるとき,県北の小学校のグラウンドにある像を見かけるのが楽しみでした。あ~,今日もスキーにきたなって感じがして。
ムラがあるところが牧歌的で良いような気がします。古きよき時代なのでしょうか。