国売りたもうことなかれ 論戦2005 ダイヤモンド社 このアイテムの詳細を見る |
櫻井よしこの『国売りたもうことなかれ 論戦2005』を読んでいる。彼女の論旨は終始一貫している。かつ,ブレない。中国の覇権主義,北朝鮮の独裁主義に警鐘を鳴らし,その対抗軸を米韓に求め,台湾を戦略重要拠点と位置づける,というものだ。
こうした基本認識から,①中国のGDPを上回る防衛投資を警戒し,東シナ海における資源問題,潜水艦活動問題の懸念を表明する。②北朝鮮に融和な政策をとる韓国の現政権に批判的,③大陸派の台頭で揺らぐ台湾の政局を不安視する。
国内的には,憲法改正と現行のパワーバランスにふさわしい防衛力を身につけると共に,南京大虐殺報道の誤りを正し,国際法違反の東京裁判を再評価し,靖国を捉え直し,日本と日本人に威信を回復する,というものだ。
論旨一貫した主張はわかりやすい。賛成か反対か人それぞれだろうが,考えを整理するとき,こういう本は案外役にたつのかもしれない。 blog Ranking へ