資源国家と技術国家。

「結局、工業製品みたいな二次産業って市場経済による所が多いから……

日本でアメ車が売れないのは、アメ車が商品として日本車に劣ってるってことなんだよね……

同じ業界の貿易の不均衡よりも、日本に足りない物で貿易の不均衡を是正すればいいと思うんだけど……

トラさんの支持者は、二次産業従事者が多いからなぁ……」

「本当なら、アメリカは資源大国なので、一次産業に力を注ぐべきなんでしょうけど……

支持者のアンマッチが、トランプ大統領の経済政策のネックになっていますね」

「アメリカは、石油埋蔵量が世界一になったらしいから、石油の禁輸解禁すれば、日本は喜んで買うんだけどね」

「アメリカの自動車メーカーが日本向けの自動車を作れば良いんですけどね」

「……最近、アメリカの自動車改造番組を見てるんだけどね……

まあ、専門的な技術は必要なんだろうけど、アメ車が結構大雑把に出来ててびっくりした。

なんというか、部品があればフルスクラッチできそうなんだよ……

電気系とか燃料のとこはどうかは知らないけど……

外装は、割りと簡単に直してるし……

エンジンが入らないからって、パイプ切ったり、ハンマーで叩いてたりしてたんだよね……

こういう丈夫さ頑強さは日本車にはないし。

アメ車の特性なんだろうね」

「つまり、拡張性が豊富と？」

「まあ、そういうことだね。

日本車はエンジンを変えるとなったら、全取っ替えくらいしないといけないけど。

その番組では、パソコンでCPU載せ替える程度の手軽さでやってたんだよ……

熱心に見てるわけじゃないから、本当は難しいのかもしれないけどね」

「大きい車だと日本の狭い道には不都合が多いのですが……

車好きな人が、アメリカ車が好きなのは、そういう所なんでしょうか？」

「どうだろうね。

番組は、面白かったよ？

やっぱり、どこの国でも職人は変わらないんだなぁ……って思ったもん」

「何か、パソコンの変遷のようですね」

「あー、それは感じた。

アメリカ車がデスクトップ。日本車はノートPC、軽自動車がタブレットって感じかな？

今のシェアもそんな感じだし……」

「中国、韓国車はネットブックってところですかね？」

「そだね。

でも、未だにスマホ感覚の自動車は無いね」

「今後、自動車の方向性としてはスマホの手軽さを目指すべきと？」

「自動車って言うより、バイクだね……

自動車を持つメリットが無くなってる昨今。

自動車を『持つ』利便性を改革する必要があるかも知れないね。

具体的には、税金無くせ！」

「……非常にわかり易いですね」