考える技術講談社このアイテムの詳細を見る |
大前研一の『考える技術』を読み始めた。原子炉研究を巡る,MIT,日立時代の話やマッキンゼーにヘッドハントされる話などのように,以前に出版されたものに繰り返し出てくる,自慢話が繰り広げられる。
だが,20数年前読んだ『企業参謀』,『続企業参謀』の感動は忘れられない。散髪,髭剃り,マッサージ,日本の床屋のサービスを分解しパーツごとにサービス料金を設定するというアプローチは,それなりに新鮮だった。後日,『質問する力』あたりで,『企業参謀』が30歳前後,大前さんがマッキンゼーに就職した時の入社1年目のメモを単行本かしたものと聞き二重に驚いた。
論理の飛躍や結論付けの強引さは,目をつむって,問題解決の手法として読めば,前著までの重なりは大いにしても,盗めるノウハウが結構ある。通勤時間に想定課題の解決法を考えているというのもいい。問題解決の思考トレーニングにもなる。使えるところはいただきだ。