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文法:Case

2005年10月17日 | 人類学(言語学)
副専攻単位として取っている3クラスのうち2クラスは
取らなきゃよかったなぁ~・・・・
と後悔しておりますが、
残りの1クラス、言語学:Syntaxは結構気に入ってます。
やっていることはComparative Linguistics同様、
言語のパズル解きだけどSyntaxのパズル解きはなぜだか楽しい

そのパズル解きは通常英語ではなく、
一般的にまったく知られてないような言語が課題に使われる。
(どこかの島の言語とか、どこかの民族語とか、そういうの)
このクラスは英語の勉強のためだったのに・・・
と思いつつ、やっぱり楽しいSyntax☆
それなりに英構文に対する意識も高まります。(何)


先日、英語にはない「Case」という文法が授業でちらっと出た。
わたしは以前ドイツ語を履修していたときにCaseを習ったのだけど
このCaseという文法は、ほんとうに、ほんとうに、やっかいである。

フランス語やスペイン語同様、ドイツ語には名詞に性別があり、
(男性名詞、女性名詞、中間名詞)
単語を覚える際、性別もしっかり頭にいれなくてはならない。
なぜならば、名詞の性別ごとに冠詞や形容詞の語尾が変化するからだ。
(conjugationといいます)
なのでもし性別がわからないと、
形容詞などの語尾に何をつけたらいいのかわからないわけで、
たとえ単語を知っていても、文章を完成させることができない、ということになる。
これはめちゃめちゃ邪魔くさかったのだけど、この段階ではまだ甘い。
問題はCase。じゃーん
冠詞と形容詞の語形変化は性別の違いだけではなく(複数バージョンもあり)
形容する名詞の性別とCaseの組み合わせによって、それぞれ語尾の形が変化する。
え?意味不明?それでは頑張って説明させていただきます

ドイツ語ではCaseで文が区別される。
わかりやすく英語で説明すると・・・・↓

This is a pen. (Nominative case) 目的語が主語と同じもの (This & pen)
I drink milk. (Accusative case) 目的語が主語と別もの (milk)
I gave her my car. (Dative case) 目的語が2つ (her & my car)
That is my professor. (Genitive case) 目的語が所有格 (my professor)

このような感じで↑ドイツ語には4つのCaseがあり、
例えば英語の形容詞「old」という単語はドイツ語では「alt」で
その「alt」は形容する名詞の性別と↑各Caseの組み合わせにより、
合計32パターンの語形変化が存在する。これ信じられます?!
一つの形容詞単語に「32パターンの表し方」があるわけですよ?!
32パターンと言っても、32種類まるっきり違う語尾が付けられるわけではなく、
結局のところ語尾の種類は(確か)5つなのだけど[alt → alt, alte, alter, alten, altes]
32パターンの区別があるのに変わりはない。
なのでどのパターンがどのパターンの語尾と同じで・・・・
などと考えると逆にわけがわからなくなるので
当時は語尾チャートまるごときっちり頭に入れる方法を取っていた。

私がドイツ語で形容詞が含まれる文章を作るときには

1、形容する名詞の性別と、冠詞の区別を確認 (←定・不定でもつける語尾が違う)
2、Caseを確認 (つまりどういう目的で名詞が使われているかを見る)
3、語尾チャートを頭に浮かべ語尾を確認 (16~32パターンの語尾)
(この↑語尾チャートもさらに形容詞の使われかたにより何種類かある)
4、文に合った形容詞の完成

という作業を頭の中で行なっていた。(わたしだけ?)
テストは紙上のことだったからこんなことをやっていられたけれど
スピーキングとなると正確にスラスラドイツ語を操るのは私には到底無理。キッパリ
形容詞のところで言葉がストップしてしまうのは間違いない。キッパリ
ドイツ語ってほんと恐ろしい言語だす。(子音続きで発音難しいし・・・)
ついでに、ドイツ語は英語や日本語のように主語が文頭にくるとは限らず、
主語や目的語の区別はCaseでなされる。
つまり冠詞や形容詞についている語尾でCaseを見分け、
主語が何(どれ)かを確認いたします。プルプル・・・・
(他にも信じられんCaseがらみの文法あり)


訂正:
この記事の「Case」についてはドイツ語のみに関するもので
スペイン語とフランス語は除きます。(←名詞の性別あってもCaseに拘わるルールなし)
誤解を招く書き方してスミマセンでした。(汗)



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3 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (Shiro)
2005-10-17 11:41:12
はじめまして。僕も30を過ぎて、Pittsburghで学生してます。明日の授業のため、Milgram experimentについて調べようとgoogleしてたら、5月ぐらいの記事にあたり、読ませて頂きました。おもしろいですね~。また寄らせてもらいます。
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Unknown (kbt)
2005-10-17 21:19:06
こんにちは管理人さん。



スペイン語学習暦半月のkbtです。

いやぁ、名詞の性別どうにかなりませんかねー。

全部変化してくるんですものね。勉強を始めて2週間の私、

真の恐ろしさはまだまだ知らないと思われます。

ということはこれから先、管理人さんが苦労したように苦労するのでしょう…。





今のところ形容詞や代名詞や冠詞の性別は出てきましたが、

そのケースについてはまだよくわかっていません。

これからですかね。ふっ…。





でも気長に頑張りまーす。

また新しいことスペイン語で覚えたら、コメントしますね。



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Unknown (30代管理人)
2005-10-20 05:38:24
Shiroさん、はじめまして~♪

まぁああああ、Milgramの話題懐かしいです~。(笑)

私はMilgramの実験については心理学でほんの少し

映像を見ただけなのですが(記事に書いた実験の様子)、

彼の実験はこのクラスで最も印象的でした。

Shiroさんも心理学関連でMilgramですか?!

またお時間があるときにでも是非お立ち寄りくださいね~☆





Kbtさん、こんちは~♪

ほんっと、名詞の性別煩わしいですよね!

ちなみにロシア語は単語のスペルから性別が判断できるので

わざわざ性別を覚えなくてもいいんですよ~。この点ロシア語はラクだった・・・。ボソ



Caseの件はどうぞご安心を~。実は記事に書き忘れちゃったんですが(滝汗)

スペイン語(とフランス語)にはCaseがらみの文法はないんですよ。

これが私の周りでスペイン語が比較的易しいと言われていたゆえんなのですが・・・

(Caseが絡むとほんと大変なんで)

でもスペイン語独自の難問があるでしょうから、どうぞ頑張ってくださいませね~☆

またkbtさんのスペイン語学習の進み具合チェックさせていただきますわん。(笑)

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