大工の学校 

築き人(きづきびと)を志す、職業能力開発校の徒然日記
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2019年度卒業研究の紹介 そして・・・

2020年03月31日 | 大工の学校生活
~コロナウィルスに苦しんでいるみなさまにお見舞い申し上げます。手洗い・うがいを行い,責任ある行動で共に乗り換えていきましょう。~


さてさて,先日は卒業研究公開発表が行われ,先だっての事情で学生のみでの開催となりました。
誠に残念ではありますが,仕方ないことですね

では,令和元年度の卒業研究の紹介をします。

今回は2つのゼミを受け持つことになりました。
そのうち一つは「アウトドアリビングの設計と制作です」

アウトドアリビングとは,屋外の休憩施設のことを意味しますが,一般的には四阿(あづまや)と呼ばれます。
しかし,これまでのものよりデザイン性を高め,本校のシンボルになるような外観デザインを目指し,このような名前にしました。

平面計画では,現場監督を目指すゼミ生が提案した,本校中庭の周囲を取り囲む33枚のミラーガラスすべてに姿が同時に映る仕組みを中心に考えました。




又外観は,設計事務所に就職するゼミ生が,100㎜角の木のブロックを400mmに加工し,ダボとボルトで組み合わせてデザインを行いました。


刻みの加工は,伝統的な在来工法を採用し,金輪継や追掛継など大工を目指すゼミ生を中心に行いました。




とまあ、それぞれ進むべき道が異なる3名が力を合わせて行った結果,大分合同新聞に掲載されこのような素晴らしい建物が出来上がりました。




もう一つが,「県産材を活用した木製家具の制作」です。

これは,全国で三位の杉の生産量を誇る大分県産材の需要拡大を目的とした,これまでにない木製家具の開発をテーマに行いました。
こちらは家具職人を志す,女子学生と県内の建設会社の現場監督を志す学生の2名で行いました。

一つは,シダーチェアと名付けた杉のイージーチェアーです。


杉の板をはぎ合わせ,曲線に加工を行い木端面を座面にした椅子となります。





こちらのほうは大分県インテリア設計士協会主催の家具デザインコンペに見事入賞しました。


そして最後はレジンを使ったリバーテーブルです。




こちらのほうは2枚に割った木の板を交互入れ替え,その中心に樹脂を流し込むといったものです。

制作過程ではレジンが隙間から流れ出し,大変なことになりました。

最終的な作品は一方の脚部が直角に曲がることにより,「リバー&フォールステーブル」と名付けました。

アウトドアリビングもそうですが,学生たちの日々の成長は目を見張るものがあり,夜遅くまでだったり,休日出勤をしたりで
何とか作品と論文を仕上げようと努力する姿に感心し,彼・彼女たちの今後の活躍を確信し,共に成長でき大変良い刺激となりました。

ホントこの2年間楽しかったです!



私事ではありますが,新年度
より工科短期大学校から古巣である大分高等技術専門校に復帰することになりました。
これまで支えてくださった皆さんありがとうございました。これからもよろしくお願いします。


おしまい。





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